出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
ナビゲーションに移動 検索に移動
色とりどりのビー玉

(いろ、英:color,colour)は、物体の視覚的な特徴を表す上で重要な概念のひとつ。色相彩度明度の三要素をもつ。それぞれの違う物を区別したり、美しいと感じたりすることもできる。主に、合成染料や科学塗料の発達によって作られた。全ての色の分析は「色彩」。それぞれの色には、心理効果、イメージ、感じ方を持っているのが特徴で、ある特定のものを象徴するのである。色の連想は、具体的な連想、抽象的な連想がある。色の心理効果は、抽象的な連想、色が持つ機能(色の機能)、色の象徴・印象・抽象的な概念、色の性質で、色に役割があるという意味を表している。

概要[編集]

以上は人間の感覚としての「色」の話であるが、その色を代表する生物や鉱物、自然現象などのほか、「色名」という分類もある。水溶性の色素は染料としても用いられ、鉱物の場合は「顔料」と呼ばれる。
また、顔料や(うわぐすり)の場合は、酸化・還元などでさまざまな発色をする[1]

可視光の受容体[編集]

色を感じるのは、主に眼球にある三種類の錐体といわれる細胞であり、明るさを感じるのはそのうちの二種と棹体といわれる細胞である[2]
錐体のひとつである青を感じる細胞は、「明るさ」の感覚をまったく感じない。そうなると「形は判るんだけど明るさはゼロ」という不思議なことになる。また、明るさだけを感じる棹体は色の判別ができないため、暗所では赤い花よりも青い花のほうが明るく見える。夜でも昼でも目立つ色はオレンジ色(橙色。とういろ/だいだいいろ)である。黄色は昼間だと白と見分けがつきづらい場合がある。それを考えると信号の色とブレーキランプの色は厄介な問題があるが、いまさら変えづらいという悩みがある。

原色、二次色、三次色[編集]

ある色を混合することであらゆる種類の色ができ、色相を生み出せる元になる色を「原色」という。原色は、「一次色」とも呼ばれる。原色の基本は、光の三原色(RGB)=赤・緑・青(光の三原色の青は、やや紫がかった青で、群青色に近い)で、光の混合である。原色の各色は、基本は3つの色の組み合わせであり、色相環での配置は、等間隔に置いている。もう1つは、色の混合であり、その名は、プリンターの印刷インクの三原色、CMY=シアン(少し緑がかった明るい青)、マゼンタ(赤みがかった明るい紫)、黄色である。

原色のうち、混色で作れない色は、主に黄色である。

原色を2色以上混ぜ合わせると、混色により、中間色が作り出される。中間色の計算時、有彩色の場合、色相環の角度では、混色時の2つの色の色相の角度差は、最大120°ぐらいまでである。原色+原色=二次色。二次色に更に原色を混ぜると三次色になる。三次色は、二次色と原色の中間に当たる。

原色の基本が、なぜ光の三原色(RGB)=赤・緑・青なのは、もし、原色が、「赤、黄色、青」の三色として使った場合、色域は比較的小さなものとなり、発色が悪くなり、なかでも明るく鮮やかな緑、鮮やかな黄緑、ターコイズ、シアン、マゼンタを作ることができず、均等に配された色相環においては「赤、黄色、青」は色相間隔が偏っているからである。黄色と青の中間は、黄色と青の混色で、色域は鮮やかな緑にはならず、彩度が落ち、くすんだ緑、暗い灰みの緑であり、それは、黄色の青の関係は、RGBカラーの24等分した色相環上の角度では、黄色は60°で、この黄色はレモン色っぽい黄色で、真っ青は225°であり、60°の黄色から真っ青までの距離は、60°の黄色を頂点に右回りに165°離れていて、黄色と真っ青は色相環上では反転色の関係に近いからである。そのため、「赤、黄色、青」の原色は、等間隔の配置の色相環や混色や三原色では使用不可なので要注意。絵の具では、三色だけでは全ての色は作れず、三原色は絵の具では使用不可。そのため、絵の具の一次色は、「赤、黄色、緑、青」の4色が必要となる。絵の具では、緑も一次色として独立している。一次色の色数は、最少は3色で、3色は、「光の三原色RGB:赤、緑、青(群青色)」と「CMY=シアン、マゼンタ、黄色」で、基本はRGBである。ただし、使える原色でも、「赤、黄色、緑、青」の4色は、色相間隔は一部分が偏っていて、等間隔ではないので要注意。「光の三原色(RGB)=赤、緑、青」は、見分けが均等で、一番区別しやすい色でもある。CMYKの原理と同じ絵の具は、透明の絵の具である。

