北陸本線の沿線状況
北陸本線の沿線状況とは、北陸本線沿線の地形、街地、交差道路など地理的事項について記述したものである。年代は2011年である。
沿線状況[編集]
全線にわたって北陸自動車道、国道8号と並行している。険しい山岳地帯が多く、律令制度での旧国境は山間部となっており、長大隧道で越えている。[1]かつては補機が活躍していた区間も路線の改良で勾配が緩和された。両区間が直流電化で交流電化区間を挟む形となっている。建設費の低減のために被差別部落が沿線に多数存在し、駅前が被差別部落というところもある。
米原駅-福井駅[編集]
米原駅の北陸本線発車ホームは米原駅北方、東海道新幹線のすぐ南側にある。北に進路を向けて東海道本線上り線、東海道新幹線の高架橋をくぐり抜けるとしばらくして田園地帯となる。国道8号をくぐると坂田駅に到着、次の田村駅も田園地帯にある。やがて西側から琵琶湖が近づき、市街地に入ると長浜駅に到着する。ここから琵琶湖から離れて国道8号をくぐり、虎姫駅、河毛駅を経て北陸自動車道をくぐり、日本電気硝子の専用線が東に沿ってくると高月駅に至る。ここから国道8号が西側に並行して木ノ本駅に至る。再び北陸自動車道、国道365号をくぐると進路を西に変える。北陸自動車道と国道365号は旧線と並行して北北東へ進路をとる。余呉駅の南側には余呉湖がある。余呉トンネルを抜け、短いトンネルを3か所抜けると進路を北に変えて、南側から湖西線を合流して近江塩津駅に達する。ここから湖西線との線路別複々線となるが、短いトンネルを1つくぐり湖西線上り線をくぐって方向別複々線となり、さらにもう一つの短いトンネルをくぐって湖西線を吸収して複線になる。ここまでが近江塩津駅の構内となる。深坂トンネルで県境を超え、福井県に入って新疋田駅に到着する。国道161号を跨いでから東側に国道8号が並行し、次のトンネルで上下線が立体交差する。下り線はそのまま北上するが、上り線はループ線となり、下り線を跨ぐ。
南西から小浜線が近づき、国道27号を跨ぎ、上下線の間に敦賀機関区を挟んで進路を北東に変えて敦賀駅に到着する。
東側に木ノ芽川と並行し、国道8号と北陸自動車道をくぐり、北陸トンネルに入る。北陸トンネルを出ると、短いトンネルを抜けて南今庄駅に到着する。ここから福井県道207号今庄杉津線が並行する。この道路は北陸トンネル開業前の旧線の廃線跡を転用したものである。トンネルをくぐると進路を北に変えて福井県道207号今庄杉津線と平面交差し、鹿蒜川を渡り、今庄駅に到着する。ここから東側に日野川と国道365号が並行する。東側に旧線転用の道路と別れて湯尾トンネルをくぐり、西側から北陸自動車道、東側からは旧線転用の道路と並行し、北陸自動車道今庄ICを過ぎて湯尾駅に到着する。北陸自動車道をくぐり、進路を北西に変えると南条駅、さらに王子保駅に到着する。ここから進路を北に変えて国道8号と国道365号をくぐり、武生駅に至る。ここから東側に福井鉄道福武線が並行する。いったん進路を東側に変えて日野川を横断し、その後進路を北東に変えて鯖江駅に至り、国道8号をくぐり、北鯖江駅に至る。ここから東側に北陸自動車道が並行する。進路を北に変えて北陸自動車道と別れ、大土呂駅に至り、国道8号をくぐり、越前花堂駅に至り、南東から越美北線を合流し、南福井駅を通り、進路を北東に変えて足羽川を渡り、福井駅に到着する。
福井駅-富山駅[編集]
東側に京福電気鉄道と並行し、新福井駅、福井口駅を経て、勝山永平寺線、三国芦原線と分かれて北上する。九頭竜川を渡ると森田駅、さらに春江駅に至る。西側に福井空港を見て丸岡駅に至り、竹田川を渡って芦原温泉駅に至る。ここから福井県道153号水口牛の谷線を西側に並行し、ここまで北に進路を進めてきたがここから北東に変え、南から山間部が迫り、お細呂木駅を経て牛ノ谷駅に至る。このあと牛ノ谷トンネルで県境を越えて石川県に入る。牛ノ谷トンネルの東側には旧線のトンネルが残っている。国道8号を跨いで進路を北東に変えて今度は国道8号をくぐると大聖寺駅に到着する。