電車でGO!プロフェッショナル2
電車でGO!プロフェッショナル2(でんしゃでごーぷろふぇっしょなるつー)とは、2003年にTAITOが発売した、PS2・PC用[1]の電車運転ゲームである。
概要[編集]
電車でGO!プロフェッショナル仕様の続編にあたる。前作では様々な路線・車両・ダイヤが運転できたため、今作もそれに則って様々な列車が運転できる、さらに四国路線も追加されるとのことで期待の声は大きかった。だが、後述するが様々な問題点のせいでもったいない一品となってしまうことになる。
今作では湘南新宿ライン(大宮駅 - 横浜駅)、鶴見線全線、湖西線(に加え、北陸本線近江塩津駅 - 敦賀駅・東海道線京都駅 - 大阪駅)、瀬戸大橋線・土讃線(高松駅 - 琴平駅)、佐世保線・長崎本線(肥前山口駅 - 鳥栖駅)・鹿児島本線(鳥栖駅 - 博多駅)の上下線が運転できる非常にボリュームがあるものとなった。京都線と鹿児島本線以外全てシリーズ初収録のものである。[注 1]
またルールやシステムにも大幅な変更が加えられている。まず駅構内再加速が一切取られない。これにより、初心者でも容易に駅に停車することができるようになった。難易度も上級者と初心者でしっかり分けられている。ダイヤも全体的に緩く、割と初心者でもさらに鉄ちゃんのアドバイスに従って運転する入門編が登場。[注 2]今作の特徴として、駅で早着した際の減点がある。これは全シリーズで見ても唯一のルールである[注 3]。このように初心者でも簡単に完走できるようになった一方、いきなり徐行信号など初見殺しの要素などもかなりある。
このゲームが発売されたのが2002年ともう20年以上前となっており、現代と比べ様々な変化が見られる[注 4]。また車両面ではまだまだ国鉄型が全国で幅を利かせていた時代で、485系といった現在では完全に消滅した名車も運転可能。首都圏では並走する山手線でE231系や205系が混ざって活躍しているなど、新型車の取り換えが進んでいたという背景も。こういったところもこのゲームの一つ楽しめるところである。
・・・と、ボリュームや貴重な資料としてシリーズで1か2を争うようになるはずが、初期版はバグまみれでまともに遊べるものではなかった。
例を上げると警笛ボーナスで減点されたり、南風20号のダイヤがおかしく、8kmを4分30秒で走らなければいけないといったものがあった。もちろん公式は後から修正版のディスクを配布し、TAITOBest版も発売。こちらは致命的なバグが修正され、ちゃんと遊べる作品となった。ただ、それでも無視できない明らかな現実との矛盾がある。[2]
このように悪い評価ばかりされる作品だが、四国路線などシリーズ唯一でこの作品しか運転できない路線も多い。そのため、一概に悪い作品とは言い切れない。
収録路線・登場車種[編集]
すれ違う車両などは除く。
湘南新宿ライン[編集]
とにかく制限が多く余裕もなくて厄介な路線。当時は大崎駅が未開業なので通過。上級者向けの路線で、並行する路線の通過駅では定通ポイントもある。
- E231系1000番台
- 当時の最新鋭の電車。また、この頃は自動放送もなく小山電車区のE231系をモチーフにしているため基本編成にグリーン車がない。
- 211系
- こちらは新前橋電車区がモチーフ。そのため5両編成2~3本組み合わせた編成を見ることができる。
- E217系
- 2004年のダイヤ改正まで存在した新宿駅までの直通運用。
- 215系
- E217系と同じく2004年のダイヤ改正まで存在した新宿駅までの直通運用。
- 251系
- 旧塗装で、ミュージックホーンも旧型である。
- 115系
- 没ダイヤとして発見され、通常プレイでは運転不可。実車はゲームが発売する1年前に湘南新宿ラインから撤退済み。
鶴見線[編集]
余裕がありすぎる路線。実際より駅間の距離を短くしたのに、運転時分は実際の通りとなって場合によっては、30km/hで走っても前述の早着ペナルティで即刻ゲームオーバーとなることもある。あるいみ難関路線である。
湖西線・北陸線・京都線[編集]
高規格な湖西線では、特急列車が130km/で運転することも多く、かなり爽快感溢れる路線。また、当時は直流区間が永原までであり、新快速などは敦賀に行かない。
- 223系
- 当時も今もJR西日本の主力。新快速で運転できる。
