J1リーグ-2020
所属クラブ[編集]
昨年度のJ1で17位・18位だった松本山雅FC・ジュビロ磐田がJ2リーグに降格し、昨年度のJ2で1位・2位だった柏レイソル・横浜FCがJ1に昇格した。
- 北海道コンサドーレ札幌
- ベガルタ仙台
- 鹿島アントラーズ
- 浦和レッズ
- 柏レイソル
- FC東京
- 川崎フロンターレ
- 横浜F・マリノス
- 横浜FC
- 湘南ベルマーレ
- 清水エスパルス
- 名古屋グランパス
- ガンバ大阪
- セレッソ大阪
- ヴィッセル神戸
- サンフレッチェ広島
- サガン鳥栖
- 大分トリニータ
レギュレーション[編集]
2017年度と同じく、18チームによる2回総当たり戦 (1チームあたり34試合) が行われた。
2月21日から2月23日にかけて第1節が開催されたのを最後に、新型コロナウイルス感染症の拡大による懸念から3月15日までの公式戦を延期。その後延期期間は7月まで延長され、最終的に7月4日にJ1再開となった。
また、この延期により競技の公平性を期すために、このシーズンでは下位チームのJ1からJ2への自動降格が行われないことが3月19日に決まった[1]。ただしJ2からJ1への自動昇格は行われたため、2021年シーズンのJ1は20チームにより行われ、うち4チームがJ2に降格する見込み。
経過[編集]
最初は2月21日から12月5日まで行われる日程が組まれていたが、途中で長期間にわたって中断期間が入り、最終的に7月4日再開となった。再開後は当初の予定から大きく日程が変更され、週2試合開催も多くの週で行われた。
7月のJ1再開後は川崎が他を圧倒する勢いでリーグ戦を勝ち進み、2位以下を主にFC東京・名古屋・C大阪・G大阪の4チームが追いかけ、終盤ではリーグ戦序盤に低迷していた鹿島や、得点王・オルンガを擁する柏も上位争いに加わった。
川崎は新人の三笘薫や旗手玲央などが早速主力で活躍し、同一シーズンに2度の10連勝を達成 (Jリーグ史上初) 。11月に入り札幌・大分に敗れる[2][3]も、11月25日に川崎がG大阪との直接対決を制し優勝を決めた[4]。4試合を残しての優勝は史上最速である[5]。この優勝後初のアウェイゲームとなる、12月5日の清水戦では平岡宏章監督[6]の提案によりガード・オブ・オナーが行われ、清水の選手が2列に並んで花道を作り、川崎の選手を出迎えた。
G大阪は2017年以来4年ぶりにACL出場権を獲得し、最終成績は2015年以来となる2位で終えたが、終盤で仙台・清水と下位2チームに敗れた。
鹿島は途中から昇格あり・降格なしの特別ルールに変更されたこともあり、途中から一気に世代交代を進める流れとなった。それもあってか序盤は下位に低迷することもあったが、終盤では上位争いに加われるまで強さを取り戻していった。
この1年間で、鹿島の内田篤人や曽ヶ端準、川崎の中村憲剛など2000年代にJリーグを支え、日本代表経験もあるベテラン選手が引退した。
1年間でさまざまな記録が出たが、その一方で関係者が新型コロナウイルスに感染したクラブも数々あった。特に8月には鳥栖で、11月には柏でクラスターが発生。これにより2チームを中心に試合日程が再度大きく変更され、柏においては11月7日開催予定のJリーグYBCルヴァンカップ決勝が翌年の1月4日まで延期される事態となった。
11月25日にはディエゴ・マラドーナが亡くなったが、これによる国際サッカー連盟 (FIFA) からの要請を受け、Jリーグでも12月5日・12月6日の試合で黙祷を捧げた。なお、生前のディエゴは1991年に名古屋への入団が内定していたが、薬物使用疑惑があったため立ち消えになったエピソードがあるほか、弟のウーゴ・マラドーナは現役時代にPJMフューチャーズ (現在の鳥栖) ・福岡・札幌に所属していたことがある。
結果[編集]
順位 | チーム | 試 | 勝 | 分 | 敗 | 得 | 失 | 点 | 備考 |
1 | 川崎フロンターレ | 34 | 26 | 5 | 3 | 88 | 31 | 83 | 優勝 |
2 | ガンバ大阪 | 34 | 20 | 5 | 9 | 46 | 42 | 65 | |
3 | 名古屋グランパス | 34 | 19 | 6 | 9 | 45 | 28 | 63 | |
4 | セレッソ大阪 | 34 | 18 | 6 | 10 | 46 | 37 | 60 | |
