豊鉄バス
種類 | 株式会社 |
---|---|
市場情報 | 非上場 |
本社所在地 | 日本 〒441-8134 愛知県豊橋市植田町字新津田38番地 |
設立 | 2007年5月1日 |
業種 | 陸運業 |
事業内容 | 一般乗合旅客自動車運送事業 一般貸切旅客自動車運送事業 |
資本金 | 5000万円 |
決算期 | 3月 (年1回) |
主要株主 | 豊橋鉄道(株)100% |
外部リンク | 豊鉄バス株式会社 |
豊鉄バス(とよてつバス)は、愛知県東三河地域で路線バスと貸切バスを運行する企業。豊橋鉄道完全子会社のバス会社であり、名鉄グループに属する[注 1]。
概要[編集]
豊橋市を中心に愛知県東三河地域に広く路線網を展開し、豊川市、田原市、新城市、設楽町の4市1町で一般路線バスを運行している。高速バスも手掛けており、三河田原駅から豊橋駅、豊川駅を経由して渋谷駅、新宿駅、練馬区方面へ向かう新宿豊橋線「新宿・豊橋エクスプレス ほの国号」と、豊橋市内から豊川市内を経て京都駅へ向かう「ほの国号」、新城市内と名古屋市・長久手市を結ぶ「山の湊号」の3路線を手掛ける。
交通系ICカードは親会社の豊橋鉄道では2011年2月より使用可能だが、豊鉄バスでは運賃箱こそIC対応となっているものの、一般路線バスで使用可能になるのは2025年(令和7年)3月以降になる予定である。
歴史[編集]
現在の会社は、2007年(平成19年)5月、豊橋鉄道のバス事業を継承するために設立。同年10月より事業を開始した。2023年(令和5年)4月には豊鉄観光バスを併合している。
なお、直接の起源は東三河地域の路線バスが戦時統合で発足した豊橋乗合自動車。1949年に社名を豊橋交通に改称。1954年(昭和29年)に社名を豊橋鉄道に改称した。最盛期には、現在の運行地域以外に、豊橋〜名古屋間を国道1号線経由で運行した名豊線、国道1号線と気賀を経由した浜松岡崎線、豊橋〜西浦温泉間を国道23号経由で名鉄バスと相互乗り入れした豊橋蒲郡線の他、東栄町、豊根村、旧額田町(現・岡崎市)、浜松市(天竜区佐久間町、浜名区(旧北区)三ヶ日町)にバス路線があった。
営業所[編集]
- 豊橋営業所 愛知県豊橋市植田町
- 渥美営業所 愛知県田原市保美町仲屋敷
- 新城営業所 愛知県新城市富永高津
路線[編集]
高速バス[編集]
新宿豊橋線「新宿・豊橋エクスプレスほの国号」[編集]
形態 | 夜行高速 |
共同運行会社 | 関東バス(丸山営業所) |
運行本数 | 夜行1往復 |
停車バス停 | 田原駅前 - 植田車庫前 - 藤沢町 - 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川市役所前 - 豊川駅前 - 本野原 - 渋谷マークシティ(練馬駅行のみ停車) - 新宿駅(バスタ新宿 繁忙期設定の2号車以降は西口に停車) - 中野駅 - 練馬駅北口 |
使用車両 | 車両番号535 車両番号381 |
車両仕様 | 補助席なし4列シート・トイレ付き |
2006年8月に運行を開始。豊橋鉄道直営時代の1990年3月にJR東海バス、JRバス関東との共同運行で開設した豊川市内、豊橋駅経由で伊良湖岬と東京駅を結ぶ伊良湖ライナー号がその前身となる[注 2]。
開設当初は夜行便と昼行便の2往復を3社で分担していたが、1993年にJRバス関東が撤退してからは愛知県サイド2社によって運行を継続。しかし、東名ハイウェイバスと一般路線バス乗継利用より運賃が高かった昼行便は乗車率の悪化で2001年に廃止された。
2003年に車両を3列シート平屋車から4列シート平屋車に格下げして、同時に運賃値下げ、東名豊川停車や静岡ICを境に車両に関わらず東側でJR東海バス、西で豊鉄バスの乗務員が往復する運行合理化を行うも利用者離れは食い止められず、2006年1月に廃止となった。
伊良湖ライナー号廃止後に間をおいて、共同運行相手を関東バスへ、愛知側は三河田原駅発着[注 3]とし、東京側の発着場所を東京駅から新宿・練馬へと変更したものが本路線である[注 4]。
車両は伊良湖ライナー時代と同じ4列シート平屋車。繁忙期の続行便には関東バスが保有する3列シート平屋車やダブルデッカー車が入ることもある。
