Z
Z(ゼット、ゼッド、ズィー)とは、アルファベットの26文字目で最後の文字。子音字。小文字はz。QWERTY配列で、英字下段の左から1文字目。一般に、アメリカでは「ズィー(/ziː /)」、イギリスでは「ゼッド(/zed/)」と読まれる。アルファベット読みの発音の呼称は、「ゼット」の場合は、英語のスペルでは、「zet」、発音記号は「zet」、「ゼッド」の場合は、英語のスペルでは、「zed」、発音記号は「zed」、「ズィー」の場合は、英語のスペルでは「zee」、発音記号は「ziː」。Zの字形は、大文字(Z)・小文字(z)両方とも同じ形で、大きさだけ違う。
英単語で、Zの使用頻度は最も少ない。なぜなら、Sも母音に狭まれた時に「ズ(z)」と読むため、「ざ行」の子音「発音記号:z(ズ)」にはSをあてている英単語が多いからである。
意味[編集]
- Sの濁音。フォニックスでのZの発音は「ズ(z)」。例外的に「ツ(ts)」と発音するものもある。
ローマ字での発音・ローマ字入力では「ざ行」の子音。ローマ字入力で、「Z+母音」=「ZA ZI ZU ZE ZO」→「ざ.じ.ず.ぜ.ぞ」となるが、「ざ行」が「ざ.じ.ず.ぜ.ぞ」だと、「じ」だけ変則的な「ざ行」で、不完全な『ざ行』の調音なので、完全な『ざ行』の調音は、「ざ」と同じ調音で、「『発音記号:z(ズ)』+母音」=「ざ.ずぃ.ず.ぜ.ぞ」となる。ZIは、フォニックスでは「ザイ、ズィ」、母音をローマ字読みに従って書くと「ズィ」、ローマ字入力では「じ」。「じ」は、ヘボン式では「JI」である。もし、ヘボン式で、「じ=ZI」にすると、「ZI=ずぃ」と読まれてしまうので要注意。「ずぃ」は、ローマ字入力では分割入力である「ZUXI」(一括入力でする場合は「ZWI」)と打たなければならない。
- Z字形のもの。
- 歴史
- 地理
- 津 (Tsu) のローマ字表記を Z に変更するという案がかつてあり、ギネスブックにもっとも短い地名として載っている。
- ヨーロッパのナンバープレートで、スペインの都市、サラゴサ(Zaragoza:スペインでのナンバー地域表記は2000年9月まで)。
- 自動車の国際識別記号で、ザンビア。
- 航空機の機体記号で、ジンバブエ。
- 2022年ロシアのウクライナ侵攻において、ロシア軍の車両に描かれた識別記号。ロシア国内では、ウクライナ侵攻を支持するシンボルとしても用いられる。
- 団体
- Z会。通信教育出版社。旧 増進会出版社。
- Zホールディングス - ソフトバンクグループの傘下でヤフー (企業)などを持つ情報通信企業。
- 日本革命的共産主義者同盟革命的マルクス主義派(革マル)を指す隠語。ヘルメットにZと書いてあることから。
- 全日食チェーン - スーパーマーケットのチェーンの看板にZと書いてあることから。
- ももいろクローバーZ。当時サブリーダーだった早見あかりの脱退に直面し、心機一転「ももいろクローバー」から改名。
- 人物
- ゼッド (音楽家)。ロシア生まれ、ドイツ育ちのDJ、音楽プロデューサー。
- 作品
- Z (映画)。1969年のフランス・アルジェリア合作の映画。
- Z (ZONEのアルバム)。2002年に発売されたZONEのアルバム。
- Z (Zweiのアルバム)。2005年に発売されたZweiのアルバム。「ゼータ」と読む。
- Z (ユニコーンのアルバム)。2011年に発売されたユニコーンのアルバム。
- Z 〜ゼット〜。相原コージの漫画作品。
- マジンガーZ - 永井豪の漫画作品。
- 製品
- ゲームゼータ。マルカ株式会社より発売されている様々なゲームが内蔵された携帯ゲーム機。
- ザイログ製のICの型番。Z80、Z8000など。
- 川崎重工業のオートバイのスポーツモデルに付けられる愛称。カワサキ・Z。
- ホンダの軽自動車、ホンダ・Z。
- BMWのスポーツカー、BMW・Z4
- ソアラ/レクサス・SCを意味する車両識別記号(例:GZ20、UZZ40)。
- エンジン形式においては、スーパーチャージャー仕様であることを意味する(例:4A-GZE)。→トヨタのエンジン型式命名規則
- 日産・フェアレディZ。日産・フェアレディシリーズの第二弾であることも意味している。
