出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
紫色から転送)
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紫/パープル
16進数表記#b300df
RGB (179, 0, 223)
HSV (288°, 100%, 87%)
HSL (288°, 100%, 87%)
HWB (288°, 0%, 13%)
XYZ (32, 15, 71)
Lab L:45.51 a:82.36 b:-67.37
紫色の花(ラベンダー)

(むらさき、: purple)とは、この色。基本色彩語の一つであり、色相(真っ青)の中間に位置する色。中性色の一つ。日本では、ムラサキ科の多年草で、紫草の根(紫根)から採れる色素の染料の色。紫草の根で染めた色。英語のpurpleの語源は、ラテン語のプルプラを意味し、プルプラ貝と呼ばれる巻貝から採取される貝紫の染料の色に由来する。プルプラ貝はアクキ貝ともいい、地中海に生息した骨貝の一種であった。ヨーロッパでの染料は主に貝紫からつくられる。宝石アメジストのような色。

赤と青の中間色、赤と青を比率の割合で混色した領域で紫になるという意味については、青の部分が「少し紫がかった青(群青色)、青紫寄りの青」なら、混色時の色相の角度差が120°以下になり、彩度を高く保つ紫になる。理由は、後述にある光の三原色RGBで紫の作り方を参照。

また、英語のpurpleは、少し赤みがかった紫、赤みの紫(濃いマゼンタに近い色)も含む。それは、貝紫はもともと赤紫色をしている染料の色だからである。貝のパープル腺から分泌される粘液で染められた色。動物性の紫の染料を意味する貝紫、紫貝の分泌液=粘液から作った赤紫色の染料の色で、つまり、チリアンパープル、貝紫色である。貝の粘液に布を浸し、それを太陽にさらすことで鮮やかな紫色になる。1グラムの染料を採るのに2000個のプルプラ貝が必要で、天然染料が希少だったことから、古くは高貴なる色で、貴重な宝物となる色であり、特別な色として用いられ、特権的で、神秘的で、紫に染めた絹で、帝王の紫衣の色で、歴史上としては冠位十二階などで王位や最上位の色、臣下の最高位を象徴する色とされ、貴族が使う色であり、手に入りにくい色であった。西洋でも同様、ヨーロッパで古くから最上位の高貴な色で、西洋の場合は、ローマ帝国やビザンチン帝国の皇帝に愛され、皇帝の最高の権威を象徴したもので、イギリス王室やローマ皇帝の衣服の色として畏敬され、王室の色とされ、「ロイヤルパープル」と呼ばれていた。紫を得るための染料が大変貴重だったことに由来する。洋の東西を問わず、世界共通の高貴な色だった。合成染料が開発されるまでの紫の染料は大変貴重で高価なものだった。

そのため、日本の色名の紫と英語の色名のパープルの色合いは少し異なっているものもある。

最も吸収波長が短い色である。


紫の心理効果・イメージは、上品、優雅、高貴、神秘的、高級感、古典的、気品、エキゾチック、うぬぼれ、神聖、華麗、不吉、幻想的。他の色に比べて全く別世界のイメージを表す。交通では、停止表示灯(停止表示器材)があり、紫の回転灯である。紫の回転灯は、停止中の故障車両である。

RGBカラーの色相のみを含む各色である「純色」における紫の色相、純色の紫は「明るい紫」に近い感じの色である。24等分した色相環では、色相285°が近い。この色RGBの比率で表すと、3:0:4で、赤と群青色の比率を3:4で混色したもの。RGB色相角度の値は285°。カラーコードは#BF00FF。

一般的な紫は、カラーコードは#B300DFで、この色で、RGB値で、Rの値が179、Bの値が223、RGB%で表すとRが87.5%、Bが80%であり、有彩色の明度は44%で、純色ではない気がする。

