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(みなと)とは、船舶が接岸する常設の施設である。

概要[編集]

手漕ぎボートのために簡易な桟橋を設置したものは港に該当しない場合がある。この場合の名称は船着場となることが多い。港は船舶が接岸できる十分な水深が必要である。水深が十分でなければ船舶は沖合に停泊して、岸との間にを運行する必要がある。軍事作戦では上陸用舟艇での上陸となる。

港湾工学[編集]

港の設置は土木工学の中でも、土質工学河川工学海岸工学のほか、経済学など、幅広い知識が必要とされる。港の建設にあたって、自然条件を大きく変えるほか、建設後には自然条件に大きく左右されるので、綿密な計画が必要である。

種類[編集]

港湾の位置[編集]

  • 海港
    • に面したところにある湾である。防波堤の設置が必須である。大規模な港を作るのに適している。
  • 河口港
    • 河口に面したところにある港である。防波堤の設置が簡素で済むなど利点が多いが、大規模な港が作りにくい。
  • 河川港
  • 湖港
    • 内陸部の湖沼にある港である。設備が簡素になる傾向があるが、湖が海と接している場合は、防波堤の設置が簡素で済むなど利点が多い。

港湾の種類[編集]

  • 商港
    • もっとも一般的な港である。
  • 工業港
    • 港に大規模な工場がある。石油化学プラントなどがある。原材料の荷役設備がある。
  • 漁港
    • 漁船が入港する港である。冷蔵設備、冷凍設備、水産加工場がある。
  • 避難港
    • 台風などの際に避難する港である。
  • 旅客港
  • 軍港
    • 軍艦が接岸する港である。弾薬庫、対空兵器、対艦兵器が設置される。

設置される施設[編集]

港の変遷[編集]

古代から中世[編集]

日本では古くから水運が盛んで国内や大陸との往来に、天然の良港が使われた。奈良時代には遣隋使の派遣のための大型船のための港が作られた。このほか、瀬戸内海に小型の貨物船漁船のための港が五か所作られた。平安時代になると平清盛が現在の神戸市兵庫区で埋め立て工事を行った。鎌倉時代には防波堤工事も行われ、波浪から港を守った。室町時代になると現在の堺市が大規模な港町として栄え、自治都市として発展した。また、外国船が入港できる港もできた。

江戸時代[編集]

内航海運の発展によって各地に港が整備され、港町が発展した。

自然条件[編集]

    • 特に台風による影響が大きい。
    • 設備やに被害が出ないよう、防波堤の設置が必要である。
  • 海流
    • の流入によって水深が浅くなるため、浚渫が必要になる。

関連項目[編集]

その他[編集]

参考文献[編集]

脚注[編集]