名鉄瀬戸線
瀬戸線 | |
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名鉄瀬戸線の走行風景 | |
概要 | |
系統 | ■瀬戸方面 |
起終点 | 起点:栄町駅 終点:尾張瀬戸駅 |
駅数 | 20駅 |
路線記号 | ST |
ウェブサイト | 瀬戸線 |
運営 | |
開業 | 1905年4月2日 |
堀川駅まで延伸 | 1911年10月1日 |
お濠区間廃止 | 1976年2月15日 |
栄町乗入れ | 1978年8月20日 | (全通)
所有者 | 瀬戸自動鉄道→瀬戸電気鉄道 →名古屋鉄道 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 20.6 km (12.8 mi) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500 V, 架空電車線方式 |
運行速度 | 最高100km/h[1] |
外部リンク | |
名鉄瀬戸線(めいてつせとせん)は、愛知県名古屋市東区の栄町駅から同県瀬戸市の尾張瀬戸駅までを結ぶ名古屋鉄道(名鉄)の鉄道路線。瀬戸市・尾張旭市・名古屋市守山区の3自治体にとって最も重要な鉄道路線である。名鉄合併後も旧社名由来の語感が良いことから「せとでん」と呼ばれることもある。
歴史[編集]
瀬戸産の陶磁器を輸送したり、資材を運搬することを主目的として建設され、1905年(明治38年)に日本で唯一セルポレー式蒸気動車を導入した瀬戸自動鉄道として開業するも、翌年の1906年に瀬戸電気鉄道に改称し電化をした。1939年(昭和14年)に名鉄に合併されて瀬戸線となった。
1976年(昭和51年)には名古屋側の終着駅が堀川駅から一旦お濠区間外の土居下の仮駅に変更。さらに1978年(昭和53年)に栄町駅に変更され、県庁近くの東大手経由で名古屋の中心繁華街である栄に地下乗り入れで進出した。以前の堀川駅方面への線路は、名古屋城の外堀の中を通っていた。栄町乗り入れによって廃止となったお濠区間の周囲は、現在でも蛍の保護などのためにほとんど開発されておらず、階段などの遺構を見つけることは容易である。
瀬戸線の繁華街乗り入れに関しては、当初は現在の地下鉄名城線や3号線との乗り入れなども検討されたが、瀬戸線の名城線乗り入れの規格変更の費用面や名古屋市と名鉄の対立のネックがあった。そのため、名古屋市は名城線を北廻りの平安通経由で大曽根まで延長する対抗も行なったが、名鉄が持っていた日進市赤池以西の現・天白区内の敷設免許を現在の鶴舞線の建設のために名古屋市に譲り、その見返りに名鉄による瀬戸電都心乗り入れを許可するといった流れで着工された。
特徴[編集]
愛知県名古屋市東区の栄町駅と瀬戸市の尾張瀬戸駅を結んでおり、名古屋市東区・中区・北区・守山区、尾張旭市、瀬戸市を通る。名古屋市営地下鉄東山線と名城線、JR中央本線、名古屋ガイドウェイバス志段味線(ゆとりーとライン)、愛知環状鉄道線と接続している。主要駅には栄町駅や大曽根駅、尾張瀬戸駅などがある。
この路線は他のの名鉄路線と一切接続せず、孤立している。よって、名鉄名物である逝けば分かるさダイヤがこの路線で発生した例はほとんど存在しない。他社線とも物理的な線路の接続が一切なく、新車の搬入・廃車の搬出は全て陸送となる。なお貨物輸送を行っていた頃は大曽根駅で中央本線と線路が接続されていた。
また、現段階では待避線が存在しないため、種別を問わず先に発車した列車が終着駅に先着する。現在、喜多山駅の立体交差化事業と同時に改良工事を行っている。
水野駅(みずのえき)の自動放送における発音上のアクセントは「ず」にかかる。また、広告の「駅からダッシュで14秒、いまい歯科」が有名である。
使用車両[編集]
3300系一編成を除いて車両は2008年(平成20年)以後に導入された4000系であり、名鉄の路線の中では経過年数の浅い車両が多い路線である。検車区が住宅密集地の尾張旭に移設され、塗装設備の設置が不可能であったために全車をステンレス車へ更新した。それまで瀬戸線の車両は「駅数が多く坂が多い(すぐ次の駅になるので鈍足でいい代わりに、ハイパワーを望む)」線区の特性から、本線系統と比べると見劣りとされる車両が多く、名鉄6750系電車など旧性能とされる吊り掛け駆動方式で製造された車両が昨今まで存在した。
- 4000系
- 3300系
駅一覧[編集]
駅番号 | 駅名 | 準急 | 急行 | 接続路線 | 所在地 |
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ST01 | 栄町駅 | ● | ● | 名古屋市営地下鉄:名古屋市営地下鉄東山線(H 10栄駅)・名古屋市営地下鉄名城線(M 05栄駅) | 名古屋市東区 |
ST02 | 東大手駅 | ● | ● | 名古屋市中区 | |
