タンザニア
タンザニア連合共和国(タンザニアれんごうきょうわこく、United Republic of Tanzania(TZ))とは、アフリカ東部にある国家である。首都はダルエスサラーム。政体は共和制。国土面積は94万7000平方キロ(日本の約2.5倍ほど)。人口は2011年の時点で4503万9000人。人口密度は45.1人/㎢。国名・タンザニアの由来はタンガニーカ、ザンジバルとアフリカ東海岸の総称であるアザニアの合成語である。タンガニーカとはバンツー語で「水の広がり」を意味するとされるのが有力視されており、ザンジバルとはアラビア語で「黒人の海岸」を、アザニアは「別天地」を意味している。
概要[編集]
歴史[編集]
8世紀以降、アラブ人がタンザニア沿岸部に多くの交易都市を建設したことが、この国の起源と言える。18世紀末にザンジバル島がオマーンの支配下に入る。1891年、ドイツ帝国がタンガニーカ、イギリスがザンジバルをそれぞれ保護領とする。1918年にドイツ帝国が第1次世界大戦で敗戦し、さらに同帝国もドイツ革命で崩壊したので、戦後にイギリスの委任統治領となる。
1961年にタンガニーカ、1963年にザンジバルが独立を果たす。1964年、この両国は統合に合意し、ここにタンザニア連合共和国と国名を改称した上で新国家が発足した。
1992年、複数政党制を導入する。結果的にはそのために圧倒的多数派の民族がこの国では存在しないので、主導権争いが発生した。ただし、この国は連合共和国として教育によってタンザニア国民としてのアイデンティティが確立されていたため、ブラック・アフリカ諸国では珍しく建国以来、ほとんどクーデターや内戦らしいものが発生しておらず、政情は安定している。
地理[編集]
東アフリカに位置し、大陸部のタンガニーカ地方とインド洋の島であるザンジバル地方から成立する国家で、国土の大半は900メートルから1200メートルの高原であり、北東部にアフリカ最高峰のキリマンジャロ(標高5895メートル)がそびえている。沿岸部は高温多湿であるが、高原部はサバナ気候で乾燥気味である。
首都・ダルエスサラームの年平均気温は25.8度で、最高気温が2月の27.7度、最低気温は7月の23.6度であり、年間降水量は1137ミリである。
日本ではキリマンジャロの登山で有名な国である。1959年に北部のオルドバイ渓谷で175万年前という世界最古の人類ジンジャントロプス・ポイセイの骨化石が発見され、一帯が新人類の揺籃の地であることが通説となっている。
経済[編集]
主な産業は農業であり、サイザル麻は世界第2位の生産量を誇る。その他にキャッサバ、綿花を生産している。鉱物資源に関しては非常に乏しい。
この国は建国以来、ウジャマーと呼ばれる農村共同体的な社会主義経済路線を歩んでいる。従来の非効率的な散村形態を廃止して、家族の互助精神を基盤とした集団農場の共同体を基本としていた。だが、強制移住による混乱に加えて、旱魃や周辺諸国からの難民流入などが相次いで経済破綻となり、2009年の統計では1日1.25ドル未満の生活者比率が88.5パーセントと世界最貧国レベルの経済に転落した。ただし、国民の93パーセントが「日常生活に満足して幸福である」と感じているとされており、この割合は世界一とされているので、生活実感は豊かであるとされている。
農業以外はキリマンジャロ登山、サファリ、インド洋の保養地などの観光資源に意外に恵まれているのだが、観光客を受け入れる施設の整備が不十分な点が多い。
住民[編集]
- バンツー系ニャムウェジ族・スクマ族が21パーセント。
言語[編集]
宗教[編集]
通貨単位[編集]
国内総生産[編集]
- 1人当たり国内総生産は548米ドル(2010年)
外部リンク[編集]
- 政府
- 日本政府
- 観光
- タンザニア政府観光局 (英語)
- ウィキトラベル旅行ガイド - タンザニア