5 | 鹿島アントラーズ | 34 | 18 | 5 | 11 | 55 | 44 | 59 | |
6 | FC東京 | 34 | 17 | 6 | 11 | 47 | 42 | 57 | |
7 | 柏レイソル | 34 | 15 | 7 | 12 | 60 | 46 | 52 | |
8 | サンフレッチェ広島 | 34 | 13 | 9 | 12 | 46 | 37 | 48 | |
9 | 横浜F・マリノス | 34 | 14 | 5 | 15 | 69 | 59 | 47 | |
10 | 浦和レッズ | 34 | 13 | 7 | 14 | 43 | 56 | 46 | |
11 | 大分トリニータ | 34 | 11 | 10 | 13 | 36 | 45 | 43 | |
12 | 北海道コンサドーレ札幌 | 34 | 10 | 9 | 15 | 47 | 58 | 39 | |
13 | サガン鳥栖 | 34 | 7 | 15 | 12 | 37 | 43 | 36 | |
14 | ヴィッセル神戸 | 34 | 9 | 9 | 16 | 50 | 59 | 36 | |
15 | 横浜FC | 34 | 9 | 6 | 19 | 38 | 60 | 33 | |
16 | 清水エスパルス | 34 | 7 | 7 | 20 | 48 | 70 | 28 | |
17 | ベガルタ仙台 | 34 | 6 | 10 | 18 | 36 | 61 | 28 | |
18 | 湘南ベルマーレ | 34 | 6 | 9 | 19 | 29 | 48 | 27 |
なお仙台は2013年の大分、並びに2014年の徳島ヴォルティスと同じくホームゲームでは1勝もできなかった。また神戸の勝ち点36は、2012年に降格したときの勝ち点である39よりも低い。
表彰[編集]
- ベストイレブン
- GK - チョン・ソンリョン (川崎)
- DF - 山根視来 (川崎)・ジェジエウ (川崎)・谷口彰悟 (川崎)・登里享平 (川崎)
- MF - 家長昭博 (川崎)・田中碧 (川崎)・守田英正 (川崎)・三笘薫 (川崎)
- FW - エヴェラウド (鹿島)・オルンガ (柏)
以上のように、FW以外の9枠を川崎の選手が占め、2位・3位のチームからは誰も選出されない異例の事態となった。
- MVP・得点王 - オルンガ (柏、28得点)
28得点はJ1が34試合制で行われた2005年以降で、2005年にアラウージョ (G大阪) が記録した33得点に次いで歴代2位の得点数である。
脚注[編集]
- ↑ 今季のJ1、J2は降格なしで基本合意 ウェブ会議 - 日刊スポーツ、2020年3月19日配信
- ↑ しかも札幌は以前まで川崎を非常に苦手としており、両チームがJリーグで戦うようになった1999年以降、リーグ戦では川崎が常に勝っていた (前半戦でも川崎が札幌相手に圧勝していた) 。そのような中で、札幌はリーグ戦で初めて川崎に勝利することができた。
- ↑ 川崎が大分に敗れた第28節は土日分割開催で、川崎が引き分け以下に終わった場合は翌日のG大阪の結果次第 (浦和に引き分け以下) で川崎の優勝が決まる。この場合、初めて首位チームの試合がない日に優勝が決まる可能性があった (実際にそうなった場合、表彰式は次節の試合終了後に行われる予定だった) 。実際は翌日、G大阪が浦和に敗れたためこの可能性はなくなった。
- ↑ しかもこの試合は、家長昭博のプロ初のハットトリックを含む5対0で川崎が勝利した。2017年最終節の大宮戦と似たような流れである。
- ↑ ちなみにこの日はプロ野球でも、日本シリーズで福岡ソフトバンクホークスの優勝が決まった。プロ野球の日本一とJリーグの年間優勝が同日に決定するのは史上初 (過去にはステージ優勝と日本シリーズ優勝決定が同日となったり (2016年・浦和と日本ハム)、ナビスコ杯/ルヴァン杯決勝と日本シリーズ優勝決定が同日となったり (2012年・鹿島と巨人、2017年・C大阪とソフトバンク) する事例があった。) 。
- ↑ 11月1日にピーター・クラモフスキー監督が解任されたことによる。翌シーズンには新たにロティーナ監督が就任し、自身は再びコーチに戻ったため、実質的には代行。
関連ページ[編集]
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