ギリシャ
ギリシャ共和国(ギリシャきょうわこく、Hellenic Republic)は、ヨーロッパ南部(南欧)の共和制国家。
概要[編集]
面積は131,940km²。首都はアテネ。バルカン半島南部に位置している。
トルコ共和国、マケドニア共和国、アルバニア共和国、ブルガリア共和国と国境を接する。エーゲ海、イオニア海、地中海に囲まれており、約3000の島々がある。
歴史[編集]
ヨーロッパ文明の発祥地で、紀元前5世紀から紀元前2世紀にアテネ、スパルタを中心とした都市国家(ポリス)が大いに繁栄した。しかしその後は衰退し、マケドニア王国、ローマ帝国、東ローマ帝国、オスマン・トルコなどの強国に支配され、1830年にギリシャ王国として独立を達成する。1924年に国民投票によって共和制に移行する。しかし1935年に王政が復活した。1951年に北大西洋条約機構(NATO)に加盟する。1967年に軍事クーデターが起こった。
共和制移行[編集]
1974年12月に行われた国民投票によって君主制から共和制へ移行。ギリシャ王国が消滅してギリシャ共和国が成立することとなった。
1981年には欧州共同体(後の欧州連合)に加盟。2009年10月の粉飾決算発覚から端を発したユーロ危機まで、政権交代がありながらも比較的安定した政局を築いた。
ユーロ危機[編集]
2009年10月の政権交代後から、政局は不安定となる。ギリシャは債務危機に陥る。
欧州連合から支援の条件として求められている緊縮策に国民は反発。2015年1月25日に行われた総選挙では、アレクシス・チプラス党首率いる急進左派連合が議会300議席のうち、149議席を獲得[1]。独立ギリシャ人政権を樹立することで合意する。
政治[編集]
大統領制を採用しており、任期5年で議会が選出する。大統領は儀礼的な意味合いが強い。行政の長である首相は議会の信任を受ける制度になっている。
議会[編集]
一院制の議会ギリシャ議会が立法府をつとめている。300議席、任期4年。比例代表制を採用している。比例代表制の内訳は、12議席を全国区、288議席を56選挙区に分けている。288議席から50議席はボーナスとして第一党に配分。なお、得票率が3%未満の党は議席なしとなる。
首相の選出には過半数、大統領の当選には1、2回目が200票、3回目でも180票が必要となる。
再選挙規定[編集]
過半数を獲得した政党、連立の不調が重なると再選挙になってしまう。規定によると、選挙で過半数を取った政党がない場合は、大統領が第1党から第3党まで順番に3日間の期限を与えて連立政権樹立に向けた交渉を要請する。いずれも連立協議に失敗してしまうと、30日以内に再選挙が実施されることになっている。
再選挙ではないが、2015年には野党の反対で大統領を選出できずに前倒し選挙が行われている。
政党[編集]
- 新民主主義党(ND) - 中道右派
- 急進左派連合(PASOK) - 急進左派
- 独立ギリシャ人(ANEL) - 中道右派
- ギリシャ共産党(KKE)
- 全ギリシャ社会主義運動(PASOK)
国際関係[編集]
トルコ[編集]
トルコ共和国とは、キプロス共和国の問題で対立関係にある。1974年から南部に分断状態にあるキプロスは、ギリシャ系の住民が多い南部のキプロスとトルコが国家承認しているトルコ系の住民が多い北キプロス・トルコ共和国との対立があり、問題が解決せずにいる。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
欧州連合加盟国 |