日本プロサッカーリーグ

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日本プロサッカーリーグ(にほんプロサッカーリーグ、英語:Japan Professional Football League)は、日本プロサッカーリーグ、およびそれを運営する公益社団法人。略称はJリーグ(ジェイリーグ、英語:J.LEAGUE)。

概要[編集]

日本サッカー協会のもと、「プロサッカーを通じて日本のサッカーの水準の向上及びサッカーの普及を図ることにより、豊かなスポーツ文化の振興及び国民の心身の健全な発達に寄与するとともに、国際社会における交流及び親善に貢献すること[1]」 を目的とし1991年に設立。1993年5月15日に開幕戦が行われた。

もともと日本サッカーリーグ (JSL) という実業団チーム中心のリーグがあったが、1980年代からそこに在籍するチームがプロ選手を獲得したり、実質プロ選手であるスペシャル・ライセンス・プレーヤーが在籍するようになり、次第にプロ志向を進めるチームが増えた。そしてとうとうリーグそのものもプロ化する流れになり、Jリーグが発足したという経緯がある。

通常はJ1リーグJ2リーグJ3リーグ、及びJリーグカップ (JリーグYBCルヴァンカップ) の運営を行っている。

沿革[編集]

  • 1991年 (平成3年)
    • 2月 - 発足時に加盟する10チーム (オリジナル10) が発表される。
    • 11月 - 法人設立
  • 1992年 (平成4年)
  • 1993年 (平成5年)
    • 5月15日 - Jリーグ (のちのJ1リーグ) 開幕戦 (国立霞ヶ丘陸上競技場ヴェルディ川崎横浜マリノス)
      • この試合の開始前に行われたセレモニーで、川淵三郎初代チェアマンは 「開会宣言。スポーツを愛する、多くのファンの皆様に支えられまして、Jリーグは、今日ここに、大きな夢の実現に向かって、その第一歩を踏み出します。1993年5月15日、Jリーグの開会を宣言します。Jリーグチェアマン 川淵三郎」 と開会を宣言した。
  • 1994年 (平成6年)
    • 前年度のJ1優勝チームと天皇杯優勝チームが対戦するFUJI XEROX SUPER CUPの第1回大会が開催された。
    • JFL参加のJリーグ準会員でJFLで2位以内に入り、Jリーグ理事会の審査を通過したチームにJリーグ加盟を認め始める。
  • 1996年 (平成8年)
  • 1999年 (平成11年)
    • 3月 - J2リーグが発足、J1・J2の2部制に移行。Jリーグ準会員制度廃止。
    • この年から2005年までは、J1のチーム数は16で固定となった。
  • 2002年 (平成14年)
    • 2代目チェアマンに鈴木昌が就任。
  • 2004年 (平成16年)
  • 2005年 (平成17年)
    • J1のチーム数がこの年から18チームに増加。
    • 2シーズン制、及びJリーグチャンピオンシップが廃止され、1年間34試合の勝ち点をもって優勝チームを決定する1シーズン制に変更。
    • Jリーグ準加盟クラブ制度スタート。
  • 2006年 (平成18年)
  • 2007年 (平成19年)
  • 2010年 (平成22年)
  • 2011年 (平成23年)
  • 2012年 (平成24年)
    • この年からJ2のチーム数は22で固定。
  • 2013年 (平成25年)
  • 2014年 (平成26年)
  • 2015年 (平成27年)
    • この年から明治安田生命がJリーグ全体のタイトルパートナーに就任し、J1・J2も 「明治安田生命J1 (J2) リーグ」 の名称になった。
    • この年から2シーズン制、及びJリーグチャンピオンシップが復活。
  • 2017年 (平成29年)
    • 2シーズン制、及びJリーグチャンピオンシップが廃止され、再度年間通算の勝ち点をもって順位を決定する1シーズン制で開催された。
    • DAZNとオフィシャルブロードキャスティングパートナー契約を締結。J1・J2・J3のリーグ戦全試合がDAZNで配信されるようになる[2]
  • 2018年 (平成30年)
  • 2020年 (令和2年)
    • この年からJ1リーグ戦でビデオ・アシスタント・レフェリー (VAR) が導入。昨年度の試合において重大な誤審があったことにより導入が早められた。
    • 新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、J1・J2とルヴァン杯は1試合が終わった状態で、J3は開幕を迎えていないまま長期間の延期に入った。当初は3月18日再開予定だったが繰り下げて4月3日再開予定に変更、さらに繰り下げて4月末から5月に再開する予定に変更となったが感染症が収束せず、最終的にJ2・J3は6月、J1は7月に再開した。
      • 再開後の試合では1試合の交代枠が3人から5人に増え、また前半・後半ともキックオフから概ね半分が経過したタイミングに飲水タイムが設けられることとなった。その一方でVARがJ1リーグ・ルヴァンカップ共に2020年シーズンいっぱい中止されることとなった。
    • 長期間の延期による競技の公平性の観点から、J1・J2はこの年に限って昇格あり・降格なしの特別ルールを適用。
  • 2021年 (令和3年)
    • 前年の昇格あり・降格なしの特例により、J1はこの年度のみ20チームで開催。
    • 前年度に引き続き交代枠5人ルールと飲水タイムが設けられ[3]、VARも感染対策を施した上で同年シーズン開幕より再開。
  • 2022年 (令和4年)
    • 前年度のJ1・J2は4チームを降格させたため、J1は再び18チーム編成に戻る。3年ぶりにJ1参入プレーオフを実施。
    • 引き続き交代枠5人ルールを適用[4]。飲水タイムは気温・湿度等特定の条件を満たした場合のみに実施されることになった。
    • 6代目チェアマンに野々村芳和が就任。
    • Jリーグアウォーズにおいて、新たにJ2・J3でもベストイレブンとMVPの表彰を開始。
  • 2023年 (令和5年)
    • 翌年度よりJ1は20チーム編成になるため、この年度は最下位の1チームのみJ2に降格する。
    • 前年度まで開催されていたJ1参入プレーオフに代わり、J1昇格プレーオフが復活する。
    • J3・JFL入れ替え戦がスタート[5]
  • 2024年 (令和6年)
    • この年よりJ1・J2・J3の所属チームを20チームずつに統一。J3においてJ2昇格プレーオフがスタート (レギュレーションはJ1昇格プレーオフと同様) 。
    • タイトルパートナーの明治安田生命保険が、略称を「明治安田」に変更するため、大会名も「明治安田Jリーグ」に変更。

