東京メトロ有楽町線

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東京地下鉄
Y 有楽町線
TokyoMetro-7133F.jpg
江戸川橋駅を通過する7000系の廃車回送
基本情報
日本国旗.png日本
所在地埼玉県東京都
種類地下鉄
路線網東京メトロ
起点和光市駅
終点新木場駅
駅数24駅
路線記号Y
路線番号8号線
路線色ゴールド
開業1974年(昭和49年)10月30日
所有者東京地下鉄
運営者東京地下鉄
車両基地和光検車区和光検車区新木場分室
小手指車両基地武蔵丘車両基地(西武)
森林公園検修区(東武)
使用車両10000系17000系、西武40000系、西武6000系、東武50070型、東武9000系・9050系 10両編成
路線諸元
路線距離28.3 km
軌間1,067 mm狭軌
線路数複線
複線区間全区間
電化方式直流1,500 V架空電車線方式
最大勾配35 
最小曲線半径150.0 m
(護国寺→江戸川橋・A線)
閉塞方式速度制御式
保安装置新CS-ATC
ATO(全線)
最高速度80 km/h

有楽町線(ゆうらくちょうせん)とは、埼玉県和光市和光市駅から東京都江東区新木場駅までを結ぶ、東京地下鉄(東京メトロ)の路線。都市交通審議会における名称は、和光市 - 小竹向原間が13号線、小竹向原 - 新木場間が8号線となっている。

概要[編集]

埼玉県和光市にある和光市駅から小竹向原・池袋・市ヶ谷・永田町・有楽町を経由して江東区の新木場までを結ぶ路線であり、多くの主要駅を経由する。比較的後発に建設された路線のため、駅によっては地上からホームまでの距離が長かったり、他路線との乗換に時間を有する場合がある。

沿革[編集]

開業まで[編集]

もともとは1962年の答申第6号で8号線は西武池袋線中村橋駅から目白飯田橋浅草橋を経由して錦糸町までを結ぶ路線とされた。同時に現在の路線区間である池袋 - 和光市間については4号線(丸ノ内線)が起点である池袋から成増までの延伸とされた。1968年に示された答申10号では、成増および練馬から向原池袋を経由して護国寺に至る支線と、中村橋より目白を経由し、飯田橋・市ケ谷永田町有楽町及び銀座を経由して明石町(現在の新富町駅付近)を結ぶ本線の2つの路線に分かれる計画に修正された。その後、1972年の答申15号では起点を中村橋から保谷に変更し、終点は明石町から湾岸に変更し、途中の豊洲から東陽町・住吉を経て亀有までを結ぶ支線の計画も盛り込まれ、おおむね現在の路線につながる形が計画された。

また、この答申15号では現在の副都心線にあたる13号線区間の計画が盛り込まれた。13号線は志木を起点として和光市 - 成増 - 向原 - 池袋 - 東池袋 - 諏訪町 - 西大久保 - 新宿とされ、渋谷や羽田空港への南進も検討されることとなった。この区間のうち、志木 - 和光市間は東武東上本線の複々線化で対応する形とされた。

1期区間開業[編集]

計画された8号線区間のうち、とりわけ丸ノ内線の混雑解消のため、池袋 - 銀座一丁目間の建設が急ピッチで進められ、1974年10月30日に開業した。当路線は10両編成まで対応しているため、丸の内線の混雑緩和に大きく関与した。

開業の翌年となる1975年には池袋 - 和光市間の延伸について営団地下鉄・東武鉄道・西武鉄道の3者で以下の契約を交わした。

第13号線和光市 - 池袋(→新線池袋→副都心線池袋)間と第8号線(有楽町線)小竹向原 - 池袋間、西武有楽町線練馬 - 小竹向原間は同時開業を前提とする。
小竹向原駅は第8号線と第13号線の列車が相互に乗り入れることが可能な配線とする。
運行形態は、都市交通審議会第15号答申を基本とする。
第13号線は東武東上線 - 和光市 - 池袋(→新線池袋→副都心線池袋)間、第8号線は西武池袋線 - 練馬 - 小竹向原 - 有楽町線新富町方面としながら、第13号線から第8号線(有楽町線)方面へはラッシュ時において1時間あたり6本程度乗り入れすることを想定する。将来的は第13号線・第8号線間でダイヤに支障しない範囲で交互に直通運転を行う。

また、8号線についても当初は成増が起点であったが、この契約を結んだことや、和光市に車両基地を建設することを考慮し、営団成増 - 和光市の1区間を延伸することとした。このことが後に小竹向原の悲劇をうむとはだれも思っていなかった。