南側には鋸屋根の大同工業の工場があり、事務所も戦前の建築と、時代がかった建物が残っている。ある。三谷川、大聖寺川を渡り、石川県道145号串加賀線を北側に並行して加賀温泉駅に到着し、次に石川県道39号山中伊切線と並行してこれをくぐると動橋駅に至る。動橋川を渡ってしばらくすると粟津駅に到着する。ここから南へ国道305号が並行する。やがて高架線に入り、進路を北に変えて小松駅に到着する。国道360号を跨ぎ、梯川を越えて高架から降りて石川県道54号寺畠小松線の高架をくぐり抜け、ボックスカルバートで地下道となった石川県道169号粟生小松線を跨ぐと明峰駅に到着する。寺井駅から日本海側に北陸自動車道が並行し小舞子駅に到着する。ここには付近に海水浴場が存在する。手取川を渡ると美川駅に到着する。次の加賀笠間駅、松任駅、野々市駅、西金沢駅までには大河川や山岳はなく、平坦な道のりである。西金沢駅で北陸鉄道石川線に接続する。ここは北に専売公社の工場があり、貨車が常駐し、周囲にはタバコの臭いがしている。伏見川、犀川を渡ると金沢駅となる。
金沢駅から東北東に向かうと金沢運転所の構内に入り、すぐに東金沢駅となる。その後、森本駅までの間に上り線が高架橋になるが、これはかつて貨物線だった現在線が旅客線を跨いでいた名残である。森本駅では名金線が接続している。ここからは石川県道215号森本津幡線が並行する。石川県道59号高松津幡線をくぐり抜けると津幡駅に到着する。ここまでの間は南部に山間地が迫っている。津幡駅では七尾線が北東に分岐している。ここから山間部に入り、路線の両側に山間地が迫る。緩やかな上り勾配を上がって俱利伽羅駅に到着する。俱利伽羅トンネルをくぐり抜け富山県に入る。北に位置する道路はかつての北陸本線跡でかつては難所であったが現在線に付け替えられた後に1967年に国道8号の国道8号バイパスに転用された。さらにトンネルが狭いこと、豪雨の際に通行止めとなることから新道に付け替える計画がある。石動駅ではかつて加越能鉄道加越線が接続していた。国道471号を跨ぎ、小矢部川を渡ると平坦な道のりとなる。国道8号、富山県道9号富山戸出小矢部線をくぐり、福岡駅に到着する。ここからも平坦な道のりが続き、西高岡駅に入る。北にはかつての北陸道があり、そこからやや離れた位置に駅がある。周囲は田畑が広がるが、住宅地も増え始めている。祖父川を渡り、これまでほぼ東北東に進んできた道のりを東に変えて千保川を渡ると高架橋に入る。かつてはこの付近に高岡駅が設置される予定であったが豪雨による千保川の氾濫で現在地に決定した。付近は住宅が多く、また被差別部落が存在するので土地が安価であったというのも駅設置理由である。次の高岡駅は高岡台地の上にあり、橋上駅の高岡駅に勾配を下りていくことはない。ここで城端線、氷見線、加越能鉄道高岡軌道線が接続する。庄川を渡ると越中大門駅である。この手前にかつては大門遊廓があり、現在もその当時の建物が残っており、スナックや料亭に転用された。また、東洋紡績の工場があり、貨車が常駐し、倉庫もある。ここからしばらく北に専用線が並行する。国道472号をくぐり抜け、富山県道44号富山高岡線に並行するようになると小杉駅である。下条川を渡ると平坦な道のりである富山県道44号富山高岡線をくぐり抜けると呉羽駅である。両側に山間地が迫り、呉羽トンネルを抜けて南側から高山本線と並行し、神通川を渡ると富山駅である。
富山駅-直江津駅[編集]
富山港線を北に、富山地方鉄道本線を東に分岐すると北北東に進路を変え、富山港線からの貨物線を西から吸収すると富山操車場となり、国道8号をくぐり、東富山駅に到着する。国道415号と交差し、進路を東に変えて常願寺川を渡り、水橋駅に到着する。進路を北東に変え、南南東から富山地方鉄道本線が合流すると並行して滑川駅に到着する。早月川を渡り、富山地方鉄道本線が勾配を下って北陸本線をくぐり抜けて再び勾配を上り、共に角川を渡って高架橋に入り、勾配を下って魚津駅に到着する。