新規参入チーム[編集]

チーム名は当時のもの。

年度 新規参入チーム 備考
1993 鹿島
浦和
市原
V川崎
横浜M
横浜F
清水
名古屋
G大阪
広島
オリジナル10
1994 平塚
磐田
1995
C大阪
1996 京都
福岡
1997 神戸
1998 札幌 横浜FがJリーグ退会、クラブも消滅
1999 仙台
山形
大宮
FC東京
川崎
甲府
新潟
鳥栖
大分
J2リーグ発足
2000 水戸
2001 横浜FC
2005 草津
徳島
2006 愛媛
2008 岐阜
熊本
2009 栃木
富山
岡山
2010 北九州
2011 鳥取
2012 町田
松本
2013 長崎 町田がJFL降格
2014 盛岡
秋田
福島
YS横浜
相模原
長野
金沢
藤枝
讃岐
琉球
J-22
J3リーグ発足
讃岐のみJ2からスタート
町田がJリーグ復帰
2015 山口
2016 鹿児島
F東23
G大23
C大23
FC東京・G大阪・C大阪がU-23チームを結成
2017 沼津
2019 八戸
2020 今治 FC東京のU-23チームが活動終了
2021 宮崎 G大阪・C大阪のU-23チームが活動終了
2022 いわき
2023 FC大阪
奈良

歴代チェアマン[編集]

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Jリーグでは理事長のことを「チェアマン」と呼称する。

  1. 川淵三郎 (1991年 - 2002年)
  2. 鈴木昌 (2002年 - 2006年)
  3. 鬼武健二 (2006年 - 2010年)
  4. 大東和美 (2010年 - 2014年)
  5. 村井満 (2014年 - 2022年)
  6. 野々村芳和 (2022年 - )

なおJリーグが属する公益社団法人では、法人のトップを「理事長」と呼称するのが正式である。しかし川淵初代チェアマンの発案により「チェアマン」の呼称が用いられるようになり、以降はチェアマンと呼ぶことが一般的である。

タイトル獲得チーム[編集]

