中野昭慶
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中野 昭慶(なかの てるよし、1935年(昭和10年)10月9日 - 2022年(令和4年)6月27日)は、日本の特技監督。
プロフィール[編集]
略歴[編集]
月輪中学校、京都市立日吉ヶ丘高等学校普通科を経て、日本大学芸術学部映画学科脚本コース卒業。
東宝を経て、フリー。昭和20年(1945年)に日本が敗戦すると、翌年に日本に引き揚げた。日大を卒業後、昭和34年(1959年)に東宝に入社し、円谷英二監督の下で特殊技術を学ぶ。昭和44年(1969年)の「クレージーの大爆発」で特技監督としてデビューし、小松左京のSF小説を原作にした昭和48年(1973年)公開の「日本沈没」のほか、「ゴジラ」シリーズなど多くの映画で特撮を担当した。
令和4年(2022年)6月27日、敗血症のため死去した。86歳没。葬儀は家族で行なわれた。
作品[編集]
映画[編集]
助監督[編集]
特技監督[編集]
公開年 | 作品名 | 制作(配給) | 役職 | |
---|---|---|---|---|
1969年 | 4月29日 | クレージーの大爆発 | 東宝 渡辺プロダクション (東宝) |
特殊技術監督 |
1970年 | 7月4日 | 幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形 | 東宝 | 特殊技術(ノンクレジット) |
1971年 | 7月17日 | 激動の昭和史 沖縄決戦 | 特殊技術 | |
7月24日 | ゴジラ対ヘドラ | |||
1972年 | 3月12日 | 地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン | 東宝 東宝映像(製作協力) (東宝) | |
1973年 | 3月17日 | ゴジラ対メガロ | 東宝映像 (東宝) | |
9月8日 | 人間革命 | 東宝映像 シナノ企画 (東宝) | ||
12月29日 | 日本沈没 | 東宝映画 東宝映像 (東宝) |
特技監督 | |
1974年 | 3月21日 | ゴジラ対メカゴジラ | 東宝映像 (東宝) | |
8月3日 | ノストラダムスの大予言 | 東宝映画 東宝映像 (東宝) | ||
12月28日 | エスパイ | 東宝映像 (東宝) | ||
1975年 | 3月15日 | メカゴジラの逆襲 | ||
7月12日 | 東京湾炎上 | 東宝映画 東宝映像 (東宝) | ||
1976年 | 6月19日 | 続・人間革命 | 東宝映像 シナノ企画 (東宝) | |
1977年 | 12月17日 | 惑星大戦争 | 東宝映画 東宝映像 (東宝) | |
1978年 | 8月12日 | 火の鳥 | 東宝映画 手塚プロダクション (東宝) | |
1980年 | 8月2日 | 二百三高地 | 東映東京撮影所 (東映) |
特撮監督 |
8月30日 | 地震列島 | 東宝映画 (東宝) |
特技監督 | |
1981年 | 8月8日 | 連合艦隊 | ||
1982年 | 8月7日 | 大日本帝国 | 東映東京撮影所 (東映) | |
9月11日 | 幻の湖 | 橋本プロダクション (東宝) |
特撮監督 | |
1983年 | 2月5日[注釈 1] | 悪漢探偵2 | 新藝城電影公司 | 導演(監督) |
6月4日 | 日本海大海戦 海ゆかば | 東映東京撮影所 (東映) |
特技監督 | |
1984年 | 12月15日 | ゴジラ | 東宝映画 (東宝) | |
1987年 | 1月17日 | 首都消失 | 徳間書店 関西テレビ 大映映画 (東宝) |
特撮監督 |
9月26日 | 竹取物語 | フジテレビ 東宝映画 (東宝) |
特技監督 | |
2000年[注釈 2] | 7月22日 | プルガサリ 伝説の大怪獣 | 朝鮮芸術映画撮影所 (レイジング・サンダー) |
協力特撮監督(ノンクレジット) |
テレビ[編集]
期間 | 番組名 | サブタイトル | 制作(放送局) | 役職 | |
---|---|---|---|---|---|