途中、豊川ICで高速道路との出入りを行いつつ、新東名高速道路を経由するため、三ヶ日JCTから引佐連絡路を使用する。
山の湊号[編集]
形態 | 昼行高速 |
共同運行会社 | 自社単独 |
運行本数 | 昼行3往復 |
停車バス停 | 新城市民病院西 - 亀姫通 - 新城市役所 - 川路 - もっくる新城南 - 藤が丘駅 - 長久手古戦場駅 |
使用車両 | 車両番号636 車両番号857 |
車両仕様 | 補助席付4列シート・トイレなし(636) 補助席付4列シート・トイレあり(857) |
2016年7月に運行を開始。名古屋市東部や長久手市、日進市にある大学や専門学校へ通う学生の通学需要を当て込んでいるためか新城発の時間帯が午前6時台、午前11時台、午後4時台となっている(但し、東名三好や東名日進では乗降扱いは行っていない[注 5]。)。
一方、新城側の川路にある看護学校や総合学科化で全県学区になった新城有教館高校を意識した時間帯設定は行っていない。
新城営業所の単独運行だが、名古屋側での運行支援を名鉄バスが行っており、終点の長久手古戦場駅にほど近い名鉄バス名古屋営業所に入庫して折返し整備を行う。
本路線は豊鉄バスが設定した高速バス路線ではなく、新城市が企画し、豊鉄バスに運行を委託しているコミュニティバスに近い形態。2021年の市長選で、委託運行の市の姿勢が問われたが、批判した候補は敗れた。
運行開始時に導入された車両は本務車が伊良湖ライナー号→新宿豊橋線「新宿・豊橋エクスプレスほの国号」に使用されていた夜行仕様の4列シート平屋車(車両番号555)、予備車は路線開設前から新城営業所に配置されていた4列シート貸切車(車両番号071)で、2017年3月より071号車を置き換えるため、新車の補助席付4列シート平屋車(車両番号636)が導入された。
555号車は2020年に京都線ほの国号の車両置き換えで余剰となった857号車に置き換えられる形で廃車となった。
555号車・857号車にはトイレが装備されているが、所属する新城営業所及び折返し整備を行う名鉄バス名古屋営業所に汚物処理設備がないため使用されない。
ほの国号[編集]
形態 | 昼行高速 |
共同運行会社 | 自社単独 |
運行本数 | 昼行1往復 |
停車バス停 | 植田車庫前 - 豊橋駅前 - 豊川駅東口 - 東名豊川 - 東名音羽 - 東名本宿 - 京都深草 - 京都駅八条口 |
使用車両 | 車両番号976 車両番号381 |
車両仕様 | 補助席なし4列シート・トイレ付き |
2010年7月に運行を開始し、2024年9月16日まで運行、以降休止中。東名豊川、東名本宿にとっては2006年12月にJR東海バスが運行していた東名名神直通バスの廃止で京都方面への直通バスが無くなって以来およそ4年ぶりの京都方面便となった[注 6]。
豊橋営業所の単独運行で、豊橋朝発・夜着の1往復のみで京都側から豊川・豊橋への日帰りの直接往復はできない。豊橋駅〜豊川駅間は豊川市の中心市街地(心道教前)を経由しない。京都側で運行支援を担当する会社はなく、バスは京都テルサの大型バス駐車場で待機する。
運行開始から長らく補助席付の4列シート平屋車を使用していたが、2020年2月に補助席なし4列ワイドシートを装備する平屋車が導入され、原則補助席なし4列シート車両での運行となった。
一般路線バス[編集]
豊橋営業所[編集]
系統番号 | 路線名 | 主要停留所 |
---|---|---|
05・06・07・08・09 | 中浜大崎線 | 豊橋駅前 - 藤沢町 - 中野町 - 豊橋ハートセンター - トピー工業前 - デンソー前/大崎 |
11・12 | 小浜大崎線 | 豊橋駅前 - 藤沢町 - 小浜 - 豊橋ハートセンター - 大崎 |
21・22・25 | 三本木線 | 豊橋駅前 - 北山 - 西高師 - 野依 - くすのき特別支援学校 |
32・34・35・36・37 | 豊橋技科大線 | 豊橋駅前 - 北山 - 浜道 - 技科大前 - りすぱ豊橋 - 福祉村 |
45 | 天伯団地線 | 豊橋駅前 - 台町 - 天伯団地 |
