愛知環状鉄道

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社章
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愛知環状鉄道(あいちかんじょうてつどう)は、愛知県に本社を置く鉄道事業者。愛知県岡崎市から豊田市瀬戸市を経由して春日井市を結ぶ愛知環状鉄道線を運行する第三セクター方式の事業者である。略称は愛環(あいかん)。


概要[編集]

1986年9月に会社設立。1988年1月31日に岡崎〜新豊田間のJR岡多線を継承し、新豊田〜高蔵寺間を新規に建設して鉄道線を開業。

沿線にはトヨタ自動車の工場を始めとして、トヨタ関係の企業が多く立地し、愛知工業大学などの大学も立地するが、県立高校普通科の学区が瀬戸市と豊田市の市境で分かれることもあり、沿線に全県学区の総合学科の公立高ができるまで、通学輸送は活発ではなかった。
また、都市化が進んだ地域を走っているので利用者が多く、第三セクター鉄道では数少ない黒字経営の事業者であり、川島令三のように「国鉄の消極運営が生んだ第三セクター鉄道」と名指しする批評家もいる。

全区間のうち、三河豊田駅付近は廃止された名鉄挙母線の路盤を転用。また、北岡崎駅から名鉄挙母線の貨物線を引き継いだユニチカの貨物線が分岐しており、2010年4月に貨物輸送事業が廃止されるまで貨物輸送が継続された。なお、当初の岡多線開業目的である自動車鉄道輸送は、トヨタ自動車がスト頻発の1970年代後半の国鉄に愛想を尽かし非協力となったため、愛環転換前の1984年に無残にも終了。北野桝塚付近にあった輸送基地跡はしばらく放置されていた。

愛知万博輸送[編集]

愛知環状鉄道といえば、2005年の愛知万博輸送について外すことは出来ない。メイン会場となった長久手会場の至近を通過する唯一の普通鉄道である愛知環状鉄道は、万博開催時に多数の利用客が押し寄せることが予想され、万博開催前に一部区間の複線化、高蔵寺駅でJR東海中央本線との連絡線建設、岡崎駅-六名駅間で東海道本線上り線と線路を共有していた区間で、単線の線路増設などを行った。

また、2004年10月10日から2005年9月30日まで、万博会場に最も近い八草駅を「万博八草駅」に改称し、そこから愛知高速交通(リニモ)やシャトルバスと連絡する体制を築いた。

万博開催期間中、名古屋駅からの直通列車である「エキスポシャトル」を設定し、毎時3往復の列車を4両編成で運転した。これらの増発によって乗務員が不足するため、近畿日本鉄道JR東海から出向を受け入れた。