J1リーグ Jリーグカップ J2リーグ J3リーグ
1992年 開幕前 ヴェルディ川崎 開幕前 開幕前
1993年 ヴェルディ川崎 ヴェルディ川崎
1994年 ヴェルディ川崎 ヴェルディ川崎
1995年 横浜F・マリノス 未開催
1996年 鹿島アントラーズ 清水エスパルス
1997年 ジュビロ磐田 鹿島アントラーズ
1998年 鹿島アントラーズ ジュビロ磐田
1999年 ジュビロ磐田 柏レイソル 川崎フロンターレ
2000年 鹿島アントラーズ 鹿島アントラーズ コンサドーレ札幌
2001年 鹿島アントラーズ 横浜F・マリノス 京都パープルサンガ
2002年 ジュビロ磐田 鹿島アントラーズ 大分トリニータ
2003年 横浜F・マリノス 浦和レッズ アルビレックス新潟
2004年 横浜F・マリノス FC東京 川崎フロンターレ
2005年 ガンバ大阪 ジェフユナイテッド千葉 京都パープルサンガ
2006年 浦和レッズ ジェフユナイテッド千葉 横浜FC
2007年 鹿島アントラーズ ガンバ大阪 コンサドーレ札幌
2008年 鹿島アントラーズ 大分トリニータ サンフレッチェ広島
2009年 鹿島アントラーズ FC東京 ベガルタ仙台
2010年 名古屋グランパス ジュビロ磐田 柏レイソル
2011年 柏レイソル 鹿島アントラーズ FC東京
2012年 サンフレッチェ広島 鹿島アントラーズ ヴァンフォーレ甲府
2013年 サンフレッチェ広島 柏レイソル ガンバ大阪
2014年 ガンバ大阪 ガンバ大阪 湘南ベルマーレ ツエーゲン金沢
2015年 サンフレッチェ広島 鹿島アントラーズ 大宮アルディージャ レノファ山口FC
2016年 鹿島アントラーズ 浦和レッズ 北海道コンサドーレ札幌 大分トリニータ
2017年 川崎フロンターレ セレッソ大阪 湘南ベルマーレ ブラウブリッツ秋田
2018年 川崎フロンターレ 湘南ベルマーレ 松本山雅FC FC琉球
2019年 横浜F・マリノス 川崎フロンターレ 柏レイソル ギラヴァンツ北九州
2020年 川崎フロンターレ FC東京 徳島ヴォルティス ブラウブリッツ秋田
2021年 川崎フロンターレ 名古屋グランパス ジュビロ磐田 ロアッソ熊本
2022年 横浜F・マリノス サンフレッチェ広島 アルビレックス新潟 いわきFC
2023年 ヴィッセル神戸 アビスパ福岡 FC町田ゼルビア 愛媛FC

正会員各クラブの各カテゴリ在籍年数と昇降格回数[編集]