50 | 牛川金田線 | 豊橋駅前 - 台町 - 瓦町 - 金田住宅前 |
55 | 二川線 | 豊橋駅前 - 舟原 - 二川駅 |
56 | 豊橋駅前 - 舟原 - 二川駅 - シンフォニアテクノロジー | |
57 | 豊橋駅前 - 舟原 - 二川駅 - シンフォニアテクノロジー - 一里山 | |
不定期 | 二川駅 - 東海大会ホール前 | |
61 | 飯村岩崎線 | 豊橋駅前 - 台町 - 豊橋医療センター - 多米東町二丁目 - 赤岩口 |
62 | 豊橋駅前 - 台町 - 豊橋医療センター | |
63 | 豊橋駅前 - 台町 - 豊橋医療センター - 柳原団地 - 赤岩口 | |
65 | 西口線 | 豊橋駅前 - 台町 - 西口 |
68 | 岩田団地線 | 豊橋駅前 - 大池 - 岩田団地 |
101・102・103・104 | 牟呂線 | 西駅前 - 往完町/築地橋 - 西部団地/牟呂学校前 - 西駅前 |
106・107・108・109・110・111・112 | 神野ふ頭線 | 西駅前 - 往完町 - 西部団地/牟呂学校前 - ライフポート - 西ふ頭北 |
83・85・86・87・88・89 | 豊橋市民病院線 | 豊橋駅前 - 新栄/吉川町 - 豊橋市民病院 - 西高校前 - 総合卸団地 - 総合スポーツ公園 |
84 | 卸団地線 | 豊橋駅前 - 吉川町 - 富久縞町 - 総合卸団地 |
レイクタウン線 | 豊橋南プラザ - 大清水駅前 - レイクタウン - レイクヒルズ - 大清水駅前 - 豊橋南プラザ |
渥美営業所[編集]
系統番号 | 路線名 | 主要停留所 |
---|---|---|
13 | 伊良湖本線 | 豊橋駅前 - 藤沢町 - 小浜 - 豊橋ハートセンター - 渥美病院 - 田原駅前 - 江比間 - 保美 |
14・15 | 渥美病院 - 田原駅前 - 江比間 - 保美 - 明神前 - 伊良湖岬 | |
16 | 渥美病院 - 田原駅前 - 江比間 - 保美 - 休暇村 - 明神前 - 伊良湖岬 | |
17・18 | 田原駅前 - 江比間 - 保美 ← 明神前 ← 伊良湖岬 | |
19 | 保美 - 休暇村 - 明神前 - 伊良湖岬 | |
番号無し | 馬草口 → 田原萱町 → 田原中学校 | |
20 | 伊良湖支線 | 渥美病院 - 田原駅前 - 赤羽根 - 堀切 - 保美 - 渥美支所 |
新城営業所[編集]
系統番号 | 路線名 | 主要停留所 |
---|---|---|
70 | 豊橋和田辻線 | 豊橋駅前 - 舟原 - 豊橋創造大学正門 - 和田辻東 |
71 | 豊橋駅前 - 舟原 - 青陵中学校前 - 和田辻東 | |
72 | 豊橋駅前 - 舟原 - 豊橋創造大学正門 - 和田辻東 - 嵩山(すせ) | |
73 | 豊橋駅前 - 舟原 - 青陵中学校前 - 和田辻東 - 嵩山 | |
74 | 豊橋駅前 - 舟原 - 豊橋創造大学正門 - 和田辻東 - 四ツ谷 | |
75 | 豊橋駅前 - 舟原 - 青陵中学校前 - 和田辻東 - 四ツ谷 | |
94 | 豊川線 | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 - 免許センター - 豊川駅前 |
93 | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 - イオンモール豊川 | |
91 | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 | |
92 | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 - 免許センター - 豊川駅前 | |
90 | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 | |
98 | 新豊線[注 7] | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 - イオンモール豊川 - 免許センター - 豊川駅前 - 東名豊川 - 一宮支所 - 江島 - 新城市民病院 - 新城栄町・新城駅口 - 東新町 - 新城富永 |
