2010年代
2010年代 (2010ねんだい) は、2010年から2019年までの10年間を指す。
概要[編集]
皇室[編集]
2019年に明仁が生前退位し、皇太子だった徳仁が新たに天皇に即位した。これにより30年間続いた平成は同年4月30日に幕を閉じ、翌5月1日からは新元号「令和」が始まった。
政治[編集]
2012年まで民主党が政権を握っていたが、同年12月の衆議院解散総選挙で自由民主党と公明党の連立政権に戻る。以降安倍晋三内閣が2020年まで続き、安倍は内閣総理大臣としての通算在職日数第1位となった。
経済[編集]
安倍晋三内閣の下、アベノミクスと呼ばれる大規模な経済政策が始まった。
国際情勢[編集]
アメリカ[編集]
バラク・オバマ政権が2017年まで続いた。オバマは2016年に、現職の大統領として初めて広島を訪問した。
オバマは2017年に大統領を退任し、オバマの次にドナルド・トランプが就任した。トランプは安倍とプライベートでも交流を深め、2019年には国賓としての来日を果たした。
北朝鮮[編集]
2011年に金正日が死去、息子の金正恩が新たにトップの座に就いた。以降日本やアメリカを牽制した軍事攻撃が格段ひどくなり、2017年には3月から7月にかけて計13発も発射している。しかもこれらは、偶然にも日本の政治で支持率が下がっていたタイミングに相次いでおり、この対応で支持率が上がることもあった。そのため、2017年の衆議院の解散総選挙での自民党の圧勝に対し、麻生太郎は「明らかに北朝鮮のおかげでもありましょうし」とコメントしている。
情報技術[編集]
インターネットが広く普及し、同時にTwitterやLINEなどのソーシャルネットワークサービス (SNS) も多くの人に利用されることとなった。また動画配信サービスではYouTubeも発達し、YouTuberという新たな職業もできた。
携帯電話はスマートフォンが主流となり、公衆電話の衰退に追い打ちをかけた。
災害[編集]
2011年3月11日に東日本大震災が発生した。この大震災では東北地方の太平洋側を襲った大津波で多くの住民が犠牲になった。津波の被害に遭った建物も多く、残った建物は保存するか否かで議論となった。同じく津波の被害に遭った宮城県陸前高田市の松原で、一本だけ流されずに残った松の木がある[1]。これに関しても保存するか否かで議論になった末、特殊な処理が施されたのちに「奇跡の一本松」と名付けられてもとの場所に立てられた。
津波の影響により、福島第一原子力発電所で大規模な事故が発生。東京電力管内では電力不足のため、計画停電が実施された。以来原子力発電のあり方について問われることとなった。また首都圏では鉄道がストップし、東京都内のターミナル駅では帰宅困難者でごった返した。
2016年4月には熊本地震が発生。これにより熊本城天守閣の石垣が崩壊する被害が起こった。
芸能[編集]
アイドル[編集]
乃木坂46やAKB48など、秋元康プロデュースのアイドルグループが人気となった。
ローカルアイドルも台頭し、SNSやYouTubeの発達によりこの存在は全国区となった。
その一方で2016年にはSMAPが解散、またAKB48も前田敦子や高橋みなみなどの初期の主力メンバーが卒業していった。
お笑い[編集]
2010年にM-1グランプリが一旦終了、翌2011年から2014年まではTHE MANZAIがコンテストとして開催されていた。しかしTHE MANZAIはプロ漫才師しか出場できなかったため、2015年にM-1グランプリが復活した。この際、M-1は出場資格がプロアマ問わず結成15年以内のコンビに限定され、THE MANZAIはコンテストを廃止しネタ見せ番組として存続することとなった。この復活後の2018年にM-1で優勝した霜降り明星が大ブレイクし、新たにお笑い第七世代という区分ができた。
またM-1グランプリ・THE MANZAI・キングオブコントは女性の優勝者がおらず、R-1ぐらんぷりも2002年にだいたひかるが優勝しただけで女性の優勝者が非常に少なかったことから、2017年に女性限定のお笑いコンテストである「女芸人No.1決定戦 THE W」が始まった[2]。
スポーツ[編集]
プロ野球[編集]
この10年間でセントラルリーグの球団の日本一は2012年の読売ジャイアンツのみ。残りはすべてパシフィックリーグの球団が、しかもこのうち6回は福岡ソフトバンクホークスが優勝した。
2013年は田中将大の開幕24連勝がギネス世界記録となり、同年の東北楽天ゴールデンイーグルスの日本一と併せて被災した東北に元気を与えることとなった。
また大谷翔平が投打二刀流の選手として一躍有名となった。前述の田中と共にメジャーリーグに移籍している[3]。
2016年には25年間優勝から遠ざかっていた広島東洋カープがセ・リーグ優勝。以降2017年・2018年と3連覇を達成した。2017年には横浜DeNAベイスターズがクライマックスシリーズを勝ち抜き、19年ぶりに日本シリーズに出場したことも話題となった。
サッカーJリーグ[編集]
Jリーグは2020年に向かうにつれて人気を取り戻していくことになる。2014年にはJ2リーグの下にJ3リーグが発足。また2015年と2016年はJリーグチャンピオンシップが復活したが、ファンからは不評だったためこの2年間限りで廃止となった。
2012年にはサンフレッチェ広島が、2017年には川崎フロンターレがそれぞれJ1リーグで初優勝し、シルバーコレクターの汚名を返上した。
その一方で、長らくJ1を死守してきたチームのJ2初降格が相次ぎ、2010年にはFC東京が、2012年にはガンバ大阪が、2013年にはジュビロ磐田が、2014年には大宮アルディージャが、2015年には清水エスパルスが、2016年には名古屋グランパスが、2017年にはアルビレックス新潟が、いずれもJ2に降格した。またJ2でも、2015年に大分トリニータがJ3に降格した。
2018年夏には、ヴィッセル神戸に元スペイン代表のアンドレス・イニエスタが加入したことが大きな話題となった。一方で2018年には楢崎正剛や中澤佑二といった、2000年代のJリーグを支えた選手が多く引退した。