J1には1カテゴリ時代も含む。通算シーズン数は2018年現在。

クラブ J1在籍年度 通算J1在籍シーズン数 J2在籍年度 通算J2在籍シーズン数 J3在籍年度 通算J3在籍シーズン数 通算Jリーグ在籍年度 通算Jリーグ在籍シーズン数 昇格回数 降格回数 昇降格回数
札幌 1998,2001-2002,2008,2012,2017- 8 1999-2000,2003-2007,2009-2011,2013-2016 14 - 0 1998- 21 4 3 7
八戸 - 0 - 0 2019- 1 2019- 1 0 0 0
盛岡 - 0 - 0 2014- 6 2014- 6 0 0 0
秋田 - 0 - 0 2014- 6 2014- 6 0 0 0
仙台 2002-2003,2010- 12 1999-2001,2004-2009 9 - 0 1999- 21 2 1 3
山形 2009-2011,2015 4 1999-2008,2012-2014,2016- 17 - 0 1999- 21 2 2 4
福島 - 0 - 0 2014- 6 2014- 6 0 0 0
水戸 - 0 2000- 20 - 0 2000- 20 0 0 0
鹿島 1993- 27 - 0 - 0 1993- 27 0 0 0
栃木 - 0 2009-2015,2018- 9 2016-2017 2 2009- 11 1 1 2
群馬 - 0 2005-2017 13 2018- 2 2005- 15 0 1 1
浦和 1993-1999,2001- 26 2000 1 - 0 1993- 27 1 1 2
大宮 2005-2014,2016-2017 12 1999-2004,2015,2018- 9 - 0 1999- 21 2 2 4
1995-2005,2007-2009,2011-2018 22 2006,2010,2019- 3 - 0 1995- 25 3 3 6
千葉 1993-2009 17 2010- 9 - 0 1993- 26 0 1 1
東京V 1993-2005,2008 14 2006-2007,2009- 12 - 0 1993- 26 1 2 3
FC東京 2000-2010,2012- 18 1999,2011 2 - 0 1999- 20 2 2 4
町田 - 0 2012,2016- 4 2014-2015 2 2012,2014- 6 2 1 3
相模原 - 0 - 0 2014- 5 2014- 5 0 0 0
川崎 2000,2005- 15 1999,2001-2004 5 - 0 1999- 20 2 1 3
横浜FM 1993- 26 - 0 - 0 1993- 26 0 0 0
横浜F 1993-1998 6 - 0 - 0 1993-1998 6 0 0 0
横浜FC 2007 1 2001-2006,2008- 17 - 0 2001- 18 1 1 2
YS横浜 - 0 - 0 2014- 5 2014- 5 0 0 0
湘南 1994-1999,2010,2013,2015-2016,2018- 11 2000-2009,2011-2012,2014,2017 14 - 0 1994- 25 5 4 9
甲府 2006-2007,2011,2013-2017 8 1999-2005,2008-2010,2012,2018- 12 - 0 1999- 20 3 3 6
長野 - 0 - 0 2014- 5 2014- 5 0 0 0
松本 2015,2019- 2 2012-2014,2016- 6 - 0 2012- 7 1 1 2
新潟 2004-2017 14 1999-2003,2018- 6 - 0 1999- 20 1 1 2
金沢 - 0 2015- 4 2014 1 2014- 5 1 0 1
富山 - 0 2009-2014 6 2015- 4 2009- 10 0 1 1
沼津 - 0 - 0 2017- 2 2017- 2 0 0 0
清水 1993-2015,2017- 25 2016 1 - 0 1993- 26 1 1 2
藤枝 - 0 - 0 2014- 5 2014- 5 0 0 0
磐田 1994-2013,2016- 23 2014-2015 2 - 0 1994- 25 1 1 2
名古屋 1993-2016,2018- 26 2017 1 - 0 1993- 26 1 1 2
岐阜 - 0 2008- 11 - 0 2008- 11 0 0 0
京都 1996-2000,2002-2003,2006,2008-2010 11 2001,2004-2005,2007,2011- 12 - 0 1996- 23 4 4 8
G大阪 1993-2012,2014- 25 2013 1 - 0 1993- 26 1 1 2
C大阪 1995-2001,2003-2006,2010-2014,2017- 18 2002,2007-2009,2015-2016 6 - 0 1995- 24 4 3 7
神戸 1997-2005,2007-2012,2014- 20 2006,2013 2 - 0 1997- 22 3 2 5
鳥取 - 0 2011-2013 3 2014- 5 2011- 8 0 1 1
岡山 - 0 2009- 10 - 0 2009- 10 0 0 0
広島 1993-2002,2004-2007,2009- 24 2003,2008 2 - 0 1993- 26 2 2 4
山口 - 0 2016- 3 2015 1 2015- 4 1 0 1
讃岐 - 0 2014- 5 - 0 2014- 5 0 0 0
徳島 2014 1 2005-2013,2015- 13 - 0 2005- 14 1 1 2
愛媛 - 0 2006- 13 - 0 2006- 13 0 0 0
北九州 - 0 2010-2016 7 2017- 2 2010- 9 0 1 1
福岡 1996-2001,2006,2011,2016 9 2002-2005,2007-2010,2012-2015,2017- 14 - 0 1996- 23 4 4 8
鳥栖 2012- 7 1999-2011 13 - 0 1999- 20 1 0 1
長崎 2018 1 2013-2017,2019- 6 - 0 2013- 6 1 0 1
熊本 - 0 2008- 11 - 0 2008- 11 0 0 0
大分 2003-2009,2013 8 1999-2002,2010-2012,2014-2015,2017- 11 2016 1 1999- 20 3 3 6
鹿児島 - 0 2019- 1 2016-2018 3 2016- 3 0 0 0
琉球 - 0 2019- 1 2014-2018 5 2014- 5 0 0 0

試合方式[編集]

いずれのディビジョンも2回総当たりで、1チームあたり38試合行われる(このうちホームゲームが19試合)。

試合は1チームにつきスタメン選手11名と控え選手7名の合計18名で行われる。これに加え審判員が4名 (主審1名、副審2名、第4の審判員1名。J1はこれに加えてVARを担当する審判員が2名、そのオペレーターが1名おかれる) 、マッチコミッショナーが1名ずつおかれる。

試合開始前にはその試合を担当する審判員・審判アセッサー・マッチコミッショナーの氏名とビジターチームの選手・監督が発表され、最後にホームチームの順に選手・監督が伝えられる。ビジターチームの発表は全員を1枚の画面にまとめて発表する場合が多く[6]、ホームチームによってはウグイス嬢がアナウンスする場合もある。

試合開始3分ほど前に、BGMに合わせて審判員・スタメン選手が入場。この際に、予め出場予定選手がサインしたフェアプレーフラッグも一緒に入場することが多い[7][8]

試合時間は前後半ともに45分で延長戦はなし。勝ち点は勝利したチームに3加えられ、引き分けの場合は両チームに1加えられる。

試合前後とハーフタイムには、同じ節の他会場での試合が電光掲示板で伝えられることになっている。基本的にはホームチームが所属するディビジョンの他の試合のみ発表されるが、これもホームチームによっては全ディビジョンの試合を表示する場合もある。