97 | 豊橋駅前 - 心道教前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 - 免許センター - 豊川駅前 - 東名豊川 - 一宮支所 - 江島 - 新城市民病院 - 新城栄町・新城駅口 - 東新町 - 新城富永 | |
95 | 豊橋駅前 ← 心道教前 ← 豊川体育館前 ← 免許センター ← 豊川駅前 ← 東名豊川 ← 一宮支所 ← 江島 ← 新城市民病院 ← 新城栄町・新城駅口 ← 東新町 ← 新城富永 | |
96 | 豊川市コミュニティバス一宮線[注 8] | 豊橋駅前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 - イオンモール豊川 - 免許センター - 豊川駅前 - 東名豊川 - 砥鹿神社前 - 一宮支所 - 本宮の湯 |
豊川市コミュニティバスゆうあいの里八幡線 | ゆうあいの里 - ぎょぎょランド - 豊川市民病院 - 国府駅 - ゆうあいの里 [注 9] | |
田口新城線 | 新城富永 → 新城有教館高校 → 新城市民病院 → 新城栄町・新城駅口 → 新城警察署 → 旧新城東高校 - 川路 - もっくる新城北 - 本長篠駅前 - 鳳来寺表参道 - 田口 - 設楽町役場[注 10] | |
新城市Sバス作手線 | 新城富永 - 新城警察署/東新町/新城有教館高校 - 新城栄町・新城駅口 - 新城市民病院 - 和田 - 作手高里 | |
新城市Sバス吉川市川線 | 新城市民病院 - 新城栄町・新城駅口 - 市役所 - 新城保健所[注 11] - 舟着小学校前( - 市川 - 舟着小学校前) - 吉川公会堂前 - 市役所 - 新城市民病院[注 12] | |
おでかけ北設津具線 | 田口 - 大田口 - 下津具 - 上津具 | |
新城市Sバス中宇利線 (廃線) | 旧新城東高校 - 市役所 - 新城市民病院 - 八名井 - 富岡 - 小畑 - 大原 - 富岡 - 八名井 - 新城市民病院 - 旧新城東高校 |
貸切バス[編集]
大型ハイデッカー貸切バスを数両保有しており、それで当社が貸切運行を行うことがある他、路線バス車両を使用した送迎バスも運行されている。2023年3月までは、基本的にグループ会社の豊鉄観光バスで取り扱っていた[注 13]。
外部リンク[編集]
脚注[編集]
- 注
- ↑ 中間持株会社の名鉄グループバスホールディングスの傘下ではない。
- ↑ 伊良湖ライナー号は、旧渥美町の保美、伊良湖ガーデンホテル、伊良湖岬および豊川市内の稲荷公園前にも停車していた。
- ↑ パーク&ライド実施で、東名豊川から本野原に乗降所を変更した。
- ↑ JRバス関東が再参入して元の運行形態に戻れば、新城市内停車も可能になるが、検討された形跡はない。
- ↑ ちなみに、東名三好BSには東海学園大学、東名日進BSには名古屋商科大学が近辺にある。
- ↑ その後、2013年3月から2021年11月まで、東名豊川、東名本宿に停車のJR東海バスの京阪神昼特急静岡号と、2024年9月の休止前半月間は東名豊川、東名音羽に停車の遠州鉄道の京都e-LineRと競合した。
- ↑ 正月初詣期間は迂回ルート運行で、豊川駅前に乗り入れない。
- ↑ 正月初詣期間の運行日は豊川駅前折り返しで、豊川体育館前・豊橋駅前方面は豊川線に乗り換え。
- ↑ 2021年9月まで豊川国府線(豊川駅前 - 豊川体育館前 - 豊川市民病院 - 国府駅 - ゆうあいの里)だった。
- ↑ かつては、学校登校日に、本長篠駅前 - 海老 - 四谷千枚田口の区間便が増発された。
- ↑ 新城有教館高校バス停と同一場所。
- ↑ 現在、社会実験で舟着小学校前 - 市川間は乗合タクシー代替運行で系統休止中で、新城市民病院 - 吉川公会堂前間の往復運行である。
- ↑ 2001年(平成13年)までは豊橋鉄道の貸切バス部門と豊鉄グループの豊川観光自動車(法人としては豊鉄ミデイに承継)と豊橋観光自動車が手掛けていた。