- 221系
- かつての主力。新快速も運転できる。
- 201系
- ブルースカイで電車。チョッパ音のブーという音がしっかり再現されている。
- 207系
- 普通電車の主力。旧塗装で京都線内のみの運転。
- 113系
- 実車はつい最近まで湖西線の主力であった。また、当時は東海道線の主力でもあった。そのため、大阪駅まで行くダイヤも運転可能。40N車がモチーフとなっており、このゲームに登場する車両は全てこれ。
- 117系
- こちらも最近引退した車両。湖西線のみでの運転となる。
- 419系
- 食パン電車。前作の食パンでは非常に苦労した人も多いだろうが、今作は余裕があって簡単。
- 413系
- 当時は、前述したとおり永原以北が交流となっており、413系といった交直流電車が主流だった。
- 681系・683系
- 683系はデビュー当初でシリーズ初登場。この車両で湖西線内を運転する場合は140km/h運転が必須となる。
- 485系
- 雷鳥の主力車両で、この頃ちょうどスーパー雷鳥の運転が終了し国鉄色に戻されていた。加えて、当時最長の昼行特急を名乗った白鳥号も運転可能。
- トワイライトエクスプレス
- 日本最長の寝台特急。敦賀まで途中新大阪と京都のみ停車だが、客車列車なのでのんびりである。
本四備讃線・土讃線[編集]
当時は213系が快速「マリンライナー」が幅を利かせていた。瀬戸大橋が一番の見どころな路線。
- 213系
- 当時の快速マリンライナーの主力。朝1本のダイヤではグリーン車を連結せず運転。
- 2000系・N2000系
- JR四国ご自慢の特急型車両。本四備讃線ではその強力なエンジンを遺憾なく発揮する。
- キハ185
- このゲームが発売された当時は瀬戸大橋をもうほぼ渡っていなかった。
- キハ181
- 瀬戸大橋が開業して数年だけ活躍。
- 8000系
- JR四国唯一の特急型電車。予讃線は本作で収録されていないが、坂出で列車の増解結を行い瀬戸大橋を渡って岡山・高松に行くダイヤが収録されている。
- 6000系
- 113系に置き換えられ当時は四国内のみで運転していた。
- 7000系
- 2両編成や1両編成、果てや6000系と併結するダイヤなど様々収録されている。
- 121系
- 実車は現在全て7200系に改造。
- 113系
- JR東日本から購入した車両。岡山~観音寺を結んでいた。そのダイヤが収録されている。
- キハ58
- 当時はまだまだ高松で幅を利かせており、一部は高松に乗り入れていた。快速「サンポート」で運転する。
- 285系(サンライズ瀬戸)
- 没ダイヤとなっている。ちゃんと作りこまれているのにもったいない。琴平・松山延長がモデルとなっており、高松で上下線ともに折り返す。
- 115系
- またもや没となってしまった不遇な存在。2019年のダイヤ改正までは琴平まで瀬戸大橋を渡って毎日四国に来ていた。
佐世保線・大村線・長崎線・鹿児島本線[編集]
当時は西九州新幹線など見る影もなく、武雄温泉駅が地上だったり高橋駅付近が単線のローカルチックな路線だった。
- 783系
- ハウステンボス・みどりの主力車両。
- 485系
- かつてのハウステンボス・みどりの主力車両。1999年までに撤退。
- 787系
- 鳥栖~博多間で有明号とつばめ号でそれぞれ運転可能。
- キハ72
- 下りのゆふいんの森で鳥栖まで運転できる。
- キハ185
- 特急ゆふで上りで鳥栖から博多まで運転できる。奇しくも遠く離れた四国と譲渡された九州車どちらも運転できることとなった。
- キハ58
- 快速「シーサイドライナー」で運転する。
- キハ66
- 筑豊線の電化開業が終わり、キハ58と40置き換えの為長崎に転属したばかりの頃。
- キハ200
- 同車は2021年に撤退した。また、一部が筑豊線から転属してきた。
- 811系
- 当時は佐世保線に乗り入れていた。佐世保発門司港行き各駅停車というとんでもなく長いダイヤで運転。
- 813系
- 上下線どちらも快速で運転する。下りは811系と併結。
- 817系
- 当時の最新鋭車両。性能も非常に良く、佐世保線でワンマン運転を行う。
- 415系
- ゲームではステンレス車の1500番台を運転する。肥前山口まで後ろに4両鋼製車を連結。