実際の定義
  • 紫…
  • パープル…標準の紫赤紫の2種類

普通、英語のパープルは、標準の紫~赤紫をいい、マゼンタと同じ意味でもあり、これに対して、バイオレットは青みがかった紫をいう。バイオレットはこの色この色

「パープル」と「バイオレット」の2つの色の違いに関しては、一般的には、バイオレットは青みの紫、パープルは標準の紫~赤紫まであるが、場合によっては逆になっているものもあり、定義が曖昧なので要注意。 紫系の色は、青みから赤みに至る領域の範囲が使われる。赤みに寄った紫はマゼンタである。

派生色[編集]

青紫(Webカラー)
16進数表記#7445aa
RGB (116, 69, 170)
HSV (268°, 59%, 67%)
HSL (268°, 59%, 67%)
HWB (268°, 27%, 34%)
XYZ (17, 11, 39)
Lab L:39.36 a:40.77 b:-46.88
深紫(Webカラー)
16進数表記#493759
RGB (73, 55, 89)
HSV (272°, 38%, 35%)
HSL (272°, 38%, 35%)
HWB (272°, 22%, 65%)
XYZ (6, 5, 10)
Lab L:26.36 a:15.57 b:-17.43
浅紫(Webカラー)
16進数表記#c4a3bf
RGB (196, 163, 191)
HSV (309°, 17%, 77%)
HSL (309°, 17%, 77%)
HWB (309°, 64%, 24%)
XYZ (45, 42, 55)
Lab L:70.66 a:16.94 b:-9.82


光の色としての紫[編集]

purple(Webカラー)
16進数表記#800080
RGB (128, 0, 128)
HSV (300°, 100%, 50%)
HSL (300°, 100%, 50%)
HWB (300°, 0%, 50%)
XYZ (13, 6, 21)
Lab L:29.78 a:58.94 b:-36.49
mediumpurple(Webカラー)
16進数表記#9370db
RGB (147, 112, 219)
HSV (260°, 49%, 86%)
HSL (260°, 49%, 86%)
HWB (260°, 44%, 15%)
XYZ (31, 23, 70)
Lab L:54.98 a:36.8 b:-50.09
violet(Webカラー)
16進数表記#ee82ee
RGB (238, 130, 238)
HSV (300°, 45%, 93%)
HSL (300°, 45%, 93%)
HWB (300°, 51%, 7%)
XYZ (59, 40, 86)
Lab L:69.69 a:56.36 b:-36.81
mediumvioletred(Webカラー)
16進数表記#c71585
RGB (199, 21, 133)
HSV (322°, 89%, 78%)
HSL (322°, 89%, 78%)
HWB (322°, 8%, 22%)
XYZ (28, 14, 23)
Lab L:44.76 a:71 b:-15.18
fuchsia(Webカラー)
16進数表記#ff00ff
RGB (255, 0, 255)
HSV (300°, 100%, 100%)
HSL (300°, 100%, 100%)
HWB (300°, 0%, 0%)
XYZ (59, 28, 97)
Lab L:60.32 a:98.25 b:-60.83
magenta(Webカラー)
16進数表記#ff00ff
RGB (255, 0, 255)
HSV (300°, 100%, 100%)
HSL (300°, 100%, 100%)
HWB (300°, 0%, 0%)
XYZ (59, 28, 97)
Lab L:60.32 a:98.25 b:-60.83