「青(真っ青)、黄色、赤」は、三原色には使えないが、基本色彩語の一つではある。昔は、有彩色の色の数は、「青、黄色、赤」の3色しかなかった。

色を表す言葉(色彩語彙)についての基礎知識には、基本色彩語と色名の2種類がある。基本色彩語は、基本色名といい、赤、オレンジ、茶色、黄色、緑、青、紫、白、灰色、黒の10色であり、この10色は世界共通の色彩語で、色の伝達に便利である。基本色彩語は、主要な色彩の種類を呼び分けるための基本となる色名。色名一覧のうち、JIS慣用色名は、必須の色名である。JIS以外の一般色名は、任意の色名といえる。

赤と黄色の中間のカテゴリの重なる色域にオレンジ、オレンジと黒の中間の色域に茶色、赤と青の中間から紫といった派生色が、基本色彩語とされている。

色の名前=色名には、基本色彩語と、「固有色名」がある。固有色名は、顔料や染料の原料名、植物、鉱物、自然現象など、自然界にある物の色などから連想されるものから来て名付けられた多くの色を意味し、特定の色に対して与えられた個別の名称で、特定のある色名を指定するものである。世間で広く使われるものは「慣用色名」といい、固有色名の中でもなじみのあるもので、色をイメージする連想語によって作られた色名で、各国、各地域、各民族によって固有的に使われている色名で、イメージが浮かびやすい呼び方の色である。慣用色名と固有色名は意味がよく似ている。色名には、植物、鉱物などの名前や伝統的な名称や地名なども使用されている。色名には、和色名、洋色名・外来色名・英語名がある。例えば、赤の場合、カタカナ名はレッド、和名は赤、英名はredとなる。

緑は、混色で表すと、黄色と青緑の中間、黄色とターコイズの中間で、混色では、黄色とシアンを混ぜた色が正式な表記である。緑は、黄色と水色を混ぜた色と読むこともできる。緑を、「黄色と青の混色」「黄色と青の中間色」と書いた場合、この青は、真っ青ではなく水色付近の色で、セルリアンブルーである。どうしてそうなるのかというと、「青系の色」「水色」を参照すればわかるとおり、RGBカラーの純色の色相で、真っ青な青色から、RGB値で、G(緑)の値をだんだん加えていき、純色のうち、青の色相にだんだん緑みが加わると、明度(色の明るさ)は全く変わらず、明るくなるのは光の明るさ(輝度)だけ上がり、やや淡くなり、意外なことに、青がだんだん明るくなる・薄くなるというふうに見せかけて、水色っぽくなるからである。

3つの色で、一番区別しやすい色は、「赤、緑、群青色」「シアン、マゼンタ、黄色」「緑、黄色、赤」「青、黄色、赤」。

本やポスター、LEDなどの表示装置・印刷物、またはそのためのデータが、あらゆる色になっているものを「フルカラー」「オールカラー」という。

学術的に見た色[編集]

有彩色の色相として認識されるのは、可視光線の一種から来ている。色を感じる領域は、波長範囲は380nm~780nm。可視光線は色の正体である。色は、光によって感じる、物の感じ方の一つ。人間が物体の存在を知覚できるのは、があるためである。それぞれの物体で、吸収する光の波長が決まっていて、吸収されず反射する光の波長によって色が決まる。

反射する光の波長が長いと、短いとになる。黄色はその中間。全ての可視光線を吸収する物体はに、波長の偏りが無く反射する物体はに見える。波長については、可視光線を参照。

物体色の色名は、自分が実際に見た色、思った色を他人に伝える場合、印刷業界やWeb業界では、CMYK値や、RGB値・RGBカラー値、マンセル値、ウェブカラー値などで、色や色の表し方を伝える。自然界は様々な色に満ちあふれている。

色は光でできている。色と光の関係は、光があるから色や物の様々な形が見える訳である。

青い空、夕焼け、虹など、太陽の光が作り出しているこれらの色を「光源色」という。光源色は、光を自ら発しているものの色で、太陽光線の他に、炎の色、電球、LED、パソコンの画面の色がある。一方、同じ色でも、花や果物や宝石などの色は、太陽や電灯などの光が、それらの表面に当たって見えるので、これらの色を「物体色」という。物体色は、光が物体の表面で反射して見える色で、水から光を放たず、光に照らされて見える色である。吸収されなかった光は反射光として跳ね返り、この反射した光が、目に入って来て色の感覚を引き起こす。物体が不透明の場合は、「表面色」という。

