生前退位
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生前退位(せいぜんたいい)とは、日本の天皇、世界の君主、宗教指導者が存命中に地位を退くことである[1]。単に退位という例もある。譲位(じょうい)、譲国(じょうこく)などとも称される[2]。
概要[編集]
日本の天皇[編集]
明治時代にできた皇室典範では生前退位は無理だったが、平成28年(2016年)7月13日に今上天皇が「生前退位をしたい」と発言したため、ニュースになり、話題となった。その後8月8日にビデオメッセージでおことばを話された。
江戸時代以前は生前退位が自由にできたものの、明治時代以降は一世一元の制となったため、退位の前例は存在しない。文化14年(1817年)の光格天皇より200年ぶり、60回目の生前退位である。これまでは退位した天皇は太上天皇(上皇)か出家して法皇になる例が多い。また、重祚して再度天皇に返り咲いた例もある。
2019年は新天皇が即位するため、元号が変わることになる。次の元号はについてネットでは安始か安久と噂されていたが、最終的に令和に決まった。
中国の退位[編集]
中国では皇帝や国王が存在したが、退位した例はほとんどなく生涯を通じて在位していた。退位するのは時の実力者に禅譲を迫られて強制的に退位する例がほとんどである。実権を保持したまま生前退位した例は南宋の孝宗や清の乾隆帝などが存在する。ラストエンペラーの溥儀も生前退位した例であるが、これは辛亥革命で袁世凱に退位させられたり、満州国が滅亡したために退位した例であるため、本人の意思によるものではない。
その他の国の君主[編集]
オランダ国王など存命中に退位をする例は多数存在する。
ローマ教皇[編集]
第265代ベネティクト16世が719年ぶりに自分の意思で退位して話題となった。