1973年4月2日 | 1973年9月24日 | 流星人間ゾーン | 第1話 「恐獣ミサイル 爆破せよ!」 第2話 「やっつけろ! デストロキング」 第5話 「キングギドラをむかえ撃て!」 第6話 「キングギドラの逆襲!」 第7話 「ゾーンファミリー危機一髪!」 第9話 「追え! レッドスパイダーの秘密」 第11話 「間一髪 ゴジラの叫び!」 第20話 「激闘! ファイターの歌が聞える」 第21話 「無敵! ゴジラ大暴れ」 |
日本テレビ 東宝映像 萬年社 |
特殊技術 |
1978年10月1日 | 1979年4月1日 | 西遊記 | 第19話 「意外! 吸血鬼三蔵」 第20話 「猛吹雪! 三蔵狂乱」 第23話 「女人国 八戒が妊娠!?」 第24話 「火焔山!! 芭蕉扇の愛」 |
日本テレビ 国際放映 |
特技監督 |
1979年11月11日 | 1980年5月4日 | 西遊記II | 第11話 「毒キノコ 集団記憶喪失」 第13話 「人喰い妖怪 若返りの泉」 | ||
1980年5月11日 | 1980年10月5日 | 猿飛佐助 | 第16話 「甲賀忍法 噴射火龍」 | ||
1983年1月2日 | 海にかける虹〜山本五十六と日本海軍 | 第1部 「日本海大海戦の激闘」 第2部 「宿命に揺れる初恋」 第3部 「決死の霞ヶ浦航空隊」 第4部 「日米開戦前夜」 第5部 「怒濤の連合艦隊」 第6部 「長官機撃墜の謎・戦艦大和の出撃」 |
テレビ東京 東映 | ||
2000年12月7日 | 2001年3月1日 | スターぼうず | 全13話 | TBS BS-i 東宝 レイアップ 円谷映像 |
監修 |
博覧会・テーマパーク[編集]
期間 | 博覧会・テーマパーク名 | 主催 | 担当パビリオン | 製作会社、スポンサー | 役職 | |
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1970年3月14日 | 1970年9月13日 | 日本万国博覧会 | 財団法人日本万国博覧会協会 | 三菱未来館『日本の自然と日本人の夢』 | 東宝 (三菱グループ) |
チーフ助監督 |
1985年3月6日 | 1995年6月21日 | 東京ディズニーランド | ウォルト・ディズニー・カンパニー オリエンタルランド |
東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード | 東宝映像美術 (日本ユニシス) |
監督 |
1985年3月17日 | 1985年9月16日 | 国際科学技術博覧会・つくば85 | 財団法人日本万国博覧会協会 | 電力館『エレクトロ・ガリバーの冒険』 | 東宝映像美術 (電気事業連合会) |
特技監督 |
健康スポーツ館『ブリーズ』 | 東宝映像美術 (デサント) (スズケン) (大塚製薬) | |||||
1988年7月8日 | 1988年9月18日 | ぎふ中部未来博 | パノラマ中部館『飛翔・ちゅうぶ』 | 東宝映像美術 | ||
1989年3月16日 | 1989年5月14日 | サザンピア21 | 鹿児島市 | 地球探検館『マグマ・アドベンチャー』 | ||
1990年4月22日 | 2017年12月31日 | スペースワールド | スペースドーム館『プラネッツ・クルーズ』 | 総監督 | ||
1990年11月10日 | 日立シビックセンター | 日立市 公益財団法人日立市科学文化情報財団 |
『はばたけ!日立』 | 特技監督 | ||
1990年12月7日 | サンリオピューロランド | サンリオエンターテイメント | オープニングセレモニー | 監督 | ||
1993年7月30日 | 2007年9月30日 | シーガイア | フェニックスリゾート | オーシャンドーム『ウォータークラッシュ』 | ||
2001年7月7日 | 2001年9月30日 | うつくしま未来博 | 21世紀建設館 |
- 1972年 富士急ハイランド 宇宙船旅行館
受賞歴[編集]
出演[編集]
DVDコメンタリー出演[編集]
すべて東宝ビデオ発売。
- クレージーの大爆発 - 作品自体についても言及しているが、東宝に入ってからの歩み、円谷英二について、『青島要塞爆撃命令』での円谷と本編監督の古澤憲吾との“大喧嘩”の真相など、幅広く語っている。
- 日本海大海戦
- ゴジラ対ヘドラ
- 日本沈没
- ゴジラ対メカゴジラ