可視光線、虹の七色(赤・オレンジ・黄色・緑・水色・青・紫)のうち、光の波長が最も短いが、実際には、可視光線の色相における紫は、濃い紫である。これより波長が短いものを紫外線という。可視光線における純色の色相は、終点は青紫で、青紫より波長が短くなると明度が低くなり、輝度が急に低くなり、純色に黒がだんだん混ざり、濃い紫になっていく。可視光線で、一番短い波長は濃い紫で、有彩色の明度は30%程度の色で、濃い紫の光は輝度が非常に低い。可視光線で、濃い紫より波長が短いものを紫外線という。紫外線の英語表記は、「ultrapurple」ではなく「ultraviolet」であり、理由は、可視光線及び虹に見られる紫系の色は、純色として感じられるのは、バイオレット(やや青みがかった紫、わずかに紫みの青紫)のみである。バイオレットは、可視光線及び虹では、純色より明度が少し低く、有彩色の明度は40%で、有彩色の明度が純色に比較的近い色として認識される色相の終点である。可視光線のスペクトルの中には、紫や純色の紫(明るい紫)や赤紫の単色光は存在しない。可視光線で、紫及び純色の紫(明るい紫)を作るには、RGB値で、スペクトルの赤と群青色の2色を3:4で混色したときに作られる二次色から来ている。可視光線で、明るい赤紫(マゼンタ付近の色)を作るには、RGB値で、スペクトルの赤と群青色の光を4:3で混色したときに作られる二次色から来ている。分光反射率曲線では、赤と群青色~青紫の反射をRGBで組み合わせたもので、赤と群青色~青紫の反射率が高い。明るい紫は、可視光線の物体では、作り方がもう1つあり、その反転色である緑付近の色を吸収することにより、明るい紫が見える。可視光線の最も長い波長の赤と群青色の光が同時に視覚を刺激することによって見える色とされている。

紫は、RGB値で、赤と群青色の場合は、比率が3:4で、赤と青紫の場合は、比率が1:2である。

可視光線に見られる紫の色相は、濃い紫であるが、虹の中に見られる紫の色相は、純色の紫=明るい紫に見えることがある。

紫は、光以外では、混色不要でも、単独で紫を染めることができる植物染料を古代に発見していた。

可視光線の単色光の波長には紫及び純色の紫(明るい紫)が存在しないことから、可視光線で紫は赤と群青色を比率の割合で混色された領域でできる二次色でありながら、紫は古くから基本色彩語の一つ、色相の基本色の一つ、色系統、色相の主要色の組み合わせ、複合語の形態素、色相の修飾語、中間色の表記に使用されている。

光の三原色RGB値で、R(赤)とB(青=群青色)を1:1で混ぜた色は、色相名では「わずかに赤みの紫」で、系統色名区分は、「わずかに赤みの明るい紫」で、色名は、ウェブカラーのマゼンタで、光の三原色に基づいたマゼンタである。色相の角度は300°。この色である。色系統は紫系の色である。

世界の国旗にはドミニカ国以外使われていない。

紫が高貴な色の理由と、世界の国旗に紫が無い理由は、可視光線に紫及び純色の紫(明るい紫)が存在しないからである。

ウェブカラーのpurpleは、カラーコードは#800080で、この色で、厳密にはわずかに赤みの濃い紫であり、純色ではなく、標準の紫でもない。

ウェブカラーのvioletは、この色で、わずかに赤みの明るい紫と定義されている。

物体色としての紫[編集]

