北アルプス (列車)

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
北アルプス
Kita-Alps
画像募集中.png
画像を募集中です
種別特急
列車番号40台+D?
運行事業者名古屋鉄道
国鉄→東海旅客鉄道
富山地方鉄道
走行路線名鉄犬山線
高山本線
富山地方鉄道立山線
起点駅神宮司前
終着駅高山→富山→立山
両数3両
使用車両キハ8000系→キハ8500系
運行開始年1965年(準急)
種別変更年1966年(急行)
1976年(特急)
廃止年2001年
外部リンクネットニュースの簡単なまとめ
備考キハ8500系時代は併結もあった

北アルプスは、かつて名鉄犬山線JR東海JR西日本高山本線および富山地方鉄道を運行していた特急列車である。
最晩年は新名古屋駅[注 1] - 高山駅間を運転していた。特急ひだが岐阜経由なのに対し、北アルプスは犬山経由で短絡[注 2]したのが特徴。

歴史[編集]

「北アルプス」の前身は、戦前の名岐鉄道や合併後の名鉄時代の下呂-富山直通列車まで遡る。
当時は鵜沼駅構内で入換をして、高山本線の客車の後部に、パンタグラフを下ろした名岐鉄道の電車や国鉄客車が連結されて直通したが、太平洋戦争激化で休止した。
戦後、準急「たかやま」として運転を再開。その後、急行に格上げされ、登山オンシーズンに富山県方面へ延長することになって「北アルプス」となり、更に特急に格上げされた。
1980年代半ばに、季節運行だった富山駅に通年乗り入れとなり、国鉄分割民営化を迎えた。

年表[編集]

戦後のみ取り扱う。
  • 1965年 - 準急たかやま神宮前駅-高山駅便として運転を開始。
  • 1966年 - 急行に格上げ。また、飛騨古川駅まで延長運転。
  • 1970年 - 北アルプスに名称変更。また、立山駅までの季節運行を開始。
  • 1976年 - 特急へ格上げ。なお、車両や設備は急行時代と同等のものとなっている。
  • 1983年11月 - 立山への季節延長はこの年月までとなる。
  • 1985年 - 富山駅までの常時乗り入れを開始。
  • 1987年 - 国鉄民営化実施。乗り入れ先がJR東海/JR西日本高山本線へと変更される。(会社のみ変更)
  • 1990年 - 運行区間が神宮前駅-高山駅に変更され、高山以北およびJR西日本乗り入れを廃止。
  • 1991年 - 従来の車両キハ8000系に代わる新型車キハ8500系を投入[注 3]美濃太田駅以北はキハ85と併結。
  • 2001年10月 - 北アルプス廃止。およそ36年の歴史に幕を閉じた。なお、キハ8500については、会津鉄道へ譲渡された。

特徴[編集]

8000系時代[編集]

  • 戦後、名鉄が国鉄のキハ58と足まわりが共通で内装が7000系パノラマカーに準じたキハ8000系気動車を導入した。
  • 先述の年表の通り、1965年に神宮前〜高山間の準急「たかやま」として運行を開始。
  • 翌1966年に制度変更で急行となり、運行区間が飛騨古川駅まで延長された。
  • 1970年には「北アルプス」と改称し、立山黒部アルペンルートのオンシーズンには富山駅経由で富山地方鉄道立山線に乗り入れて立山駅まで運行する三社乗り入れ特急となり、1983年のシーズンまで継続した[注 4]
  • 1984年に休止した飛騨古川以北への乗り入れだったが、高山本線電化が国鉄財政悪化で凍結されたため、電化まで運用予定だったキハ80系特急車両が予定外の延命使用で走行キロを抑制せざるを得なくなり、名鉄キハ8000系にお鉢が廻って、1985年(昭和60年)3月改正で常時富山乗り入れを実施(春季〜秋季は再開)[注 5]
  • 分民化後もしばらく1985年改正時のまま推移したが、1990年に高山以北の運行を廃止。

8500系時代[編集]

  • JR東海が電車性能に匹敵するキハ85系を1988年から投入すると、キハ8000系は見劣りするようになり、キハ85系と性能の合う気動車投入が課題となった。
  • そこで、1991年にキハ85系と混結可能なキハ8500系を投入し、美濃太田駅以北で臨時「ひだ」と併結した。だが、併結相手が定期の「ひだ」に変わると、新幹線からの乗継割引不可能という営業上の欠点が目立つようになり、加えて、名鉄などが東海北陸自動車道経由で高速バスを運行すると高山との安価なニーズとして利用が目立つようになった[注 6]
  • 2001年10月の改正で引退。当形式は会津鉄道に譲渡された。

新幹線との関係[編集]

