北越急行ほくほく線

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
記事をシェア:
X(旧Twitter)にシェアする
Threadsにシェアする
Facebookにシェアする
はてなブックマークにシェアする
LINEにシェアする
ナビゲーションに移動 検索に移動
北越急行
ほくほく線
JR East 485-3000 Rapid Fairway 2007.jpg
特急「はくたか」で使用された
485系(JR東日本車)。
基本情報
日本国旗.png日本
所在地 新潟県
種類 普通鉄道在来線第三セクター鉄道
起点 六日町駅
終点 犀潟駅
駅数 12駅
開業 1997年3月22日
所有者 北越急行
運営者 北越急行
使用車両 HK100形
路線諸元
路線距離 59.5 km
軌間 1,067 mm
線路数 単線
電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式
最大勾配 33 パーミル
最小曲線半径 400 m
閉塞方式 単線自動閉塞式
保安装置 ATS-P
最高速度 130 km/h(定期列車の最高速度は95 km/h、2015年3月13日までの申請最高運転速度は160 km/h)

ほくほく線(ほくほくせん)は、北越急行新潟県内で運営する鉄道路線

概要[編集]

南魚沼市六日町駅から上越市犀潟駅までを結ぶ路線。1997年に開業。

南魚沼地域と上越(頸城)地域の短絡の役割を持っている。北陸新幹線開業により幹線輸送の役割は終えたが、十日町市から上越新幹線へのアクセス、上越市浦川原区などの山間部への鉄道アクセスの役割を引き続き担っている。また、2009年からは県立高校普通科の学区制が撤廃され、線内が単一の学区となって通学需要の獲得も容易になった。

加えて、特急「しらゆき」など、従前からの来迎寺鯨波経由との2通りのルートが出来たことで、災害時などの代替輸送の役目を負っている。

起点・終点駅である六日町駅・犀潟駅と十日町駅以外は、すべて無人駅である。
駅以外にも、トンネルの中で列車を追い越すことが可能な信号場が線内に3箇所存在する。なお、トンネル内に追い越し設備があるのは、ほくほく線内で速度差がある列車のために追い越しが行われる場合に備えたもので、高速で走行できるようにできるだけ線形を直線に近くした結果、トンネル区間の割合が多くなったためだが、沿線は豪雪地帯であることから、雪によるポイントの不転換、待避停車中のパンタグラフへの着雪を防止するといったメリットもある。

新幹線と同様に踏切が無い(両端の起点・終点にあたる、犀潟駅付近と六日町駅付近に各1か所あるのみ)ため、普通列車は高速・高加減速性能を持つ車両(最高110km/h)で運転されて、線内の高速走行を支えており、2015年3月14日北陸新幹線長野駅から金沢駅間の開通後も、2023年3月のダイヤ改正まで代替として超快速スノーラビット」が運行されていた。2023年4月現在は95km/h運転が原則である。

北陸新幹線開業まで運行していた特急はくたかは、当線内を在来線では日本一速い最高速度160km/hで運転されており、駅構内を除き全線単線であるほくほく線内で、後続の特急に追いつかれる事を極力防ぐダイヤが設定されていた。

歴史[編集]

本来は改正鉄道敷設法別表第55号の3に規定された国鉄北越北線として敷設が計画された路線である。北越北線を略して平仮名書きしたのが現在の「ほくほく線」という路線名で、公募により決定した。愛称のようだが、これが正式名称である。

まつだい以西で北越北線と並行する北越南線(直江津~松之山~津南〜越後湯沢)の建設計画もあり、「南北戦争」とも呼ばれる激しい誘致合戦の結果、距離の短い北越北線が先に建設されることになった。

1968年(昭和43年)8月に工事に着手するものの、まつだい駅とほくほく大島駅の間にあるNATM工法を用いた鍋立山トンネル(総延長9117m)の難工事(完成までに22年間)や、1980年(昭和55年)10月の国鉄再建法の施行で工事が凍結された。しかし、北越北線を引き受ける第三セクター方式の会社として北越急行株式会社が1984年(昭和59年)8月に設立され、非電化路線前提で工事が再開された。
その後、1989年(平成元年)1月には上越新幹線に接続し、北陸本線方面へショートカットする路線として整備されることとなり、当初から全線電化で開通するよう計画が変更。数々の紆余曲折を経て、1997年(平成9年)3月22日に開業した。