紫(JIS慣用色名)
16進数表記#a260bf
RGB (162, 96, 191)
HSV (282°, 50%, 75%)
HSL (282°, 50%, 75%)
HWB (282°, 38%, 25%)
XYZ (28, 20, 52)
Lab L:51.62 a:43.14 b:-39.35
パープル(JIS慣用色名)
16進数表記#a260bf
RGB (162, 96, 191)
HSV (282°, 50%, 75%)
HSL (282°, 50%, 75%)
HWB (282°, 38%, 25%)
XYZ (28, 20, 52)
Lab L:51.62 a:43.14 b:-39.35
菫色(JIS慣用色名)
16進数表記#6d52ab
RGB (109, 82, 171)
HSV (258°, 52%, 67%)
HSL (258°, 52%, 67%)
HWB (258°, 32%, 33%)
XYZ (17, 12, 40)
Lab L:41.57 a:31.74 b:-43.98
バイオレット(JIS慣用色名)
16進数表記#6d52ab
RGB (109, 82, 171)
HSV (258°, 52%, 67%)
HSL (258°, 52%, 67%)
HWB (258°, 32%, 33%)
XYZ (17, 12, 40)
Lab L:41.57 a:31.74 b:-43.98
藤色(JIS慣用色名)
16進数表記#a09bd8
RGB (160, 155, 216)
HSV (245°, 28%, 85%)
HSL (245°, 28%, 85%)
HWB (245°, 61%, 16%)
XYZ (39, 36, 70)
Lab L:66.42 a:15.03 b:-30.38
赤紫(JIS慣用色名)
16進数表記#c54ea0
RGB (197, 78, 160)
HSV (319°, 60%, 77%)
HSL (319°, 60%, 77%)
HWB (319°, 31%, 23%)
XYZ (32, 20, 35)
Lab L:51.68 a:56.47 b:-20.83
青紫(JIS慣用色名)
16進数表記#704cbc
RGB (112, 76, 188)
HSV (259°, 60%, 74%)
HSL (259°, 60%, 74%)
HWB (259°, 30%, 27%)
XYZ (18, 12, 49)
Lab L:41.6 a:40.66 b:-53.92

JISの定義では「鮮やかな紫」であり、基本色名は有彩色10種、無彩色5種の計15色名で定められている[1]

背景色・文字色の使用[編集]

span styleで背景色の変更
  • <span style="background-color:#B300DF;”>背景色は紫×文字色は黒</span>背景色は紫×文字色は黒と表示される
文字色の変更
  • <span style="color:#B300DF">'''背景色は白×文字色は紫'''</span>背景色は白×文字色は紫と表示される
背景色と文字色の組み合わせの変更
  • <span style="color:#FFFFFF;background-color:#B300DF;">'''背景色は紫×文字色は白'''</span>背景色は紫×文字色は白と表示される

用途[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

0F

 ・  ・  ・ 黄色 ・ ライムグリーン ・ 水色 ・  ・ フクシャ

08

銀色 ・ 灰色 ・ マルーン ・ オリーブ ・  ・ ティール ・ ネイビー ・

基礎的事象 可視光線 · 色覚 · 色覚異常 · 色覚恒常
基礎的概念 色彩理論 · 色空間 · 配色 · 反転色 · 補色 · 加法混合 · 減法混合 · 色名 · 原色 · 純色 · 有彩色 · 無彩色 · 混色 · 二次色 · 三次色 · 中間色 · ホワイトバランス · アルファブレンド
色の三属性 色相 · 彩度 · 明度
色名
基礎的な色  ·  ·  ·  ·  · シアン/藍 · マゼンタ/紅 · 黄色
代表的な二次色 紫色 · 碧色 · 橙色 · 褐色 · 灰色
分野
印刷 網点 · CMYK · 特色(スポットカラー)
コンピューター 色深度 · ウェブカラー · X11の色名称
研究者 ドルトン · ヤング · プルキニェ · グラスマン · E.W.V.ブリュッケ · ヘルムホルツ · ヘリング · ヴィルヘルム・フォン・ベゾルト · マッハ · オストヴァルト · クルト・ゴールドシュタイン · グラニト · マクアダム
表色系
混色系 CIE XYZ · CIE RGB · CIE Lab · CIE Luv · CIE Yuv · CIE UVW · CIECAM02 · オストワルト表色系 · Rec._2020 · RGB · YUV
顕色系 HSV · HSL · マンセル表色系 · NCS · PCCS
関連項目 色名一覧 · 色立体 · カラーチャート · グレースケール · 明るさ · 蛍光色 · 言語による青と緑の違い · 緑#緑をさす「青」 · グルーのパラドックス · 色彩調和論 · 色素 · 視覚効果 · 透明 · 無色 · 日本の色の一覧 · 日本の伝統色 · バルール · パレット · パーソナルカラー · ヒトの髪の色 · ヒトの虹彩の色 · ヒトの肌の色 · 不可能な色 · 構造色