営団成増延伸後[編集]

1983年に池袋 - 営団成増間(現 : 地下鉄成増)が延伸され、同時期に全列車の10両編成化が実施された。また、同年10月には西武有楽町線の新桜台 - 小竹向原間の1区間が開業したが、同区間は他の西武線とは接続しない飛び地路線であったために、練馬延伸までの間は暫定として営団地下鉄の7000系を借りた形で運行された。また、新桜台駅の建設も営団側に委託された。

1994年には後に副都心線の一部となる有楽町新線の池袋 - 小竹向原間及び西武線の新桜台 - 練馬間が開業し、小竹向原駅で相互に接続するような形になった。また、新線側ではこの間にある千川駅要町駅にはホームは設置されず、当面の間は全列車通過扱いとなった。

副都心線開業に合わせて[編集]

2008年に副都心線池袋 - 渋谷間の開業に合わせ、当線でも以下のように変更がなされた。

  • 新型車両10000系の導入。
  • ホームドアの設置
  • ホームドアに対応できない東武9000系・西武6000系の一部と東京メトロ07系の他線への配置転換または地下鉄に関わらない運用のみ入るように変更。
  • 和光市 - 小竹向原間の各駅においての案内整備
  • 準急列車の新規設定

こうして2008年6月14日に副都心線が開業した。

しかし、初めての平日ダイヤとなった6月16日には小竹向原駅構内での案内・導線の複雑化や不慣れなこともあって終日にわたってダイヤ乱れや運休等が多数発生し、乗り入れ先の東武東上線や西武線の一部列車にも影響が生じた。また、副都心線では東新宿駅において各駅停車が通過線に誤進入するというトラブルが発生した。このようなことからネット上では副都心線の開業に利便性の向上による肯定的な意見よりもダイヤ乱れ等が多数発生したことによる否定的な意見が多数見られた。

原因となった小竹向原駅では、和光市方面から1番線を経由して新木場方面へ向かう列車の進路と西武線方面から2番線を経由して渋谷方面へ向かう列車の進路、新木場方面から4番線を経由して和光市方面へ向かう列車の進路と渋谷方面から3番線を経由して西武線方面へ向かう列車の進路において、交差支障が発生していたことにより、電車の同時進入・進出が制限されていたことにあった。また、西武線方面には2・3番線からでないと線路がつながっていないことも混乱に拍車をかけた。暫定措置として同年11月に小規模なダイヤ変更を行い、西武線方面と和光市方面の列車は小竹向原での接続を原則的に行わないように変更され、豊島区からの不評が大きかった有楽町線準急の設定が大幅に縮小された。

さらなる遅延防止策の一環として、小竹向原 - 千川間において、小竹向原1・4番線と有楽町線新木場方面を結ぶ連絡線の建設がされることになった。これは、いままで起こっていた交差支障を解消するものであり、新木場方向は2013年3月から、和光市方向は2016年2月から供用を開始した。これにより、小竹向原駅を中心とした一連の混乱は終息を迎えた。

年表[編集]

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運行形態[編集]

和光市 - 新木場間の線内完結列車のほかに、東武東上線・西武池袋線に乗り入れて森林公園・飯能まで相互直通運転している。東上線直通は東上線内は全て普通(各駅に停車)だが、西武線内では小竹向原で種別を快速・準急に変更する列車がある。日中は和光市折返し4往復、東上線直通として川越市発着2往復、西武線は保谷・小手指発着が合わせて4往復設定されており、全系統が重なる池袋 - 新木場間では6分間隔で運行されている。

有料列車S-TRAINは平日のみ当線に乗りいれ、豊洲駅まで運行される。なお、土休日は副都心線を経由して元町・中華街駅発着で運行されている。

2022年3月のダイヤ改正より西武線内の運行本数削減に伴い、有楽町線内でも小竹向原 - 池袋間で日中時間帯に減便が行われた。その後、2023年3月に池袋発着の区間列車が削減されたことにより、2019年改正当時の水準に逆戻りした。

日中時間帯の運転本数(2023年3月現在)
種別/行先 直通 Y-01
和光市
Y-06
小竹向原
Y-09
池袋
Y-24
新木場
運行区間 川越市 2本
4本
小手指 2本
保谷 2本
日中時間帯の運転本数(2022年3月現在)
種別/行先 直通 Y-01
和光市
Y-06
小竹向原
Y-09
池袋
Y-24
新木場
運行区間 川越市 2本
4本
小手指 2本
保谷 2本
2本


