2023年東海道線架線柱衝突事故

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
事故該当車。

2023年東海道線架線柱衝突事故(2023ねんとうかいどうせんかせんちゅうしょうとつじこ)とは、JR東日本大船駅付近にて発生した衝突事故である。

概要[編集]

2023年8月5日熱海駅付近にて開催された熱海海上花火大会に伴い、輸送力増強用で設定された第9974E列車 小田原発横浜行臨時列車がE231系コツS-14編成+E233系ヤマU621編成の15両で運行され、順調に東海道線を上っていた。しかし21時25分、約85kmの速度で大船駅に差し掛かかったコツS-14編成が起点47k243m地点に設置されていた架線柱に衝突。衝突後205m走行し停車した。

窓ガラスが大きく割れ、前面FRPやクラッシャブルゾーンの損傷などが起き車内でも車内の化粧板や吊り革などが車体が歪んだ際に落下・剥がれるなどした。

影響[編集]

寝台特急サンライズ出雲サンライズ瀬戸や臨時特急夏の大洗ひたちなか号も含めた東海道線横須賀線の全列車が終日運転見合わせ。JR京浜東北線も6日午前2時頃まで運転を見合わせた。翌日午前中も湘南新宿ライン新宿止まり、上野東京ライン上野止めとし運転された。

貨物列車にも遅れが発生し、5087列車や66列車、51列車などに大幅な遅れが出た。

救済臨時[編集]

東海道新幹線では一部ののぞみひかり熱海駅小田原駅に臨時停車、相模線も1本救済臨時(第9291F)が運転された。しかし花火大会帰宅者を捌き切るには厳しく一部の人は野外生活を行った。

原因[編集]

電柱のヒビから入った雨水により内部の鉄筋が腐食し破断、それにより傾いたと調査により判明した。

国土交通省[編集]

8月7日に国土交通省関東局からプレスリリースが発表された。以下が一部文である。

鉄道の安全・安定輸送の確保については、機会あるごとに注意喚起してきたところであるが、(中略)利用者に多大な影響を与えたことは誠に遺憾である。

事故後[編集]

事故該当車は翌日6日朝に国府津車両センターへ回送。S-14編成は10月4日深夜に東京総合車両センターへ臨時入場した。一方後方に連結されていたU621編成はクーラー等軽微な破損であった為10月初めに運用復帰した。

かつて青梅線でE233系0番台(トタ青661編成)が踏切事故を起こした際は代替新造がなされたが、これはE233系がまだ製造途中だったから為せた業でありE231系1000番台の新造は2007年以降行われておらず、付属編成は余剰気味となっているため、コツS-14編成は部品取りor休車となり長期離脱もしくは事故廃車の可能性がある。

2024年7月現在も東京車両センターにて留置が行われている。

外部リンク[編集]

脚注[編集]


鉄道での事件・事故
国内
海外
関連項目 鉄道事故の一覧 - 鉄道事件の一覧