  • 「北アルプス」は高山本線を運行した特急「ひだ」や急行「のりくら」と違い、新幹線利用での乗継割引が効かなかった。
  • 名鉄とJRの接続が鵜沼駅だったため、大阪坂出高松のように新幹線駅から離れた駅での乗継扱いとすれば乗継割引もできたと思うが、国鉄時代はキハ80系やキハ58系でも名古屋〜鵜沼間は名鉄よりも時間が掛かり、鵜沼駅乗継扱いとすると、鵜沼駅や美濃太田駅で「ひだ」などを乗り捨てての名鉄犬山線への乗換利用で、区間によって特急・急行料金が減収することを恐れて、「北アルプス」を乗継割引の除外扱いとしたと思われる。

[編集]

  1. 高山行は実質神宮前始発だった。
  2. 短絡の反面、公務出張需要は名古屋しか見込めない弱点がある。
  3. 同時に高山発は運用上も新名古屋止まりとなった。
  4. この間1976年にはキハ8000系使用のまま特急に格上げ。同一車両・同一系統で種別が二段階昇進した列車は非常に珍しかった。
  5. 同時に国鉄監修の時刻表や弘済出版社(現・交通新聞社)の時刻表においては新名古屋発着扱い(運用上は神宮前発着で変わらず)となった。
  6. 2005年中部国際空港が開港すれば「北アルプス」も名鉄が建設した空港線を利用した空港特急にリニューアルする可能性や、2015年北陸新幹線の開業以降は、新幹線が運行できない富山早朝発/宵口着に設定して価値を高める可能性も秘めたが、名鉄においては給油施設の維持などの課題があって、早期のバスへの経営資源一本化を迫られた。


東海旅客鉄道の在来線列車
東海道本線静岡地区 踊り子 - ホームライナー東海(過去)
東海道本線(名古屋地区 新快速 - 特別快速 - しらさぎ - ホームライナー
中央西線(木曽名古屋地区) しなの - ナイスホリデー木曽路 - ホームライナーセントラルライナー (過去)
御殿場線 ふじさん
身延線 ふじかわ富士川・白糸(過去)
飯田線 伊那路 - みすず - 佐久間レールパーク号 (過去)
高山本線 ひだ/たかやま - 北アルプス (過去)
関西本線名古屋地区)・
紀勢線 (JR東海)参宮線
南紀 - みえ - 鈴鹿グランプリかすが (過去)
東海道本線経由夜行列車 サンライズ出雲 - サンライズ瀬戸ムーンライトながら -富士 - さくら - みずほ - はやぶさ - 銀河 - サンライズゆめ - あさかぜ (過去)
甲信越/岐阜の主な列車
現行列車
中央本線・篠ノ井線・信越本線 あずさ - かいじ - 富士回遊 - 信州 - しなの
小海線 HIGH RAIL 1375
身延線 ふじかわ
大糸線(松本 - 南小谷間) あずさ - しなの
信越本線(しなの鉄道) ろくもん - 信州
飯田線 伊那路 - 飯田線秘境駅号 - みすず
飯山線 おいこっと
北陸本線(えちごトキめき鉄道) えちごトキめきリゾート雪月花 - 観光急行
信越本線(えちごトキめき鉄道) しらゆき - 海里
高山本線 ひだ
廃止列車
中央本線 アルプス・白馬・のべやま・赤倉・穂高・上高地 - ムーンライト信州 - スーパーあずさ・木曽あずさ - はまかいじ・むさしのかいじ・山かいじ・千葉かいじ・きよさとかいじ・かいじほたる祭り・信州かいじ - きそ・つがいけ・きそこま・ちくま・くろよん・あずみの赤倉 - ホリデー快速富士山・かわぐち - 甲信エクスプレスナイスホリデー木曽路セントラルライナー - 桃源郷
身延線 富士川・みのぶ・白糸
小海線 葉ッピーきよさと・マザーグーストレイン・小海・八ヶ岳・甲斐駒 - すわ・のべやま
大糸線 アルプス・白馬(初代) - ムーンライト信州 - つがいけ - 白馬
信越本線(しなの鉄道) あさま・そよかぜ・信州・軽井沢・妙高・志賀 - とがくし・赤倉・みのり - 信越 - はくたか - 信越白鳥→白山 - 黒部・越前→能登 - 妙高
飯田線 赤石・こまがね - 天竜→かもしか - 伊那
飯山線 野沢 - うおの
北陸本線(新潟県下)・越後線 ひめかわ - はくたか - 新潟雷鳥 - 白鳥 - きたぐに - きらきらうえつ - 北越 - 信越
上越線 ムーンライトえちご - とき - 佐渡 - よねやま - あけぼの - 鳥海 - 北陸
高山本線 のりくら - おくみの - たかやま - 北アルプス
不定期
JR東区間 シュプール
JR東海区間 さわやかウォーキング
JR西区間 シュプール
国鉄/JRのみとさせていただきました。