日中時間帯の運転本数(2021年3月現在)
種別/行先 直通 Y-01
和光市
Y-06
小竹向原
Y-09
池袋
Y-24
新木場
運行区間 川越市 2本
4本
小手指[1] 2本
保谷[2] 2本
石神井公園 2本

運転間隔は概ね以下の通りとなっている。

2023年3月改正時点の運転間隔
時間帯 Y-01
和光市
Y-06
小竹向原
Y-09
池袋
Y-24
新木場
平日 早朝 7分 - 12分[3] 7分 - 12分 8分 - 12分
朝ラッシュ 3分 - 9分[3] 3分15秒 3分
日中 7分 - 13分[3] 6分
夕ラッシュ 2分 - 12分[3] 4分50秒
夜間 3分 - 14分[3] 5分30秒
深夜 4分 - 17分[3] 5分 - 9分
土休日 早朝 12分 - 30分[3] 8分 - 12分
朝ラッシュ 5分 - 12分 5分20秒
日中 7分 - 12分[3] 6分
夕ラッシュ 4分 - 15分[3] 4分50秒
夜間 6分 - 11分[3] 5分15秒
深夜 14分 - 18分[3] 6分 - 9分
2022年3月12日改正時点の運転間隔
時間帯 Y-01
和光市
Y-06
小竹向原
Y-09
池袋
Y-24
新木場
平日 早朝 6分 - 12分[3] 6分 - 12分 5分 - 12分
朝ラッシュ 3分 - 9分[3] 3分10秒 3分
日中 7分 - 12分[3] 5分 - 10分 5分
夕ラッシュ 4分 - 12分[3] 5分
夜間 3分 - 14分[3] 5分30秒
深夜 4分 - 17分[3] 5分 - 12分
土休日 早朝 7分 - 19分[3] 9分 - 13分 9分 - 12分
朝ラッシュ 5分 - 10分 5分10秒
日中 7分 - 12分[3] 5分 - 10分 5分
夕ラッシュ 3分 - 15分[3] 5分
夜間 4分 - 12分[3] 6分
深夜 6分 - 17分[3] 7分30秒


2021年3月14日改正時点の運転間隔
時間帯 Y-01
和光市
Y-06
小竹向原
Y-09
池袋
Y-24
新木場
平日 早朝 6分 - 12分[3] 6分 - 12分 5分 - 12分
朝ラッシュ 3分 - 9分[3] 3分10秒 3分
日中 7分 - 12分[3] 5分
夕ラッシュ 4分 - 12分[3] 5分
夜間 3分 - 14分[3] 5分30秒
深夜 4分 - 17分[3] 5分 - 12分
土休日 早朝 7分 - 19分[3] 9分 - 13分 9分 - 12分
朝ラッシュ 5分 - 10分 5分10秒
日中 7分 - 12分[3] 5分
夕ラッシュ 3分 - 15分[3] 5分
夜間 4分 - 12分[3] 6分
深夜 6分 - 17分[3] 7分30秒

車両[編集]

以下の車両が運行されている。和光市 - 小竹向原間は副都心線との共用区間であるため、8両編成と10両編成が混在しているが、小竹向原 - 新木場間では全車両が10両編成で運行されている。

過去の車両[編集]

  • 07系(1994 - 2007)ホームドアに対応出来なかったために、東西線に転属となった。
  • 60000形 MSE (2010 - 2012)… 特急ロマンスカーベイリゾートとして入線していた。07系と同じくホームドアに対応できなかったために、ベイリゾートそのものが廃止された。
  • 7000系(1972 - 2022)… 有楽町線開業時より在籍。開業時は5両編成で、のちに全編成が10両編成に増強されたが、2008年の副都心線開業と前後して、一部編成の廃車及び大半の編成が8両編成に短縮され副都心線専用車とされた。10両編成の車両はその後も小竹向原以東に入線していたが、2021年に17000系による置き換えが開始されると10両編成はあっさりと消滅。8両編成はその後も残存していたが、2022年4月をもって運行を終了した。

和光市 - 小竹向原間のみを走る電車[編集]

駅一覧[編集]

