原子力発電

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原子力発電(げんしりょくはつでん)とは、ウラン原子炉核分裂させて得た熱で発生させた高温高圧の水蒸気でタービンを回転させ、熱エネルギーから電気エネルギーを得る発電方法である。

概要[編集]

核エネルギーの最初の使用は原子爆弾であった。これに対し、核エネルギーの平和的利用方法として考え出されたのが原子力を利用した発電である。現代の多くの原子力発電は、原子核分裂時に発生する熱エネルギーで高圧の水蒸気を作り、蒸気タービンおよびこれと同軸接続された発電機を回転させて発電する。つまり、お湯を沸かしてタービンを回す

長所[編集]

  • 燃料貯蔵設備が不要のため、巨大な燃料タンクの建設は不要。少量の燃料で莫大なエネルギーを得られることが理由。
  • 煤煙に関する対策が不要。
  • 燃料の投入回数が少ないため、有事に於ける燃料輸送の心配は不要。
  • 燃料があれば、一定の出力で電力の供給を続けられる。
  • 温室効果ガスを排出しない。
  • 同出力の水力や自然エネルギー発電と比較すれば、大きな設備面積を必要としない。

短所[編集]

  • 使用済み核燃料や放射性廃棄物の扱いが難しいこと。
  • 事故による放射線での環境汚染の可能性がある。
  • 需要に応じた出力の調整が、火力と比べると難しい。
  • 核燃料も有限であり、枯渇しないとは断定できない。

名称[編集]

原子力発電の方式による発電所のことを原子力発電所(略称:原発)という。

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 堀孝正『パワーエレクトロニクス』オーム社出版局2002年2月25日第1版第7刷発行
  • 酒井善雄『電気電子工学概論』丸善株式会社
  • 力武常次、都築嘉弘『チャート式シリーズ新物理ⅠB・Ⅱ』数研出版株式会社新制第11刷1998年4月1日発行
  • 矢野隆、大石隼人『発変電工学入門』森北出版株式会社2000年9月13日第1版第4刷発行
  • 西巻正郎・森武昭・荒井俊彦『電気回路の基礎』森北出版株式会社1998年3月18日第1版第12刷発行
  • 電気学会「電気学会大学講座電気機器工学Ⅰ」社団法人電気学会2002年1月31日14刷発行
  • 電気学会『電気施設管理と電気法規解説9版改訂』電気学会