C

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C(シー,スィー?)とは、アルファベットの3文字目。子音字。小文字はcQWERTY配列で、英字下段の左から3文字目。アルファベット読みの発音の呼称は、英語のスペルでは「cee」、発音記号は「siː」。正確な発音は、「スィー」に近い発音で、曖昧である。Cの字形は、大文字(C)・小文字(c)両方とも同じ形で、大きさだけ違い、半円形ないし不完全な円である。

ローマ字入力[編集]

ローマ字入力で、子音字にCを入力すると、WindowsMicrosoft IME、Androidスマホ(Gboard)及びGoogle日本語入力では、「C+母音」=「CA=か,CI=し,CU=く,CE=せ,CO=こ」と出る。CASIOの製品では、「C+母音」=「CA=か,CI=×(い),CU=く,CE=×(え),CO=こ」となり、Cの後ろにI・Eが来た場合、子音は無視され、「CI」「CE」は、認識されない。ローマ字入力で、「CI」「CE」を使用することの問題点については後述。

「CI=し」「CE=せ」という、「ス(s)=さ行」で発音されるCは、ローマ字表記には使われないので、ローマ字入力で、「し=CI」「せ=CE」は混乱を招くこともあり、オプションとみなされるので、無くすべきである場合もある。全体的には、ローマ字入力に使う「Cのみ+母音」は、実用的なものは『か行』の一部「か=CA」「く=CU」「こ=CO」という、不完全な『か行』のみの方が無難である。Cは、英字入力以外には、あまり使われない。ローマ字入力でもCは、普通、「ち」及び「ちゃ行」のヘボン式(CH+母音)にしか使われない。

Cが使われない背景[編集]

Cの後ろにI・Eが来た場合、フォニックスでは「ス(s)=さ行」だが、イタリア語の借用では「チ(tʃ)=ちゃ行」の発音になり、「CI=チ」「CE=チェ」とも発音されるからである。Cの後ろにYが来た場合、ローマ字入力では、「CY+母音」=「チ(tʃ)=ちゃ行」になるからである。「ス(s)=さ行」で発音される「CI」は、「シ」であると思うが、正確には、フランス語・スペイン語・英語(特定の条件のみ)での実音は『スィ』に近い発音で、曖昧である。

そもそも、フォニックスでCは「ク(k)=か行」が基本であり、Cの後ろに母音が来ない場合及びC単体で発音する時は「ク(k)=か行」になる。ローマ字入力で、「し=CI」「せ=CE」とした場合、促音にすると、「っし=CCI」「っせ=CCE」になるが、CCは、フォニックスでは、CCの後ろにI・E・Yが来ると、「CCI=クサイ(クスィ)」「CCE=クスィー(クセ)」と読まれ、「CC」=「クス(ks)」と発音されるので、促音にならないからである。「CC」+母音の一部「I・E」のスペルは、accent,accel(accelerator),access,accept,accessory,accidentがある。ごく稀に、古典ラテン語やゲール語由来の単語や一部俗語にCの後ろにI・Eが来ても「ク(k)=か行」で発音するものもあり、「Macintosh(マッキントッシュ)」「celt(ケルト)」「soccer(サッカー)」「triceratops(トリケラトプス)」「Macedonia(マケドニア)」がある。

CCの後ろにA・U・Oの母音が来ると、フォニックスでは「k」と読み、ローマ字入力では、促音による「か行」の子音になる。ローマ字入力で「CCA=っか」「CCU=っく」「CCO=っこ」となる。

  • Cの後ろにI・Eが来た場合、「チ(tʃ)=ちゃ行」で発音するもの=boccaccio(ボッカチオ),vaccine(ワクチン),fettuccine(フェットチーネ),Fucik(フチーク),Lucio(ルーチョ),cello(チェロ),concerto(コンチェルト),celesta(チェレスタ),vivace(ヴィヴァーチェ), vermicelli, dolce(ドルチェ), torcia, Puccini, BALUCE(バルーチェ)。ほとんどがイタリア語の借用語。
  • ポルトガル語に由来する言葉で、Cの後ろにAの母音が来ても、フォニックスと異なり「ス(s)」と発音するものもあり、「アサイー(acai)」がある。

語尾が「C」で終わる単語は、Cの後ろに母音が来ないため、Cは「ク(k)」と発音するが、語尾が「C」で終わる単語のスペルに、「-ist」の接尾語がくっ付くと、「C」は「ス(s)」になるものがあり、「lyric→lyricist」がある。

