名鉄尾西線
尾西線 | |
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概要 | |
系統 | ■津島方面 |
起終点 | 起点:弥富駅 終点:玉ノ井駅 |
駅数 | 22駅 |
路線記号 | TB (弥富駅 - 津島駅間) BS (津島駅 - 玉ノ井駅間) |
ウェブサイト | 津島線・尾西線 |
運営 | |
開業 | 1898年4月3日 |
最終延伸 | 1918年5月11日 |
廃止 | 1959年11月25日 (玉ノ井駅 - 木曽川橋駅間) |
所有者 | 尾西鉄道→(旧)名古屋鉄道→名岐鉄道→名古屋鉄道 |
路線諸元 | |
路線総延長 | 30.9 km (19.2 mi) |
軌間 | 1,067 mm (3 ft 6 in) |
電化 | 直流1,500 V, 架空電車線方式 |
運行速度 | 最高100km/h[1] |
外部リンク | |
尾西線(びさいせん)は、愛知県弥富市の弥富駅から愛知県一宮市の玉ノ井駅までを結ぶ名古屋鉄道(名鉄)の鉄道路線。
濃尾平野の西部を縦貫している。佐屋駅 - 津島駅間は名古屋方面へ直通する列車が多数あるものの、全体的には地域輸送中心の路線である。また、名鉄で最も古い路線である。
運賃計算区分はC(運賃計算に用いる距離は営業キロの1.25倍)。すべての駅でmanacaなどの交通系ICカード全国相互利用サービス対応カードが使用できる。
なお、『鉄道要覧』による起点は弥富駅だが、列車運行および旅客案内、列車番号の設定においては、津島駅から弥富駅・玉ノ井駅へ向かう列車が下り、弥富駅・玉ノ井駅から津島駅へ向かう列車が上りとなっている。
森上駅以南ではほとんど海抜ゼロメートル地帯を通過している。
概要[編集]
愛知県弥富市の弥富駅と一宮市の玉ノ井駅を結んでおり、いずれも尾張地方の弥富市、愛西市、津島市、稲沢市、一宮市を通る。
沿革[編集]
- 1898年(明治31年)- 尾西鉄道によって、弥富 - 津島間が開業。
- 1900年(明治33年)- 尾西鉄道によって、一ノ宮(現・名鉄一宮)まで開業。
- 1914年(大正3年)- 尾西鉄道が新一宮 - 木曽川橋間を開業。
- 1925年(大正14年)- 名鉄の路線となる。
名岐間連絡路線[編集]
新一宮 - 玉ノ井 - 木曽川橋間は、現在の名古屋本線が新一宮駅(現・名鉄一宮駅)まで開通した1928年から、木曽川に鉄橋が架橋された1935年まで、名岐間連絡列車の運行路線となっていた。木曽川橋と笠松(現・西笠松)の間をバス連絡して名岐間を私鉄線で間接的に結んでいた。
特徴[編集]
主要駅には佐屋駅、津島駅、森上駅、萩原駅、名鉄一宮駅などがある。途中駅である津島駅や名鉄一宮駅と比べると、終着駅である弥富駅や玉ノ井駅はそれほど乗降客数が多くないという特徴がある。2024年6月末に佐屋駅が無人化された事により、津島駅、名鉄一宮駅を除く単独駅は全て無人駅となった。JR関西本線、名鉄津島線、名鉄名古屋本線、JR東海道本線と接続している。
弥富駅と玉ノ井駅を直通する列車は現在存在せず、運行系統は基本的に「弥富駅=佐屋駅=津島駅」「津島駅=名鉄一宮駅」「名鉄一宮駅=玉ノ井駅」の3区間に分かれているが、2024年3月改正では新たに佐屋発一宮行きの列車が設定され、津島駅を跨ぐ列車が復活した。最も乗客数が多いのは「津島駅=名鉄一宮駅」であり、県立一宮西高校、県立津島高校、県立佐織工高、県立尾西高校[注 1]などの通学にも使用される。
「弥富駅=佐屋駅=津島駅」は実質津島線と一体化して、名古屋本線にも直通しており、往時は神宮前駅や金山駅から弥富駅への利用は乗り換えなしの名鉄が多かった。
名古屋鉄道には名鉄西尾線(にしおせん)という名称の路線もあり、尾西線(びさいせん)と混同するお馬鹿さんもいるが、両者は直通運転をする列車も存在するものの、明確に異なる路線である。
駅一覧[編集]
駅番号 | 駅名 | 接続路線 | 所在地 |
