京都市営地下鉄烏丸線
京都市交通局 K 烏丸線 | |
---|---|
1000系 | |
基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 京都府京都市 |
種類 | 地下鉄 |
路線網 | 京都市営地下鉄 |
起点 | 国際会館駅[1] |
終点 | 竹田駅 |
駅数 | 15駅 |
路線記号 | K |
開業 | 1981年5月29日[2] |
最終延伸 | 1997年6月3日 |
所有者 | 京都市交通局 |
運営者 | 京都市交通局 |
路線構造 | 地上区間:竹田駅付近 |
車両基地 | 竹田車庫 |
使用車両 | 車両の節を参照 |
路線諸元 | |
路線距離 | 13.7 km |
軌間 | 1,435 mm (標準軌) |
線路数 | 複線 |
電化方式 | 直流1,500 V 架空電車線方式 |
閉塞方式 | 車内信号閉塞式 |
保安装置 | CS-ATC |
最高速度 | 75 km/h[3] |
烏丸線(からすません)は、京都府京都市左京区の国際会館駅から同市伏見区の竹田駅までを結ぶ京都市営地下鉄の路線である。ラインカラーは 緑[4]、路線記号は「K」。
JR・近鉄の中央駅である京都駅から、京都都心方向に伸びる唯一の路線なので、遠方からの観光客に使いやすい。そのため、京都観光に来た観光客の利用も多いが、沿線周辺の主要な観光地は京都御所(今出川駅、丸太町駅)や繁華街(烏丸御池駅、四条駅)くらいしかない。そのために主要観光地へは東西線に乗り換えるか、地下鉄の各駅から京都市バス・京都バスなどの路線バス利用となることが多い。
運行[編集]
竹田駅で折り返す電車もある他、竹田駅から新田辺駅、近鉄奈良駅へ乗り入れる列車も存在する。種別は急行、普通があり、全種別の列車が烏丸線内の各駅に止まる。
線内折り返し[編集]
昼間は1時間に5本運転され、以下の近鉄京都線との直通列車と合わせて1時間に8本(平均7分30秒間隔)運転される。京都市交通局の車両と走行距離を合わせるため、近鉄の車両も線内完結運用をされている。駅の行き先案内や列車の方向幕に列車種別は表示されず、黒地に白文字で「 国際会館 」「 竹田 」などの行先のみ表示される。なお、方向幕については、3200系には列車種別を表示しないもの(行先のみの黒抜き文字)が別途用意されているが、3220系は列車種別表示を無表示(黒色)にして運行する。
新田辺駅直通普通[編集]
近鉄京都線新田辺駅発着の列車が、昼間は1時間に2本(30分間隔)運転される。方向幕は列車種別のみを青地として「 普通 新田辺」「 普通 国際会館」のように表示される。なお上り列車(国際会館行き)の場合は、基本的に竹田駅での線内折り返しの時に使われる行先のみの表示に変更することはなく、そのまま烏丸線に直通する[5]。
早朝に1本のみ近鉄宮津発国際会館行き普通が運転されている(近鉄宮津行きの列車はない)。また、同志社大学京田辺校地に近い興戸駅は急行が停まらないことと、烏丸線直通普通列車が新田辺駅折返のため近鉄普通の運転間隔が7分半 - 22分半間隔に開いていて不便であるため、新田辺駅へ乗り入れる普通列車の近鉄宮津駅への延長の要望もある。
近鉄奈良駅直通急行[編集]
近鉄奈良駅発着の急行列車が、昼間時間帯に1時間に1本(60分間隔)、朝にも国際会館発のみ2本(土・休日は1本)運転される。烏丸線内は各駅に停車し、近鉄線内は急行停車駅に停車する。方向幕は列車種別のみを橙地として「 急行 奈良」「 急行 [京都]国際会館」のように表示されるが、後者は竹田駅到着時に線内折り返し用のものへ変更される。2000年3月15日のダイヤ改正で登場。2012年3月20日のダイヤ改正前は昼間時間帯は1時間に2本(30分間隔)運転されていた。
駅一覧[編集]
- 全駅京都府京都市内に所在。
- 普通・急行:烏丸線内は各駅に停車。
- 乗り入れ区間である竹田 - 新田辺・近鉄奈良間の停車駅は「近鉄京都線」を参照。
- 2013年1月現在、九条駅を除く各駅の駅名標には近隣施設名が広告として併記されている[6]。
駅番号 | 駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 1日平均 乗降客数[7] (2018年度) |
接続路線 | 所在地 | |
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K 01 | 国際会館駅 | - | 0.0 | 26,019 | 左京区 | ||
K 02 | 松ヶ崎駅 | 1.6 | 1.6 | 11,593 | |||
K 03 | 北山駅 | 1.0 | 2.6 | 14,544 | 北区 | ||
K 04 | 北大路駅 | 1.2 | 3.8 | 31,340 | |||
K 05 | 鞍馬口駅 | 0.8 | 4.6 | 10,197 | 上京区 | ||
K 06 | 今出川駅 | 0.8 | 5.4 | 27,758 | |||
K 07 | 丸太町駅 | 1.5 | 6.9 | 23,356 | 中京区 | ||
K 08 | 烏丸御池駅 | 0.7 | 7.6 | [* 1]50,728 | 京都市営地下鉄:T 東西線 (T 13) | ||
K 09 | 四条駅 | 0.9 | 8.5 | 102,351 | 阪急電鉄:HK 京都本線(烏丸駅:HK-85) | 下京区 | |