後半の試合中には当日の試合の入場者数が発表される。

スタジアム[編集]

Jリーグの公式戦が開催されるスタジアムは以下の条件を満たしていなければならない。

  1. J1は1万5000人、J2は1万人、J3は5000人以上収容できること。
  2. J1・J2はナイトゲーム用の照明装置があること。
  3. 大型映像装置を設置していること。
  4. トイレは観客1000人につき大便器5台、男子用小便器8台が設置されていること。
  5. AED(自動体外式除細動器)が医務室に1台、救護室または観客席エリアに2台以上 (J3は1台以上) 設置してあること。
  6. ドーピング検査室が設置してあること。

Jリーグの試合で掲出している看板は、J1はJリーグのトップパートナーの、J2・J3はホームクラブのスポンサーの看板である。なお看板の寸法も以下のように決められている。

  • A型看板・Jリーグタイトル看板 - 高さ60cm×横6m (J2・J3のタイトル看板は横15m)
  • ミニ看板 - 高さ30cm×横2m
  • ゴール裏ミニ看板 - 高さ60cm×横1.8m
  • コーナー看板 - 1.5m四方
  • バナー - 高さ1.2m×横7.5m
  • ハーフバナー - 高さ1.2m×横3.75m

J1の各節2試合はバックスタンド側の看板がLED看板になる。このLED看板は高さ110㎝、横はおよそ10mもある。このLED看板では動画を表示させたり、状況に応じて表示を変えたりすることもできる[9]。主に開幕戦や首位・優勝争いに関わる試合、その他ダービーマッチやNHKで生中継される試合などが行われる会場に設置されることが多い。またクラブによってはゴール裏にもLED看板を設置している場合がある。

J1ではゴール付近に90度システム広告を掲示している。

ユニフォーム[編集]

Jリーグのユニフォームには、以下の規定がある[10]

  1. フィールドプレーヤーとゴールキーパーでユニフォームのカラーを変えなければならない。着用時には、これらが審判服とも重なってはいけない。
    • そのため、多くのクラブにおいてフィールドプレーヤーはクラブカラーを基調とした1stユニフォームと、白を基調とした2ndユニフォームを用意していることが多く[11]、ホームゲームでは1stユニフォームを、アウェイでは2ndユニフォームを着用することがほとんどである。1stユニフォームの色合いが両チームで大きく違う場合、両チームが1st着用で対戦する場合もある[12]
    • ごく稀に、ゴールキーパー同士の色合いが重なることがあるが、これに対しては容認されている。
  2. 背番号は背面に高さ25~35cmの高さで1か所表示しなければならない。なおシャツの色と明確に区別されるように表記され、背面が縞柄の場合は台地をつけて表示するものとする。前面の番号は10~15cmまでの高さ。
    • 2021年から2023年まで、Jリーグで統一の背番号フォント (J.LEAGUE KICK) が導入されており、リーグ戦やルヴァンカップなどでは、背番号やネームは必ずこの統一書体を使わなければならない規定があった。2024年以降はクラブ独自のフォントを使えるようになるほか、J.LEAGUE KICKも引き続き使用することができる。
  3. シャツのチームエンブレムの大きさは100平方センチメートルまでとする。
  4. シャツの右袖上腕部にはJリーグのロゴを表示しなければならない。基本的には「明治安田 J.LEAGUE」のロゴ[13]だが、前年度のJ1優勝チームはチャンピオンマーク (金色のロゴ) を表示することができる。またナビスコカップ→ルヴァンカップ決勝とJリーグチャンピオンシップ (2015年2016年は決勝のみ) では、対戦する両チームが決勝用のロゴを右袖につけている。
  5. 広告はシャツの胸・背番号上部と下部・左袖、及びショーツの前面左と後ろに表示することができる。それぞれ最大面積が決められている。
  6. ホームタウン名を表示する場合[14]、右袖1か所に大きさは50平方センチメートル以下。
  7. 優勝回数分の星印を1か所に表示することができる。ただしこれはクラブによって対応が分かれており、例えば横浜F・マリノス浦和レッズはJ1またはACLで優勝した回数分しか表示されていない[15]。一方川崎フロンターレ柏レイソルはJ1優勝以外のタイトルの分も表示している。ブラウブリッツ秋田はJ3で2回優勝したため、星が2個つけられている。なお鹿島アントラーズは10回タイトルを獲得するごとに1個にまとめて表示しているほか、かつては浦和レッズがJ1ステージ優勝、湘南ベルマーレがJ2優勝で表示する例もみられた。
  8. 大会別ユニフォームや記念ユニフォームなどを着用する場合は、事前にJリーグの承認を得なければならない。