表面色は、物の色として感じられる不透明な物体の表面に見られる色をいう。物体色は、物体から反射または透過する光の色をいう。表面色と透過色を合わせて物体色と呼ぶ。

色の三要素[編集]

色の三属性。色相、明度、彩度によって表され、意味はそれぞれ、「色合いの系列」「色の明るさの度合い」「色の鮮やかさの度合い」。色の三属性を使うことにより、色名に比べて、かなり正確に色を伝えることができる。色は大別すると、無彩色と有彩色に分けられる。など、彩度が0の色を無彩色といい、色相は無い。無彩色は、色の三属性のうち、明度だけを持ったもの。有彩色は、色味のある色で、色相を持つ色のことである。有彩色は、色相・明度・彩度の三属性を全て兼ね備えていて、全ての有彩色は、色相という属性を持っている。一番鮮やかな色は「純色」である。無彩色以外の色は有彩色という。有彩色は、色相のことで、赤、黄色、緑、青などの色みだけをもち、白・灰色・黒の要素を全く含まない色で、白・灰色・黒以外の色である。色相の修飾語は、「赤みの」「黄みの」「緑みの」「青みの」「紫みの」の5種類。色みを表す修飾語。無彩色は色相と彩度を持たない色、色相を持たない色、色みを持たない色で、全く鮮やかさの無い色で、白、灰色、黒だけの構成に至る明るさだけの色で、明暗の感覚のみ持つ色である。無彩色は「無色」ともいう。彩度の表現は、「高い・低い」であり、決して「強い・弱い」とは呼ばない。彩度とは、ある色がどれくらい灰色から離れているか、どの程度に鮮やかな色と判断される色である。彩度は、一つの色相を使い、純色から無彩色までの色で表現される。彩度段階は色相によって一部異なる。純色からの彩度は、純色から灰色までの色で表現される。そして無彩色の明るさ、暗さの度合いは、全ての有彩色の明度に対応している。どのような色にも、明るい色、薄い色、濃い色、暗い色があり、これは色の濃淡明暗を表す修飾語である。濃淡明暗は、明暗濃淡とも書かれる。ちなみに、銀色は無彩色である。準無彩色は、色みを帯びた無彩色のことである。

明るい色、薄い色は、黒の要素を全く含まない。濃い色、暗い色は、白の要素を全く含まない色である。

色を分析するときは、最初に色相を見る。色を作るときは、まず色相を決めて、明度と彩度で色調を変える。

基本色名の他に「系統色名」というのがあり、系統色名は、基本色名に「暗い」「薄い」「濃い」「明るい」などの修飾語を付けて組み合わせて色を呼び表したものである。系統的に色名を付けるもの。系統色名=修飾語+基本色名(基本色彩語)。基本色名に修飾語を組み合わせたもので、系統的に色を分類するための色名で、物体色の色名を体系的に表現するための方法として定められたものである。

有彩色・色相の基本色名(基本色彩語)は、「赤」「オレンジ」「黄色」「緑」「青」「紫」の6色で、無彩色に対応する基本色名(基本色彩語)は、白、灰色、黒の3色。

色系統別は、「赤系の色」「茶色系の色」「オレンジ系の色」「黄色系の色」「緑系の色」「青系の色」「紫系の色」「白・灰色・黒系の色」と8章に分けられる。白・灰色・黒系の色は、モノクロ系の色、無彩色及び準無彩色である。色における「~系統」は、略して「~系」とも書かれる。例として、「黄色系統」=「黄色系」である。

色調は、色の調子、トーンのことで、無彩色の明度、有彩色の明度・彩度の相互関係による色の調子の違いのことである。明度と彩度を複合して組み合わせたもの。色調(トーン)は明度と彩度の関係によって決まる。明度及び彩度に関する修飾語は、「鮮やかな(vivid)」「明るい:bright toneとlight toneの2種類」「薄い(pale)」「ごく薄い(very pale)」「強い(strong)」「柔らかい(soft)」「くすんだ(dull)」「濃い(deep)」「暗い(dark)」「ごく暗い(very dark)」「明るい灰みの(light grayish)」「灰みの(grayish)」「暗い灰みの(dark grayish)」がある。準無彩色に当たる修飾語は、「色みを帯びた無彩色」であり、「みの白(-wt)」「みの薄い灰色(-plGy)」「みの明るい灰色(-ltGy)」「みの中位の灰色(-mdGy)」「みの暗い灰色(-dkGy)」「みの黒(-Bk)」がある。無彩色の明度に関するものは、薄い、明るい、中位の、濃い、暗い、の5種。くすんだ色は、純色に灰色を少し加えたもので、鈍い色、濁色ともいう。濃い色調でありながら、彩度がやや低い。明度と彩度の関係の図の中では、「~」は基本色名、「-」は色相の修飾語が入る。これらを組み合わせて、物体の表面色の全てをカバーする。鮮やかな色は、有彩色の明度が50%付近である。

