JR西日本273系電車
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273系電車(273けいでんしゃ)とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)が開発し保有する特急型直流電車である。
概要[編集]
登場の経緯[編集]
1982年7月以降、岡山駅 - 出雲市駅間を山陽本線・伯備線・山陰本線経由で結ぶ陰陽連絡特急「やくも」は381系電車で運行されてきた。
しかし、381系は自然振り子方式を採用しているため、線形の悪い伯備線内での乗り心地の悪さが問題となり、輸送品質の改善及び米子自動車道を走る高速バスへの対抗、および老朽化した381系の淘汰を目的として開発されたのが273系である。
デザイン[編集]
先代の271系をベースにブロンズ色を基調とした車体色を採用し、前面には381系のヘッドマークデザインを踏襲した雲と「やくも(YAKUMO LIMITED EXPRESS)」のロゴがラッピングされている。
設備等[編集]
防犯カメラの設置や機器の二重系化等により、安全性能の向上を図っている。また、国内初となる「車上型の制御付自然振り子方式」を採用し、曲線区間でもスピードダウン・乗り心地が悪化することなく走ることができる。
グリーン車は1+2列、普通車は2+2列シートを採用し、1号車にはセミコンパートメント構造のグループ向け座席が新たに設定された。他にも、車椅子スペースの拡大やフリーWi-Fi、コンセントの設置により快適性が大幅に向上している。
運用状況[編集]
2023年10月に第一陣となるイモY1・Y2編成が近車から出場。翌年1月より本格的な増備が開始され、2024年4月6日より「やくも」3往復で運行を開始した。最終的に44両が増備予定で、6月15日までに全ての定期列車が273系に切り替わる見込み。
編成表[編集]
←出雲市 | 1 | 2 | 3 | 4 | 岡山→ |
---|---|---|---|---|---|
< > | < < | ||||
編成番号 | クモロハ272 | モハ273 | モハ272 | クモハ273 | 新製日 |
Y1 | 1 | 101 | 101 | 1 | 2023/10/25 |
Y2 | 2 | 102 | 102 | 2 | 2023/10/25 |
Y3 | 3 | 103 | 103 | 3 | 2024/1/17 |
Y4 | 4 | 104 | 104 | 4 | 2024/1/17 |
Y5 | 5 | 105 | 105 | 5 | 2024/2/28 |
Y6 | 6 | 106 | 106 | 6 | 2024/2/28 |
Y7 | 7 | 107 | 107 | 7 | 2024/4/4 |
Y8 | 8 | 108 | 108 | 8 | 2024/4/4 |
Y9 | 9 | 109 | 109 | 9 | 2024/4/24 |
Y10 | 10 | 110 | 110 | 10 | 2024/5/16 |
その他[編集]
- 伯備線には空気ばね式車体傾斜装置付きのJR四国8600系電車が入線していたことや、近年の車体傾斜制御を行う電車の新車が空気バネ式であったことから、空気ばね式の車体傾斜式車両が投入されると予測していたブログもあったが、結局、土讃線特急の2700系気動車同様、振り子式の新車導入となった。
- 本系列で培われた技術は特急しなの用383系の後継車両である385系にも一部引き継がれる可能性がある。
近い世代の特急車両[編集]
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