コミュニティバス
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コミュニティバス(community bus)とは、路線バスの一種で地域住民の移動手段確保のために地方自治体等が企画・運行する路線バスである。
概要[編集]
道路が狭隘などの理由で大型・中型バスが入れない地域、あるいは民間事業者が赤字のために撤退した路線であっても路線バスの需要はあり、そういった地域と鉄道駅や病院などの公共施設を結ぶ生活路線や観光名所の周遊に適した路線など様々な種類の路線を持ち、従来の路線バスを補完する役割を持つ。
法律上、コミュニティバスは路線バスと明確に区別されていない。国土交通省のガイドラインでは
- 一般乗合旅客自動車運送事業者に委託して運送を行う乗合バス(乗車定員11人未満の車両を用いる乗合タクシーを含む。)
- 市町村自らが自家用有償旅客運送者の登録を受けて行う市町村運営有償運送
と定義している。
コミュニティバスの運営形態[編集]
- 計画・運営を自治体が行い、運転や車両整備・乗務員の雇用管理をバス会社に委託する
- バス会社が自治体や町内会などと協議した上で路線を開設し、車両購入費や運行経費の赤字分等を自治体が補助金として負担する
- 通常の路線バスに補助金を出してコミュニティバスとする
- 地域住民によるNPO法人が運行主体になる
- 自治体運営の路線バス[注 1]
- 廃止代替バス
- 利用者を限定する福祉バス・住民専用バス等[注 2]
の概ね7種類がある。
よくある傾向[編集]
各集落・住宅地と、公共施設、駅、病院、商業施設[注 3]を結ぶ路線に特化しており、地元の交通弱者に有用である。
こうした特質であり、運行の効率化のため、本数が多くないケースや最短距離で結ばない迂回路の路線がほとんどで、運行ルートが複雑な路線もある。毎時1〜2本コンスタントに運行する路線も多いが、週〇日しか運行しない路線や事前予約要のデマンド運行の路線も珍しくない。
加えて、隣接地域や自治体の境界を越えて遠くまで行くコミュニティ路線や一般乗合路線および鉄道列車との接続配慮も少なく、一般の旅行者に使いにくい。
運賃は低廉であり、100円や200円のところもある。
車両は狭隘な道路を通過できるように小型バスが多い。
歴史[編集]
コミュニティバスが日本に広まったきっかけは、1995年11月26日に運行開始した東京都武蔵野市のコミュニティバス「ムーバス」である[1][2]。ムーバスは路線バスが通らない住宅街を通るなど、現在のコミュニティバスの基盤を作った[2]。
日野市ミニバスのように、ムーバス誕生以前から存在するコミュニティバスもある。
脚注[編集]
- 注
- 出典