色相と色調を考えて、色の組み合わせを色立体で考えたものを「カラーチャート」「ヒュートンシステム」という。縦軸に明度、横軸に彩度を取る。

色に対する統一性はわかりにくいため、色名は、いくつかに分類された種類があり、大きな分類としては、「基本色彩語」「基本色名」「系統色名」「固有色名」、更に「慣用色名」「伝統色名」「流行色名」などの分類がある。色名のうち、基本色彩語・基本色名は、固有色名、慣用色名、系統色名、慣用色名、伝統色名、流行色名といった全てに共通する色名である。

色の凡例は、色名、解説文、マンセル値、系統色名区分で構成されている。系統色名区分は、略記号で表すこともできる。系統色名区分は、マンセル値から導き出している。

色彩索引は、系統色名別、色名別、色系統別に分けられている。

マンセル表色系は、物体色の色の表示に最も適した表色系である。マンセル値は、色相記号、明度、彩度の数値を使用するもので、色の三属性による表示の使用である。マンセル表色系では、色記号の表示は、色相をHue、明度をValue、彩度をchromaといい、それに基づいて「色票」を作り、色を標準化している。マンセル値の表記法は、「色相番号・明度番号/彩度番号」という表記になる。これを英文表記の頭文字を取って「HVC」という。例として「10YR 7.5/13」のように、最初の数値とアルファベット記号で色相、続く数値を明度を「/」で挟んで最後の数値で彩度を表示する。マンセル値によって、各色名の範囲が決められている。

系統色名、マンセル値で、色を正確に再現する場合、できるだけ忠実な色再現を期する。マンセル値それぞれの色合いを特定したりするのは難しく、厳密に色を表現することはできない。

人間が見分けることのできる色数はおよそ1000万といわれている。

マンセル体系で正確に色を表記できる限界は、5000~1万色といわれている。

色相[編集]

詳細は「色相」を参照

エンペディアにおける色の使用方法[編集]

span styleで背景色の変更
  • <span style="background-color:#FF0000;”>背景色は赤</span>背景色は赤と表示される
  • <span style="background-color:#FF8000;”>背景色はオレンジ</span>背景色はオレンジと表示される
  • <span style="background-color:#FFEC00;”>背景色は黄色</span>背景色は黄色と表示される
文字色の変更
  • <span style="color:#FF0000">文字色は赤</span>文字色は赤と表示される
  • <span style="color:#00CC00">文字色は緑</span>文字色は緑と表示される
  • <span style="color:#0060FF">文字色は青</span>文字色は青と表示される
  • <span style="color:#FF0000">●</span>と表示される
  • <span style="color:#00FFFF">★</span>と表示される

(注)白地に黄色い文字で書くとわかりにくく、色の見分けがはっきりしない。

  • <span style="color:#FFEC00">文字色は黄色</span>文字色は黄色と表示される
背景色と文字色の組み合わせの変更
  • <span style="color:#FFEC00;background-color:#000000;">'''背景色は黒×文字色は黄色'''</span>背景色は黒×文字色は黄色と表示される
  • <span style="color:#FFFFFF;background-color:#0060FF;">'''背景色は青×文字色は白'''</span>背景色は青×文字色は白と表示される
幅と高さを指定した色
  • 例:緑

文字サイズが巨大
●文字色は青
その他

あああああああああああああああああああああ

余談?[編集]

脚注[編集]

  1. 著名な例としてはクロムがあり、さまざまに発色するため「クロム」(「色」の意)と呼ばれる。
  2. 「錐体」も「棹体」も通称である。医学的な名前と色彩心理学における名前はまた別である。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

色の分類

 ・ 色名一覧

原色

 ・ 黄色 ・  ・ シアン ・  ・ マゼンタ

二次色

橙色 ・ 黄緑 ・ スプリンググリーン ・ アジュール ・ 菫色 ・ バラ色

無彩色

 ・ 灰色 ・

その他の主要な色

茶色 ・ 水色 ・  ・ ピンク

カテゴリ