- 日産・Z型エンジン。ツインプラグと大量EGRの組み合わせで昭和53年排出ガス規制をクリアし、NAPS-Zの名称が与えられた。その構成の簡素さが社団法人自動車技術会が選定する「日本の自動車技術240選」でも評価されている。
- ZTE(中興通訊)製SoftBank携帯電話端末(一部Y!mobile向けも含む)を示す符号。
- ニコンのフルサイズミラーレスカメラであるZ7/Z6。
- 鉄道の路線記号
- 東京メトロ半蔵門線の路線記号。
- 自然科学
外部リンク[編集]
ローマ字入力におけるZ[編集]
ZA | ZI | ZU | ZE | ZO |
---|---|---|---|---|
ざ | じ | ず | ぜ | ぞ |
ZYA | ZYI | ZYU | ZYE | ZYO |
じゃ | じぃ | じゅ | じぇ | じょ |
ZWA | ZWI | ZWU | ZWE | ZWO |
ずぁ | ずぃ | ずぅ | ずぇ | ずぉ |
Zが使われている英単語(Zの付く言葉)[編集]
- Zのアルファベット読みの子音と同じく「ズ(z)」と発音するZ…
quiz, zoom, zone, doze, size, breeze, maze, horizon, horizontal, puzzle, Amazon, Amazonite, plaza, customize, zucchini, synthesize, synthesizer, snooze, prize, bulldozer, sneeze, analyze, bronze, topaz, Azalea, zero, quantize, buzz, buzzer, buzzing, bazaar, zip, zinnia,「~ize(接尾語)」,「~ization(接尾語)」, amaze, amazing, magazine, crazy, ozone, zigzag, lapis lazuli, lazurite, lazulite, influenza, godzilla, zoo, zebra, Cainz, freeze, freezer, equalizer, citizen, guaze, zoisite, tanzanite, Tanzaniaなど
- イタリア語やドイツ語に由来し、Zの音価を例外的に「ツ(ts)」と発音するZ…
- ドイツ語系:Hertz, Hz(Hertzの略), waltz, quartz, spitz, kunzite, Mozart, Zeppelin, Herzegovina, GETZEN, Mazda(マツダ)など
- イタリア語系:pizzicato, pizza, sforzandoなど
歴史[編集]
ギリシャ文字の「Ζ(ゼータ)」を由来とする。元々ラテン語には無かった文字だが、ギリシャ語からの輸入語が増えるにつれてラテン語に輸入された。
各国語での読み方[編集]
文字単体だと、日本では「ゼット」と読むのが一般的。G(ジー)、ローマ字入力などと区別するために「ゼット」と読むことが多い。
語中では、多くの言語で、ザ行の音を表す子音として使われる。ドイツ語ではツァ行、スペイン語ではサ行の発音になる他、イタリア語ではツァ行・ヅァ行両方の音がある。
言語 | 字名 | 語中での読み方 | 備考 | ||
---|---|---|---|---|---|
Z | za | zi | zu | ||
古典ラテン語 | ゼータ | ザ | ズィ | ズ | |
教会ラテン語 | ゼータ | ザ | ズィ | ズ | |
イタリア語 | ツェータ | ツァ | ツィ | ツ | ザ行の発音になることもある。 |
スペイン語 | セタ | サ | - | ス | |
フランス語 | ゼド | ザ | ズィ | ズュ | |
英語 | ゼット/ズィー | ゼイ | ザイ | ズー | |
ドイツ語 | ツェト | ツァ | ツィ | ツ | |
ポーランド語 | ゼット | ザ | ジ | ズ |
Zが使われる人名地名[編集]
Zagreb, Zaragoza, Zürich, Bizet, Berlioz, Kunzel, Kirghiz, Azerbaijan
ラテン文字一覧 |