年間スケジュール[編集]

  • 前年12月中旬 - 各リーグ開催期間・日程が発表
  • 1月初旬から中旬 - 対戦カード・開催日発表
    • ここで各チームの開幕カードが発表される。
    • 2020年度は東京オリンピックの兼ね合いから1月28日にプレーオフを開催。
  • 2月中旬 - FUJI XEROX SUPER CUP
    • J1開幕の1~2週間前の土曜日に開催されるのがほとんどである。
  • 2月中旬 - Jリーグキックオフカンファレンス
    • 記者向けの発表会。各クラブの代表選手1名が来場し顔を合わせることが恒例。
  • 2月下旬 - J1リーグ開幕
  • 2月下旬 - J2リーグ開幕
    • 概ねJ1が開幕した週の日曜日に開幕することが多い。
  • 3月上旬 - J3リーグ開幕
  • 3月上旬 - Jリーグカップ グループステージ開幕
    • ただし2020年度は2月16日 (J1開幕の1週間前) にグループステージの第1節が開催された。
  • 5月下旬 - 天皇杯 1回戦
  • 6月中 - Jリーグカップ プレーオフステージ
  • 7月上旬 - 天皇杯 2回戦
  • 7月頃 - Jリーグカップ プライムステージ (決勝トーナメント) 抽選会
  • 7月中旬 - Jリーグワールドチャレンジ
  • 8月上旬 - Jリーグカップ/コパ・スダメリカーナ王者決定戦
  • 8月中旬 - 天皇杯 3回戦、4回戦抽選会
  • 8月下旬 - ACL プレーオフ
  • 9月上旬 - Jリーグカップ 準々決勝
  • 9月下旬 - ACL グループステージ開幕
  • 10月中旬 - Jリーグカップ 準決勝
  • 10月最終土曜日、または11月第1土曜日 - Jリーグカップ 決勝
  • 11月下旬 - J2リーグ最終節
  • 12月上旬 - J1・J3リーグ最終節
    • リーグ優勝が決定した場合、優勝チームにはチェアマンから優勝シャーレが、明治安田生命の役員から明治安田生命杯が手渡される。
  • 12月上旬 - J1参入プレーオフ
  • 12月中 - Jリーグアウォーズ (年間表彰式)・FIFAクラブワールドカップ
  • 12月中旬 - ACL グループステージ最終節
  • 12月下旬 - 天皇杯 準決勝
  • 翌年1月1日 - 天皇杯 決勝
    • ただし国際試合との兼ね合いから、決勝戦が12月中かそれ以前の開催に早められる場合がある (近年では2014年2018年2021年以降が該当) 。

このほか、日本代表が出場する試合が開催される期間 (FIFAワールドカップ夏季オリンピックキリンチャレンジカップなど) は、その前後においてリーグ戦を中断する期間が設けられる[16]。Jリーグカップのプレーオフステージから準決勝までは、このリーグ戦を中断している期間に開催されることが多い。

J1で2ステージ制を採用していたシーズンは、11月下旬にJ1の2ndステージ最終節が開催されたのちにJリーグチャンピオンシップが開催され年間優勝を決めていた。ただし1993年は5月に開幕した関係上2ndステージの最終節は12月15日の開催となり、Jリーグチャンピオンシップは翌年1月に開催された。

2022年カタールワールドカップとの兼ね合いから、日程が例年より大幅に繰り上がり、J2は10月下旬、J1は11月5日、J3は11月20日に最終節が設定された。

2023年以降、AFCチャンピオンズリーグが秋春制に移行した。グループステージを9月から12月に実施し、年明けに決勝トーナメントを開催するスケジュールである。また今後は9月・10月の代表戦期間を統合し、9~10月の4週間で最大4連戦を行うスケジュールに移行する予定である。そのため野々村芳和チェアマンのもと、8月開幕のシーズン移行について検討がなされていたが、2023年12月の理事会で2026年シーズンより秋春制に移行することが決まった。

試合日程の決定[編集]

