橋上駅

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橋上駅(きょうじょうえき)とは、鉄道駅の形態の一つである。

概要[編集]

1階に線路ホーム、2階に駅舎があるスタイルの駅のことを指す。

従来、地上路線の駅は、線路・ホーム・駅舎全て1階にあるスタイルが標準的で大規模の駅では主駅舎の反対側にも改札口があった。しかし、多くの地上駅は、駅舎側の一方しか改札が無く、片側からしかアクセスできず、駅舎と反対側に往来する場合、踏切のある道路を大廻りする場合があるという問題があった。

高度成長期までは、駅舎に直接アクセスできない「裏側」は人口が少なかったり、農耕地だった駅が多く、不便でもそう問題視されなかったが、裏側が市街地化したり、旧来からの「表側」の開発余地が無く「裏側」を区画整理したり、バス乗り場を増設する駅が増えてきたのに伴い、橋上駅に転換する駅が数多く出現した。

長所[編集]

  • 中間駅のホーム中央に駅舎を置く場合、地上駅だと線路の片側からしかアクセスできないが、橋上駅だと両側からアクセスできる。
  • ホームと、改札・券売機等の設備を別フロアにできるため、駅舎部分を広く使うことができる。
  • 地下駅舎と比べて、建設コストが安い。

短所[編集]

  • 地上からホームへのアクセスで、階段の上り下りが必要となる。
  • 電化路線の場合、駅舎を架線より上に置く必要があり、地下駅舎と比べて階段を上り下りする量が多くなりがちである。
  • デザインに特徴があったり、風情のある木造等の駅舎が無残に破壊されたケースもあった。
  • 線路によって市街地が分断されている事実は変わりはなく、特に自動車交通については不便なままである。このため連続立体化によって高架駅となった事例がある。

橋上駅の例[編集]

  • 大久保駅魚住駅土山駅など
    地上駅から橋上駅に転換し、駅の両側から駅舎にアクセスできる様になった。
  • 舞子公園駅
    元々駅舎が踏切横だったので、駅両側からのアクセスは確保できていたが、地上駅から橋上駅に転換したことにより、駅舎が大幅に広くなった。
  • 大塩駅
    地上駅から橋上駅に転換したことにより、駅舎へのアクセス部をホームの延長のために転用し、従来行っていたドアカットが必要なくなった。
  • 鈴蘭台駅
    地下駅から橋上駅に転換した珍しい例。再開発ビル建設により、ビルと一体化した橋上駅舎を新設した。
  • 豊橋駅
    元々表口と新幹線側の西口があったところに橋上駅舎とペデストリアンデッキを設け、市内電車の駅前停留場をペデストリアンデッキ下に移転。これにより、橋上化前は人の流れが多かった駅前大通の地下街が廃れた。
  • 二川駅
    北側しか改札の無かった駅を橋上駅化。これにより南側の国道1号沿いやのんほいパークとの利便は向上したが、二川宿場町の風致と合う風情ある木造駅舎が壊されてしまった。
  • 豊川駅
    西側しか改札の無かった駅を橋上駅化。これにより、駅東側の再開発やバス停新設が進んだ一方、昭和初期の洋風建築で駅舎内は民衆駅の雰囲気を醸し出していた旧駅舎は保存されず壊されてしまった。

関連項目[編集]

脚注[編集]