ST03 | 清水駅 | | | | | 名古屋市北区 | |
ST04 | 尼ヶ坂駅 | | | | | ||
ST05 | 森下駅 | | | | | 名古屋市東区 | |
ST06 | 大曽根駅 | ● | ● | 東海旅客鉄道:中央本線(CF04) 名古屋市営地下鉄:名古屋市営地下鉄名城線(M 12) 名古屋ガイドウェイバス:名古屋ガイドウェイバス志段味線(Y 01) | |
ST07 | 矢田駅 | | | | | ||
ST08 | 守山自衛隊前駅 | | | | | 名古屋ガイドウェイバス志段味線(Y 04守山駅) | 名古屋市守山区 |
ST09 | 瓢箪山駅 | | | | | ||
ST10 | 小幡駅 | ● | ● | ||
ST11 | 喜多山駅 | ● | ● | ||
ST12 | 大森・金城学院前駅 | ● | ● | ||
ST13 | 印場駅 | ● | | | 尾張旭市 | |
ST14 | 旭前駅 | ● | | | ||
ST15 | 尾張旭駅 | ● | ● | ||
ST16 | 三郷駅 | ● | ● | ||
ST17 | 水野駅 | ● | ● | 瀬戸市 | |
ST18 | 新瀬戸駅 | ● | ● | 愛知環状鉄道線(21瀬戸市駅) | |
ST19 | 瀬戸市役所前駅 | ● | ● | ||
ST20 | 尾張瀬戸駅 | ● | ● |
廃駅[編集]
- 娯楽園駅(本町駅 - 大津町駅間) 1923年以降廃止
- 久屋駅(大津町駅 - 東大手駅間) 1941年2月24日廃止
- 土居下駅(東大手駅 - 清水駅間) 1978年8月20日廃止
- 1976年2月15日から1978年8月20日までは土居下駅から0.4km清水駅寄りに仮設された土居下駅(仮)での営業
- 社宮祠駅(尼ヶ坂駅 - 森下駅間) 1944年休止、1956年10月15日廃止
- 坂下駅(尼ヶ坂駅 - 森下駅間) 1941年2月24日廃止
- 駅前駅(森下駅 - 大曽根駅間) 1944年休止、1956年10月15日廃止
- 守山口駅(矢田駅 - 守山自衛隊前駅間) 1944年休止、1969年4月5日廃止
- 笠寺道駅(瓢箪山駅 - 小幡駅間) 1944年休止、1969年4月5日廃止
- 小幡原駅(小幡駅 - 喜多山駅間) 1944年休止、1969年4月5日廃止
- 霞ヶ丘駅(大森・金城学院前駅 - 印場駅間) 1944年休止、1969年4月5日廃止
- (旧)印場駅 1944年休止、1969年4月5日廃止
- 聾石駅(印場駅 - 尾張旭駅間) 1942年廃止
- 平池駅(尾張旭駅 - 三郷駅間) 1944年休止、1969年4月5日廃止
- 根ノ鼻駅(三郷駅 - 水野駅間) 1944年休止、1969年4月5日廃止
- 学園前駅(新瀬戸駅 - 瀬戸市役所前駅間)1926年-1927年廃止
軌道時代の廃止停車場[編集]
以下は1921年(大正10年)以前の軌道時代に廃止された停車場。
- 御園(堀川駅 - 本町駅間)
- 柳原(東大手駅 - 清水駅間)
- 師範下(尼ヶ坂駅 - 森下駅間)1915年以前に廃止
- 柳ヶ坪(森下駅 - 大曽根駅間)
- 守山(矢田駅 - 守山自衛隊前駅間)
- 志談味通(大森・金城学院前駅 - 印場駅間)
- 良福寺前(印場駅付近)
- 桜川(瀬戸市役所前駅 - 尾張瀬戸駅間)1915年以前に廃止
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ 外山勝彦「名古屋鉄道 現有車両プロフィール 2009」、『鉄道ピクトリアル』第816巻、電気車研究会、2009年3月、 301頁。
参考文献[編集]
- 『瀬戸線の90年 保存版 われらが「せとでん」激動のドラマ』 郷土出版社 1997年
- 『せとでんの歴史 名鉄瀬戸線史』 前島一廣著 雑論グループ知神 1995年
- 『瀬戸電開通90周年特別企画展せとでん』 瀬戸市歴史民俗資料館 1995年
- 『名鉄の廃線を歩く』 徳田耕一編著 JTB 2001年
- 『名古屋鉄道社史』 名古屋鉄道 1961年
- 『瀬戸電鉄沿線案内』 瀬戸電気鉄道 1924年
- 今尾恵介(監修) 『日本鉄道旅行地図帳』7 東海、新潮社、2008年、45-46頁。ISBN 978-4-10-790025-8。
- 山田司、鈴木裕幸 『せとでん100年』 中日新聞社、2005年。
- 徳田耕一 『名鉄電車 昭和ノスタルジー』 JTBパブリッシング、2013年。
- 加藤久爾夫、渡辺肇「私鉄車両めぐり 名古屋鉄道」、『鉄道ピクトリアル アーカイブズセレクション』第30巻、鉄道図書刊行会、2015年2月。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 瀬戸線 - 名古屋鉄道
名古屋鉄道(名鉄)の路線一覧 |