- ゴジラ(1984年版)
- 地震列島(中野昭慶『地震列島』を語る)
テレビ出演[編集]
ラジオ出演[編集]
- 『ラジオデイズ』映画よりおもしろい映画の現場 第1回(2016年10月5日、Radio Cafe)- ゲスト出演[1]。
- 『伊集院光とらじおと』(2019年1月24日、TBSラジオ)- ゲスト出演[2]。
トークショー[編集]
- 『俺とゴジラ』
- 『ゴジラ(84)トークイベント』"昭和最後のゴジラ"を創造したレジェンドたちが特撮映画の魅力を語る。[5]
- 『ゴジラ対メカゴジラ』極爆上映で中野昭慶特技監督が語る。メカゴジラのルーツとは[6]
- 中野昭慶特技監督が語る「キングコング対ゴジラ」 円谷英二特技監督の特撮へのこだわりとは?[7]
- その他にドキュメンタリー映画『特技監督 中野昭慶が語る特撮映画の世界』完成記念トークショーがある。2017年12月10日(日)に乃村工藝社本社で開催された同映画の上映イベントで行われた。
- 『特技監督 中野昭慶が語る 特撮映画の世界』2017年12月10日。日本ミュージアム・マネージメント学会[8]
- 『ゴジラ1984コンプリーション』発売記念イベント84’ゴジラ復活トークが、2019年2月23日に新宿ロフトプラスワンにて開催された。
- 『ULTRAMAN ARCHVES』ウルトラQ「東京氷河期」Premium Theater上映会&スペシャルトークが、2019年6月15日、イオンシネマ板橋で開催された。
- 超大怪獣大特撮大全集R & 中野昭慶特技監督トークショーが、2019年8月25日に「京都みなみ会館」にて開催された。
- 映画『日本沈没』(1973)上映+トークショー。ゲスト:中野昭慶特技監督[9]。
著書[編集]
- 中野昭慶、染谷勝樹 『特技監督 中野昭慶』 ワイズ出版、2007年。ISBN 978-4898302149。
- 中野昭慶、染谷勝樹 『特技監督 中野昭慶』 ワイズ出版〈ワイズ出版映画文庫〉、2014年。ISBN 978-4898302804。
- 西川タイジ、中野昭慶、桜井景一、宮西武史、小川利弘 、若狭新一、藤下忠男、杉村克之、市村昭弘、諏訪操旺、松尾和之、小形英正、髙澤公明、北條則明 『トーク・アバウト・シネマ—「特撮・CG・VFX」から語る映像表現と仕事論』 発行:シネボーイ/PAPER PAPER 発売:フィルムアート社、2017年4月1日。ISBN 4845916347。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ 中野昭慶、木村勇. “ラジオデイズ”. Radio Cafe. 2021年4月1日確認。
- ↑ “「どれだけこだわるか・・・それが映像に厚みとして出るのよ」1月24日(木)ゲストは特殊技術監督の中野昭慶さんでした!”. 伊集院光とらじおと. TBSラジオ (2019年1月24日). 2021年4月1日確認。
- ↑ “[俺とゴジラ]「第三回 特技監督 中野昭慶氏」(前編)”. ゴジラ・ストア. 東宝 (2015年5月1日). 2021年4月1日確認。
- ↑ “[俺とゴジラ]「第三回 特技監督 中野昭慶氏」(後編)”. ゴジラ・ストア. 東宝 (2015年6月15日). 2021年4月1日確認。
- ↑ “『ゴジラ(84)トークイベント昭和最後のゴジラ"を創造したレジェンドたちが特撮映画の魅力を語る”. マイナビニュース. 2019年5月2日確認。
- ↑ “『ゴジラ対メカゴジラ』極爆上映で中野昭慶特技監督が語る。メカゴジラのルーツとは”. マイナビニュース. 2019年5月2日確認。
- ↑ “中野昭慶特技監督が語る。「キングコング対ゴジラ」 円谷英二特技監督の特技へのこだわりとは?”. UlTRA-J. 2019年5月2日確認。
- ↑ “コレクション・マネージメント研究部会 平成29年度 第1回研究会 日本特撮技術に関する 映像記録-アーカイブ化の試み -特技監督 中野昭慶氏へのオリジナルインタビュー映像を巡って-(PDF)”. 日本ミュージアム・マネージメント学会. 2021年4月1日確認。
- ↑ “映画『日本沈没』上映+トークショー ゲスト:中野昭慶特技監督”. シネマノヴェチュント (2020年4月18日). 2020年4月3日確認。