K 10 | 五条駅 | 0.8 | 9.3 | 14,843 | |||
K 11 | 京都駅 | 1.0 | 10.3 | 128,783 | 東海旅客鉄道: 東海道新幹線 西日本旅客鉄道:東海道本線(A JR京都線・琵琶湖線:JR-A31)・B 湖西線[* 2] (JR-B31)・山陰本線(E 嵯峨野線:JR-E01)・D 奈良線 (JR-D01) 近畿日本鉄道:B 京都線 (B01) | ||
K 12 | 九条駅 | 0.8 | 11.1 | 5,445 | 南区 | ||
K 13 | 十条駅 | 0.7 | 11.8 | 7,561 | |||
K 14 | くいな橋駅 | 1.2 | 13.0 | 6,035 | 伏見区 | ||
K 15 | 竹田駅 | 0.7 | 13.7 | [* 3]52,500 | 近畿日本鉄道:B 京都線 (B05)(直通運転・下記参照) | ||
近鉄線直通運転区間 | ○普通…京都線新田辺駅まで(ただし近鉄→烏丸線は近鉄宮津駅発国際会館駅行きが1本あり) ○急行…奈良線近鉄奈良駅まで |
近鉄との連絡乗車券は、京都線の竹田以南の各駅と奈良線・橿原線の一部の駅までしか購入できない。
以下の駅は、近鉄線や周辺路線などに同名の駅がある。鴨川を挟んで1駅分ほど離れた場所にある京阪本線・鴨東線の駅と同名だった駅もあったが、京阪側が中之島線開業時に駅名を変更した。近鉄の並行区間に同名の駅が所在する事例もあり、近鉄の路線図の一部では小さく「烏丸」と併記されているものもある。
- 松ヶ崎駅 - 近鉄山田線にも松ヶ崎駅がある。
- 丸太町駅 - 京阪の神宮丸太町駅の旧駅名と同名だった。
- 四条駅 - 京阪の祇園四条駅の旧駅名と同名だった。
- 五条駅 - 京阪の清水五条駅の旧駅名と同名だった。JR和歌山線にも五条駅がある。
- 京都駅 - 近鉄・JRの駅と同名であるため、近鉄の路線図の一部では小さく「烏丸」と併記されているものもある。
- 九条駅 - 直通先である近鉄橿原線に九条駅が、さらにその近鉄の直通先である阪神なんば線とOsaka Metro中央線に九条駅がある。
- 十条駅 - 近鉄の十条駅と近隣。JR埼京線にも十条駅が存在する。
駅の案内サインおよび駅名標は開業時からの独特のものが使われているが、前者については利用客の多い駅では駅ナカ商業施設「KOTOCHIKA」開業に合わせてユニバーサルデザインに準拠したものに更新されている。なお、東西線で導入されたステーションカラーについては烏丸線では採用していない。
2014年度(平成26年度)から駅に可動式ホーム柵を順次設置している(2014年度に烏丸御池駅、2015年度は四条駅・京都駅に設置し[8]、2028年(令和10年)度を目標に全駅に設置の予定[9])。
車両[編集]
- 当交通局所有の車両。近鉄線では地下鉄線と直通運転を行う竹田駅 - 新田辺駅・近鉄奈良駅間のみで運行。近鉄線のみでの運行はない。全区間で車内自動放送を実施している。(近鉄区間は2017年4月から、地下鉄の車内自動放送装置〈内部のICメモリーを更新〉そのまま使用している。近鉄区間の日本語のみ男性の声〈有田洋之〉、烏丸線区間の日英2言語と、近鉄区間の英中韓3言語は女性の声。)
- 近鉄京都線、近鉄奈良線への直通運転対応車。
- 2022年より1107Fを皮切りに初期車の廃車開始。
- 2022年3月より運行を開始した当交通局の新型車両。座席がないフリースペースや京都風のデザインで注目を浴びた。近鉄直通対応車。
- 近鉄の所有車両。
- 近鉄の所有車両。以前は、ミドリ、ピンク色のラッピングがなされた車両も走っていた。ミドリは奈良のイメージ、ピンクは京都のイメージである。
近鉄車は近鉄京都線、橿原線(急行のみ、主に近鉄京都発着)、天理線(急行のみ、運用数は稀少)、奈良線・難波線(主に普通、区間準急、準急)でも運行されている。終日近鉄線内のみ、もしくは烏丸線内のみの運用もある。全区間、車内自動放送を行うが、烏丸線内は音声合成で日英2か国語とも女性の声、近鉄列車内はタブレット端末により最少で日本語のみ、最多で日英中朝の4か国語で、日本語のみ男性の声、その他の言語は女性の声と、異なっている。
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ 距離を示すキロポストは北山起点である(国際会館 - 北山間はマイナス表示になっている)。ただし0キロポスト自体は松ヶ崎 - 北山間にある。
- ↑ “公営交通の現状 鉄軌道部門 8 京都市交通局”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 1. (1992年5月26日)
- ↑ 『日本縦断! 地下鉄の謎』 - 小佐野カゲトシ
- ↑ 路線図 - 京都市交通局
- ↑ ただし乗務員によっては行先のみの表示に変更されることはある。
- ↑ 駅別名?実は広告です 京都市地下鉄、増収へ23駅導入 - 京都新聞(2013年2月6日付、同日閲覧)
- ↑ 『京都市交通事業白書(事業概要)』平成30年度版(PDF) - 京都市交通局
- ↑ 平成26年度京都市交通事業予算概要(PDF) - 京都市交通局、2014年2月7日 5ページ参照
- ↑ “可動式ホーム柵、全駅に順次設置へ 京都市営地下鉄”. 京都新聞. (2019年12月26日)