Jリーグではマッチスケジューラー (通称:日程くん) を用いて、年間の試合日程を決定している。この際、以下のような条件がある。

  1. 第1節がホーム開催だったチームは、最終節はアウェイ開催となる (その逆もまた然り) 。
  2. 第1節から第5節までの間に、どのチームも最低2試合はホームゲームができるようにする。
    • このため、第1節・第2節でいきなりホーム2連戦となる場合もあれば、第3節でようやくホーム開幕戦となる場合もある。
  3. 第1節・ゴールデンウィーク・最終節はダービーマッチにならないようにする。
  4. ホームゲーム・アウェイゲームはどちらもそれぞれ2試合まで連続可 (どちらも3試合以上連続させない) 。
    • こちらも例外があり、2019年のFC東京は第17節から第19節までと第21節から第23節までのホーム3連戦があった上で、第24節から第31節まではアウェイ8連戦となった[18]。2021年も同様の措置が取られる[19]
  5. ACLのラウンド16・準々決勝・準決勝・決勝に近い節においては、ACL出場チーム同士でカードを組む場合が多い。この場合、それぞれのラウンドに出場するチームがある場合は日程変更が行われる。
    • 例として、2019年は浦和がACL決勝に進出した関係上、本来なら11月23日に開催される第32節・川崎戦が11月5日開催となった。しかも浦和はその試合後にACL決勝のためにサウジアラビアに渡航するというスケジュールだった。

試合の放送[編集]

放映権は基本的にJリーグが一括して管理しているが、大会別にみると以下のように試合の放送が行われている。以下では基本的に全国での放送を中心に説明する。

J1・J2・J3リーグ戦
  • 全試合DAZNによるインターネット配信が行われている。
  • テレビ中継ではNHK BS1でJ1の各節1試合を生中継する他、地方局でも地元クラブの試合を生中継することがある。なおNHKでの中継は、開幕戦や最終節は総合テレビでの放送となることが多い。また、J2も優勝・昇格争いの試合がBS1で中継される。
    • J1の第1節は前年度優勝チームの試合を放送し[20]、そのほかダービーマッチなど盛り上がる試合を放送することがほとんどであるが、序盤はJリーグが中継する試合を決めていることが多い。終盤はNHKが試合の放送予定を決定し、優勝・昇格に一番有利なチームの試合を放送することがほとんどである。なお優勝・昇格争いをするチームが各地に分かれて試合をする際[21]、優勝・昇格に一番有利なチームの試合をメインに放送する一方で、他会場にも中継車などを送り込み情報を適宜伝えるスタイルをとっている。この場合、順位変動によって優勝・昇格チームが変わる場合は適宜テロップを出し、上位部分の順位表を伝えるスタイルをとっている[22]。優勝決定後は表彰式の模様も生中継する。
      • 一方2012年はサンフレッチェ広島の優勝が第32節に決まった一方で、残留争いが最終節までもつれ込んだ。このため、NHKでは残留を争っていたガンバ大阪の試合 (ヤマハスタジアムでのジュビロ磐田戦) を放送し、ヴィッセル神戸・アルビレックス新潟の残留争いの模様もあわせて伝えた。
    • 地上波で放送される試合に関しては、一部地域で放送する試合を差し替え、全国放送の試合はマルチ編成を活用しサブチャンネル (総合012ch) で放送される場合がある。例として2019年12月7日のJ1最終節において、NHK札幌放送局では011chで北海道コンサドーレ札幌川崎フロンターレ戦を放送し、全国放送の横浜F・マリノス対FC東京戦は012chで放送された。
    • 以前は最終節で優勝が決まる場合、総合テレビで1位、BS1で2位の試合を放送することが多かった[23]。ただし2006年は優勝の可能性のあるチームが最終節での直接対決[24]だったので総合テレビではそちらを放送し、BS1では降格の可能性のあるセレッソ大阪の試合を放送した。2012年は前述の通りJ1優勝が最終節を待たずして決まったが、残留争いのうちガンバ大阪の試合[25]を総合テレビで放送し、同じく残留争いのヴィッセル神戸の試合[26]をBS1で放送した。5年ぶりに優勝の可能性のある2チームが最終節まで優勝を争った2022年は、横浜F・マリノスの試合を総合テレビで、川崎フロンターレの試合をBS1で中継した。
  • ラジオではニッポン放送が土曜日のデーゲームを中心に放送。
  • 19時開始のナイトゲームの場合は原則として19時から21時まで放送され、BS1での中継の場合ハーフタイムにBSニュースが放送される。アディショナルタイム等で長引いた場合、21時以降はサブチャンネルで放送される。試合終了後はインタビューと試合のハイライト映像、他会場の情報や順位表などを流して終了するが、2019年6月29日のFC東京対横浜F・マリノス戦や2020年8月23日の鹿島アントラーズ対ガンバ大阪のように、試合後に行われるセレモニーまで生中継する場合もある[27]
J1参入プレーオフ→J1昇格プレーオフ
  • 1回戦・2回戦・決定戦とも、インターネットはDAZNで配信されている。
  • テレビ中継は決定戦をBS1で放送。
Jリーグチャンピオンシップ
  • 2015・2016年大会は準決勝と決勝第2戦をNHK総合テレビで、決勝第1戦はTBSテレビ系列で放送された。なお、2020年時点で (Jリーグカップを除き) Jリーグ公式戦が地上波で全国放送されたのは2016年決勝第1戦が最後である。
Jリーグカップ
  • フジテレビが放映権を保有していることもあり、グループステージ・プレーオフステージ・決勝トーナメントはフジテレビワンツーネクスト (フジテレビ系衛星放送) で中継。決勝戦は地上波・フジテレビ系列でも生中継される。
  • なお、リーグ戦と異なりDAZNでは配信されない。

