東武鉄道

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東武鉄道株式会社
TOBU RAILWAY CO., LTD.
東武100系電車
東武100系電車
種類株式会社
本社所在地日本国旗.png日本
131-8522
東京都墨田区押上2-18-12
設立1897年(明治30年)11月1日
業種陸運業
事業内容鉄道事業・観光事業など
外部リンク東武鉄道

東武鉄道株式会社(とうぶてつどう、英:TOBU RAILWAY CO.,LTD.)は、東京都埼玉県千葉県栃木県群馬県で鉄道事業を展開する大手私鉄。略称は「東武」。

概要[編集]

関東の大手私鉄ではもっとも路線規模が大きい鉄道会社で主に埼玉方面に向かう路線である。

運輸事業、レジャー事業、不動産事業、流通事業、その他事業の5つのセグメントを展開する東武グループの中心企業である。

東武グループは東武百貨店東武ストア東武バス東京スカイツリー金谷ホテル東武運輸など多くの関係会社(79社)がある[1]

西武京成京王といった鉄道会社が本社を沿線に移転する中、東京都区内に本社機能を維持している。

観光に関しては、東京スカイツリーが開業したことや日光鬼怒川があり順調であるが、東上線の先行事業として、東京電燈から軌道線を買収した上州伊香保方面は戦後直後に投資が渋られたため、1950年代半ばに早々と軌道撤退に追い込まれた。

一方、沿線の住宅開発は住宅公団など外部依存が高く、通勤型車両は長らく実用本位だったため、沿線は東急と違い好イメージで捉えられておらず[注 1]、車両デザインの大幅な変更、東武伊勢崎線を「東武スカイツリーライン」に、東武野田線を「東武アーバンパークライン」にするなどしてイメージ向上を目指している。

創立以来120年以上に渡り、社名変更は一度もない。

実質根津家のオーナー企業だった。明治期に初代根津嘉一郎が社長就任後、息子の二代根津嘉一郎と根津家の社長が続き、5年置いて、孫の根津嘉澄が社長を務めた。2023年7月にはプロパーの元常務に社長交代した。

沿革[編集]

明治・大正[編集]

  • 1895年(明治28年)4月6日、東武鉄道創立願提出。当初起点を越中島とし、沿線の物産を東京港と接続することを目指していた[2]
  • 1896(明治29年)年6月22日:仮免状が下付される。
  • 1896年10月16日、創立総会を開催。総会後の取締役会で 、専務取締役に末延道成を選任する。
  • 1897年(明治30年)9月3日:本免許状が下付された。
  • 1897年11月01日、会社設立登記(東武鉄道の創立記念日となる)
  • 1899年(明治32年)8月27日、北千住駅久喜駅間39.4kmで営業開始。英国ベヤーピーコック社から蒸気機関車を輸入して営業を開始した[3]
  • 1902年(明治35年)4月1日 、北千住駅~堀切駅間が開業する。9月に久喜駅~加須駅間を開業する。
  • 1903年(明治36年)年4月、に加須駅川俣駅間開業。
  • 1904年04月05日、曳舟駅亀戸駅間3.4㎞開通(亀戸線全通)。
  • 1905年(明治38年)、「東武鉄道空引会社」と揶揄されるほど業績不振に苦しんでいた東武鉄道の社長に根津嘉一郎が就任する[4]
  • 1907年(明治40年)8月 、川俣駅足利駅間が開業。
  • 1910年07月13日、新伊勢崎駅~伊勢崎駅間開通(伊勢崎線全通)。
  • 1911年11月14日、東上鉄道(株)創立総会。
  • 1912年(明治45)年、佐野鉄道の合併を機に、日光進出を図る[5]
  • 1914年05月01日、東上鉄道(株)池袋駅~田面沢駅(現川越市駅霞ケ関駅間に位置)33.5km営業開始。
  • 1914年10月16日、佐野町(現佐野市駅)~佐野駅間2.5km開通(佐野線全通)
  • 1920年07月27日、東上鉄道(株)と東武鉄道の合併を登記。
  • 1924年10月01日、浅草駅(現とうきょうスカイツリー駅)~西新井駅間で電車運転開始。この時点の浅草駅は、実際の浅草に対し隅田川の川向かいであった。これは当時の東京市当局は市内交通公営論が支配していたためであり、路面電車である東京市電が浅草を経て隅田川を渡河して敷設されていた為であった。
  • 1925年07月10日、東上線小川町駅寄居駅間10.8km開通。

昭和[編集]