首都圏では「北陸新線」という名で宣伝された。同時に本路線を経由する特急はくたか」の運転が開始され、富山県西部・石川県方面と関東方面を鉄道で移動する場合は、本路線を通る特急「はくたか」と上越新幹線越後湯沢駅で乗り継いで利用する方法が最も短時間であることが多くなった[注 1]。そのため、普通列車は後続の特急に追いつかれる事を極力防ぐダイヤが設定されていた。

2004年(平成16年)10月23日新潟県中越地震では発生後全線で運転を見合わせた。10月26日より被害の少なかった犀潟まつだい間で普通列車に限った臨時ダイヤによる運転を再開。11月2日に全線で運転を再開した。また、2005年(平成17年)2月11日より上越線が全面復旧する3月24日までの間、週末を中心に13日にわたって急行能登」がほくほく線を経由して運転された。

2007年(平成19年)7月16日に発生した新潟県中越沖地震では、特急「はくたか」が終日運休となる。翌17日から運転を再開した。この地震では信越本線が土砂崩れの影響により柏崎周辺で2か月近く運休し、特急「北越」が運休したため、直江津以西と長岡以北(新潟方面)を結ぶ唯一のルートとなった(「はくたか」で越後湯沢駅で上越新幹線に、普通列車なら六日町駅上越線に乗り換えて長岡、新潟方面に行くことができた)。しかも旅行シーズンと重なったこともあり、ほくほく線の役割が際立った出来事となった。

2015年3月14日北陸新幹線長野駅金沢駅間の延伸開業により、特急「はくたか」、2023年3月17日、超快速「スノーラビット」・快速が廃止となり、定期列車は普通列車のみの運行となった。

駅一覧[編集]

  • 便宜上、ほくほく線の列車が直通するJR上越線越後湯沢駅 - 六日町駅間、信越本線犀潟駅 - 直江津駅間も併せて記載する。なお、駅名に【括弧】が付いている駅は停車しない。(JRの列車のみが停車する。駅についての詳細はJR上越線 (新潟地区)参照。)
  • 累計営業キロは六日町駅起算。
  • 全列車普通列車。下表の全ての旅客駅に停車するが、一部列車は▽の駅を通過する。
  • 全線新潟県内に所在。
  • 線路(ほくほく線内は単線) … ||:複線区間、∨:ここより下は単線、◇:列車交換可能、|:列車交換不可、*:交換設備休止中、∧:ここより下は複線
会社 路線名 駅名 営業キロ 接続路線 線路 所在地
駅間 累計
東日本旅客鉄道 上越線 越後湯沢駅 - 17.6 東日本旅客鉄道:Shinkansen green new.png上越新幹線・上越線(ガーラ湯沢支線 || 南魚沼郡
湯沢町
石打駅   || 南魚沼市
大沢駅   ||
上越国際スキー場前駅   ||
塩沢駅 13.7 3.9 ||
六日町駅 3.9 0.0 東日本旅客鉄道:上越線(浦佐方面)
北越急行 ほくほく線
魚沼丘陵駅 3.6 3.6  
赤倉信号場 - 8.5   十日町市
美佐島駅 8.6 12.2  
しんざ駅 2.2 14.4  
十日町駅 1.5 15.9 東日本旅客鉄道:飯山線
薬師峠信号場 - 23.8  
まつだい駅 13.3 29.2  
儀明信号場 - 34.1  
ほくほく大島駅 9.4 38.6   上越市
虫川大杉駅 6.2 44.8  
うらがわら駅 2.0 46.8  
大池いこいの森駅 4.9 51.7  
くびき駅 1.9 53.6  
犀潟駅 5.9 59.5 東日本旅客鉄道:信越本線(柏崎方面)
東日本旅客鉄道 信越本線
黒井駅 4.4 63.9   ||
直江津駅 2.7 66.6 えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン日本海ひすいライン ||

外部リンク[編集]

脚注[編集]

  1. 富山市についてはスーパー特急「かがやき」運行時点で、上越新幹線利用の方が短時間になっていた。他のメリットとしては、「しらさぎ」と東海道新幹線米原経由の利用より上越新幹線は自由席の座席確保がしやすい点が挙げられた。
[ヘルプ]
本線(米原 - 金沢間) JR-A 北陸本線
移管路線
敦賀 - 大聖寺間 ハピラインふくい線
大聖寺 - 倶利伽羅間 IRいしかわ鉄道線
倶利伽羅 - 市振間 あいの風とやま鉄道線
市振 - 直江津間 えちごトキめき鉄道日本海ひすいライン
金沢 - 直江津間は北陸新幹線開業により第三セクターへ移管。
敦賀 - 大聖寺間はハピラインふくいへ移管決定。
大聖寺 - 金沢間はIRいしかわ鉄道が延伸。