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TB11 | 弥富駅 | 東海旅客鉄道:CJ05関西本線 近畿日本鉄道:E11近鉄名古屋線[注 2](近鉄弥富駅) |
弥富市 |
TB10 | 五ノ三駅 | ||
TB09 | 佐屋駅 | 愛西市 | |
TB08 | 日比野駅 | ||
TB07 | 津島駅 | 名古屋鉄道:TB名鉄津島線 | 津島市 |
BS01 | 町方駅 | 愛西市 | |
BS02 | 六輪駅 | 稲沢市 | |
BS03 | 渕高駅 | 愛西市 | |
BS04 | 丸渕駅 | 稲沢市 | |
BS05 | 上丸渕駅 | ||
BS06 | 森上駅 | ||
BS07 | 山崎駅 | ||
BS08 | 玉野駅 | 一宮市 | |
BS09 | 萩原駅 | ||
BS10 | 二子駅 | ||
BS11 | 苅安賀駅 | ||
BS12 | 観音寺駅 | ||
NH50 | 名鉄一宮駅 | 名古屋鉄道:NH名鉄名古屋本線 東海旅客鉄道:CA72東海道本線(尾張一宮駅) | |
BS21 | 西一宮駅 | ||
BS22 | 開明駅 | ||
BS23 | 奥町駅 | ||
BS24 | 玉ノ井駅 |
廃止区間[編集]
1944年(昭和19年)休止、1969年(昭和44年)廃止。括弧内は玉ノ井駅からの営業キロ。
- 玉ノ井駅 (0.0km) - 里小牧駅 (1.6km) - 木曽川橋駅 (2.7km) - (貨)木曽川港駅 (3.6km)
かつてはこの区間の代替バスが存在したが、廃止されている。2007年に開設の一宮市木曽川町・北方町地域のコミュニティバスの一部区間が、この廃止区間に運行されている。
廃駅[編集]
移転・再開した駅を除く。
- 弥富口駅(弥富駅 - 五ノ三駅間) - 2006年12月16日廃止。
- 南津島駅(日比野駅 - 津島駅間) - 1944年休止、1969年4月5日廃止。
- 西宮後駅(西一宮駅 - 開明駅間) - 1944年休止、1969年4月5日廃止。
過去の接続路線[編集]
- 名鉄一宮駅(当時は新一宮駅):名鉄起線 - 1952年12月24日廃止(新一宮駅乗り入れ廃止日)
運行形態[編集]
弥富 - 津島間[編集]
この区間は名鉄津島線と運用が一体化されており、日中は須ケ口→(準急)→豊明(※車両交換を行う場合あり)→(須ケ口まで準急)→佐屋→(名古屋から急行)→吉良吉田→(神宮前まで急行)→弥富→須ケ口という形で一周し、混同しやすい名鉄西尾線と直通運転を行う。本数は津島 - 佐屋間で日中15分に1本、それ以外は30分に1本となる。途中の五ノ三駅や名古屋本線内の西枇杷島駅、西尾線のホーム有効長の関係で日中は原則4連での運行となる。
かつては豊明発着の準急もあったが一度廃止され、23年の復活時には上り列車に関しては尾西線どころか津島線にすら来なくなった[注 3]。
津島 - 一宮 - 玉ノ井間[編集]
この区間ではワンマン運転を行い、一宮駅を境に完全に系統分断されている。一宮 - 森上間では15分に1本、それ以外では30分に1本確保され、一宮から森上折返しの列車も存在し、森上 - 津島間では贅沢に複線区間を使用することになる。
朝方には3本(休日は1本)のみ、津島から本線方面に直通する非ワンマン列車が存在する。両数はワンマン列車が2連、非ワンマン列車が4連となる。
参考文献[編集]
- 清水 武「尾西鉄道の記録」その1 - 3
- 交友社『鉄道ファン』1996年11月号 - 1997年1月号 No.427 - No.429
関連項目[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ 徳田耕一 『名古屋鉄道 今昔―不死鳥「パノラマカー」の功績』 交通新聞社〈交通新聞社新書〉、2017年8月、202頁。ISBN 978-4330819174。
外部リンク[編集]
名古屋鉄道(名鉄)の路線一覧 |