  • 1927年10月1日、東上線延長を見越し、東京電燈の軌道線(前橋線、高崎線。伊香保温泉線)を買収。
  • 1929年10月01日、杉戸駅(現東武動物公園駅)〜東武日光駅間94.5km全線開通。
  • 1931年05月25日、浅草雷門駅(現浅草駅)〜業平橋駅(現とうきょうスカイツリー駅)間1.1km開通。浅草駅を業平橋駅に改称。
  • 1931年08月11日、新栃木駅東武宇都宮駅間24.4㎞開通(宇都宮線全通)。
  • 1931年12月20日、西板線(現在の大師線)西新井駅〜大師前駅間1.1㎞開通。
  • 1932年3月18日、相老駅新大間々駅(現赤城駅)間3.4㎞開通(桐生線全通)
  • 1941年6月01日、東小泉駅太田駅間6.4㎞開通(小泉線全通)。
  • 1943年(昭和18年)7月1日、戦時経済統合によって越生鉄道は東武鉄道に買収。同年、戦時統制のために東武鉄道は下野電気軌道を買収合併した。
  • 1947年6月1日、日光軌道を買収。
  • 1956年12月29日、群馬地区の軌道線で最後まで残った渋川〜伊香保間廃止。
  • 1959年7月1日、矢板線(新高徳〜矢板)、非電化のまま廃止。
  • 1962年(昭和37年)5月31日、伊勢崎線、営団(現東京メトロ)日比谷線(北越谷駅人形町駅間)で各駅停車の列車が相互直通運転を開始[6]
  • 1964年8月29日、日比谷線で東急東横線への乗り入れを開始(営団車のみ3者直通可能。東武車は中目黒折り返し)[6]
  • 1966年9月1日、日比谷線直通列車、運転区間を北春日部駅まで延長。
  • 1968年2月25日、日光軌道線(日光駅前〜馬返)廃止。
  • 1981年3月28日、東武動物公園オープン、日比谷線直通列車、運転区間を東武動物公園駅まで延長。
  • 1983年(昭和58年)6月1日、熊谷線が廃止され、非電化旅客線が消滅。営業は前日の5月31日で終了。
  • 1986年10月6日、野岩鉄道会津鬼怒川線開通に伴い、2社相互直通運転を開始。
  • 1987年8月25日、東上線 和光市駅志木駅間複々線化使用開始。営団有楽町線との相互直通運転を開始。
  • 1988年8月9日、竹ノ塚駅草加駅間4.1㎞の高架複々線完成。

平成[編集]

  • 1990年10月12日、会津鉄道・会津高原〜会津田島間電化に伴い、3社相互直通運転開始。
  • 1998年10月30日、「東武鉄道百年史(正史)」を発行。
  • 2001年3月28日、伊勢崎線 越谷駅〜北越谷駅間1.7㎞の高架複々線が完成。北千住駅〜北越谷駅間(18.9㎞)を複々線化。
  • 2003年3月19日、曳舟〜押上間の伊勢崎線支線開業。伊勢崎・日光線(南栗橋以南)、営団(現東京メトロ)半蔵門線(押上〜渋谷)、東急田園都市線(渋谷~中央林間)で3者相互直通運転を開始。速達列車が東急、営団に乗り入れることに伴い、急行を乗車券のみで乗れる列車の種別に変更。「しもつけ」、「きりふり」、「ゆのさと」が特急列車になる。
  • 2005年(平成17年) 3月1日、東武鉄道伊勢崎線竹ノ塚駅構内第1種踏切において死傷事故発生[6]
  • 2006年3月18日、JR新宿駅~東武日光駅・鬼怒川温泉駅間で、JR東日本と特急列車の相互直通運転開始[6]。東京メトロ半蔵門線、東急田園都市線との相互直通運転区間が久喜駅まで延伸。東武本線系統でダイヤ改正を実施
  • 2008年(平成20年)6月14日、東京メトロ副都心線、池袋・渋谷間開業。東上線で東急東横線との3社相互直通運転開始[6]。日比谷線はメトロ車輌の東急線乗り入れを打ち切り。東上線で、TJライナーの運行を開始。
  • 2012年3月17日、業平橋駅とうきょうスカイツリー駅に改称。
  • 2012年5月22日、東京スカイツリータウン開業。
  • 2013年(平成25年)3月16日、日比谷線直通列車、運転区間を南栗橋まで延長。
  • 2017年(平成29年)4月21日、日光線南栗橋以北で急行、区間急行を新設し、浅草直通の快速、区間快速廃止。特急リバティ運行開始。

令和[編集]

  • 2020年(令和2年)6月6日、THライナー運行開始。
  • 2022年(令和4年)3月12日:日光線南栗橋以北で区間急行および上り急行を廃止。日光、鬼怒川線ワンマン運転開始。
  • 2023年(令和5年) 3月18日、東急東横線などを経由して、相鉄本線相鉄いずみ野線と東上線との直通運転を開始。

基本データ[編集]

  • 名称:東武鉄道株式会社
  • 設立:1897年11月1日
  • 創業者:原六郎川崎八右衛門末延道成浅田正文内田三左衛門本間英一郎
  • 本社所在地:〒131-8522 東京都墨田区押上二丁目18番12号
  • 資本金:1,021億35百万円
  • 連結売上高:(2018年3月期)5,695億円
  • 従業員数:(2018年3月末現在)3,477人
  • 営業キロ:463.3キロ
  • 駅数:204駅
  • 在籍客車数:1,916両
  • 年間輸送人員:920,482千人

鉄道路線[編集]

直通運転[編集]

現行
過去

脚注[編集]

  1. 一方で路線が南北に通じたため、日照権で沿線住民と争うことが少なかった。
出典
  1. グループ会社一覧
  2. 為国孝敏1996)「東武鉄道の成立過程と沿線地域との関連についての一考察」土木史研究16、pp.547-555
  3. 東武の幕開け東武博物館
  4. 根津嘉一郎神奈川県
  5. 益子輝男・為国孝敏・中川三朗(1997)「戦後における東武鉄道と日光, 鬼怒川地域の観光との関連についての史的考察」土木史研究 17, pp.495-500
  6. a b c d e 鉄道主要年表国土交通省


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