その他[編集]

脚注[編集]

  1. Jリーグ定款第3条より。
  2. これとは別に各節1試合ずつのNHKでの中継は継続。
  3. ただし気温や湿度の条件によっては監督の判断で行われない場合がある。城福浩監督時代のサンフレッチェ広島にその例が多かった。
  4. のちにFIFAが定める正式ルールになった。
  5. ただし2023年はJ3昇格要件を満たすJFLクラブがいなかったため、JFLとJ3の入れ替え自体実施されず。
  6. 2019年シーズンまで、FC東京は例外的にビジターチーム選手も1人につき1画面使って発表していた。
  7. フェアプレーフラッグが入場するタイミングはホームチームによって違うが、選手入場と同時かそれより少し前に入場させるチームが多い。
  8. 2020シーズン以降、新型コロナウイルスの感染拡大の懸念から、フェアプレーフラッグの使用を中止していた。2022シーズンは殆どのクラブでフェアプレーフラッグの使用を再開。
  9. 例えばJ1優勝の表彰式の場合、LED看板の表示が「20XX 明治安田生命 J1 LEAGUE CHAMPIONS」と表示される。
  10. ユニフォーム要項 - Jリーグ公式ホームページ
  11. クラブカラーが白であるいわてグルージャ盛岡テゲバジャーロ宮崎は、どちらも1stが白で、2ndを違う色としている。
  12. 例えば水色オレンジ青赤黄色など。
  13. J3所属チームは2022年まで「明治安田生命 J3 LEAGUE」のロゴを着用した。
  14. 例えば、大分トリニータの「OITA」やセレッソ大阪の「OSAKASAKAI」、北海道コンサドーレ札幌の「HOKKAIDO」やサガン鳥栖の「鳥栖市」など。
  15. 同じくタイトル獲得チームであるFC東京清水エスパルスも、J1優勝経験がないため星印はない。
  16. 2023年は、3月下旬・6月・9月・10月・11月に設定。
  17. 第1節は等々力陸上競技場での川崎フロンターレ戦、最終節は日産スタジアムでの横浜F・マリノス戦 (優勝決定直接対決) 。
  18. ラグビーワールドカップがFC東京の本拠地・味の素スタジアムで開催されたうえで、なおかつJ1規模のスタジアムが都内にはなかったため、このような措置が取られた。なお、同じ味スタを本拠地とするJ2・東京ヴェルディ味の素フィールド西が丘などでホームゲームが開催された上で、アウェイ3連戦が2度行われた。
  19. 2020年に関しても、最初に発表された日程ではやはりアウェイ8連戦が行われるだった。ただしオリンピックが中止になったため、変更後の試合日程では当初アウェイ8連戦だった期間にもホームゲームが行われた。
  20. 前年度優勝チームが金曜日に開幕戦を実施した2021年は浦和レッズFC東京戦を、2022年は横浜F・マリノスセレッソ大阪戦を中継した。どちらも中継対象試合は土曜日に開催された。
  21. 2006年・2019年以外はほとんど当てはまる。
  22. 順位表上部に「このままいくと・・・」と書いてあり、その下に当該チームの現在順位・勝点・得失点差を表示。
  23. 実際に2005年は総合テレビで1位・セレッソ大阪の試合 (長居陸上競技場でのFC東京戦) を放送し、BS1で2位・ガンバ大阪の試合 (等々力陸上競技場での川崎戦) を放送した。なおガンバ大阪の優勝が決まった後、等々力からの模様を総合・BS1で同時放送した。
  24. 1位・浦和レッズと2位・ガンバ大阪。
  25. ヤマハスタジアムでのジュビロ磐田戦。
  26. ノエビアスタジアム神戸でのサンフレッチェ広島戦。
  27. 前者は久保建英の海外移籍の壮行セレモニーが、後者は内田篤人の引退セレモニーが試合後に行われた。

関連ページ[編集]

外部リンク[編集]