凡例
●:停車駅、|:通過駅、 ◇:運転停車
各駅停車はすべての駅に停車するため省略。
駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ S-TRAIN 接続路線・備考 所在地 所要時分[4]
直通運転区間 TJ 和光市駅から東武東上本線森林公園駅(副都心線からの列車のみ小川町駅)まで
SI 小竹向原駅から西武有楽町線練馬駅経由池袋線飯能駅(臨時列車は西所沢駅経由狭山線西武球場前駅)まで
Y-01 和光市駅 - 0.0 西武線直通 東武鉄道TJ 東上線 (TJ-11)(直通運転)
東京地下鉄F 副都心線 (F-01・共用)
埼玉県
和光市
0
Y-02 地下鉄成増駅 2.2 2.2 東京地下鉄:F 副都心線 (F-02・共用) 東京都 板橋区 3
Y-03 地下鉄赤塚駅 1.4 3.6 東京地下鉄: F副都心線 (F-03・共用) 練馬区 5
Y-04 平和台駅 1.8 5.4 東京地下鉄:F 副都心線 (F-04・共用) 8
Y-05 氷川台駅 1.4 6.8 東京地下鉄:F 副都心線 (F-05・共用) 10
Y-06 小竹向原駅 1.5 8.3 西武鉄道SI 西武有楽町線 (SI37)(池袋方面から直通運転)
東京地下鉄:F 副都心線 (F-06・共用)
13
Y-07 千川駅 1.0 9.3 東京地下鉄:F 副都心線 (F-07) 豊島区 15
Y-08 要町駅 1.0 10.3 東京地下鉄:F 副都心線 (F-08) 16
Y-09 池袋駅 1.2 11.5 東京地下鉄 : M 丸ノ内線 (M-25) ・F 副都心線 (F-09)(渋谷横浜方面)
東日本旅客鉄道JA 埼京線 (JA 12)・JS 湘南新宿ライン (JS 21)・JY 山手線 (JY 13)
東武鉄道:TJ 東上線 (TJ-01)
西武鉄道:SI 池袋線 (SI01)
19
Y-10 東池袋駅 0.9 12.4   21
Y-11 護国寺駅 1.1 13.5   文京区 23
Y-12 江戸川橋駅 1.3 14.8   26
Y-13 飯田橋駅 1.6 16.4 東京地下鉄:T 東西線 (T-06)・N 南北線 (N-10)
都営地下鉄E 大江戸線 (E-06)
東日本旅客鉄道:JB 中央線(各駅停車)(JB 16)
新宿区 29
Y-14 市ケ谷駅 1.1 17.5 東京地下鉄:N 南北線 (N-09)
都営地下鉄:S 新宿線 (S-04)
東日本旅客鉄道:JB 中央線(各駅停車)(JB 15)
31
Y-15 麹町駅 0.9 18.4   千代田区 33
Y-16 永田町駅 0.9 19.3 東京地下鉄:Z 半蔵門線 (Z-04)・N 南北線 (N-07)、
G 銀座線赤坂見附駅G-05)・M 丸ノ内線(赤坂見附駅:M-13
35
Y-17 桜田門駅 0.9 20.2   37
Y-18 有楽町駅
1.0 21.2 東京地下鉄:H 日比谷線日比谷駅H-08)・C 千代田線(日比谷駅:C-09
都営地下鉄:I 三田線(日比谷駅:I-08
東日本旅客鉄道:JY 山手線 (JY 30)・ JK 京浜東北線 (JK 25)
38
Y-19 銀座一丁目駅
0.5 21.7 東京地下鉄:G 銀座線(銀座駅G-09)・M 丸ノ内線(銀座駅:M-16)・H 日比谷線(銀座駅:H-09 中央区 40
Y-20 新富町駅 0.7 22.4 東京地下鉄:H 日比谷線(築地駅H-11 42
Y-21 月島駅 1.3 23.7 都営地下鉄:E 大江戸線 (E-16) 44
Y-22 豊洲駅 1.4 25.1 ゆりかもめU ゆりかもめ (U-16) 江東区 46
Y-23 辰巳駅 1.7 26.8     49
Y-24 新木場駅 1.5 28.3   東日本旅客鉄道:JE 京葉線 (JE 05)
東京臨海高速鉄道R りんかい線 (R 01)
51

脚注[編集]

  1. 新木場行は西武線内準急
  2. 保谷行は西武線内準急
  3. a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag 副都心線の列車は除く
  4. 列車によってはこれより時分を有する

外部リンク[編集]

東京地下鉄 (東京メトロ) の鉄道路線
G 銀座線 | M 丸ノ内線 | H 日比谷線 | T 東西線 | C 千代田線 | Z 半蔵門線 | Y 有楽町線 | N 南北線 | F 副都心線