意味[編集]

  • 音楽用語で、音名の一つ。「ドレミファソラシド」の「ド」のドイツ語・英語音名。イタリア式で「ド」、日本式では「ハ」。Cは英米式、独式。音名のCの読みは、英語音名は「シー、スィー」、ドイツ音名は「ツェー」。「ド」は、白鍵・幹音の基本となる音である。真ん中の「ド」に代表され、各音の中で代表的な地位にある。「ド=ハ音」は、各オクターブの最低音・最初の音とされる。それは、白鍵のみの音階は、ハ長調のみで、ハ長調の主音・第1音が「ド」だからである。「ド」は、音階の始まりの基本となる音高で、階名の主音でもある。チューニングの基準音「440Hz」より半音3個上に当たる。各オクターブの「ド」は、周波数は、C0=ノートナンバー24=約32.7Hzで、コントラバスオクターブの「ド」、C1=ノートナンバー36=約65.41Hzで、バスオクターブの「ド」、C2=ノートナンバー48=約130.81Hzで、テナーオクターブの「ド」、C3=ノートナンバー60=真ん中の「ド」=約261.63Hzで、アルトオクターブの「ド」、C4=ノートナンバー72=約523.25Hzで、ソプラノオクターブの「ド」、C5=ノートナンバー84=約1046.5Hzで、ソプラニーノオクターブ(ピッコロオクターブ)の「ド」。「ド=ハ音」は、各オクターブの最初の音・最低音とされる。

コードネームの一つで、「C」。Cのメジャーコードの略。構成音:「ド・ミ・ソ」。所謂ハ長調の三音のダイアトニックコードにおける1番目のコード。調性の一つで、ハ長調の英語表記であるCメジャーキーの略。構成音:「ド.レ.ミ.ファ.ソ.ラ.シ.ド」、調号:無し。

  • 色で、シアン(Cyan)の頭文字。
  • 元素記号第6番「炭素(Carbon)」。使用例:カーボン用紙
  • 音楽用語で、拍子の一つで、4分の4拍子の記号。Cは「Common time」の頭文字。
  • 電気量の単位、クーロン(coulomb)の略号。
  • 単位の接頭語、センチ(centi)の略号。
  • 温度を示すセルシウス度(Celsius、摂氏)で用いられる記号(℃)。
  • コントラスト(Contrast)の頭文字。色の編集で、「明るさ/コントラスト」の調整に含まれている機能。
  • 道路で、高速道路ナンバリングにおける、環状道路の路線番号を示す「Circle」の頭文字。「C1」は都心環状線、「C2」は中央環状線。
  • 温度で、冷たい(Cold,Cool)を表す記号。水でいうColdは、冷水。
  • C字形のもの。
  • 電卓で、クリア(Clear)を意味する。
  • コンピュータプログラミング言語のひとつ、C言語
その他
もしかして?

由来[編集]

ギリシャ文字の「Γ(ガンマ)」を由来とする。文字の形は、元々ひらがなの「く」の字の角度で曲がった投げ棒を象形化したものと言われていて、ギリシャ文字のガンマも直角に曲がっている。それを、ローマ人が取り入れた時に、丸めた形となった。古代ギリシャでは「グ(g)=が行」の音を表し、ローマで「ク(k)=か行」という『か行』のように尖って力強く目立つ破裂音も表す様になったが、後にCを改造してガ行用のGの文字が発明され、カ行のみを表す様になった。

なお、古代ローマで文字を丸めた時に、外部のものを内部に向かって引き寄せ、その結果、集まって固まり、「ク(k)=か行」の破裂音になるという意味に由来する、との説もある。

ローマ字入力におけるC[編集]

CA CI CU CE CO
し[×,ち?] せ[×,ちぇ?]
CHA CHI CHU CHE CHO
ちゃ ちゅ ちぇ ちょ
CYA CYI CYU CYE CYO
ちゃ ちぃ ちゅ ちぇ ちょ

各国語での読み方[編集]

多くの言語で、a,o,uの前でカ行、i,eの前でチャ行もしくはサ行の音を表す子音として使われる。なお、chという綴りで一つの子音を表すことも多く、チャ行、シャ行、ハ行など言語により異なる様々な音で発音される。

言語 字名 語中での読み方 備考
C ca ci cu cha chi chu
古典ラテン語 ケー
教会ラテン語 チェー
イタリア語
スペイン語 スィ チャ チュ
フランス語 スィ キュ シャ シュ
英語 スィー(×シー) ケイ サイ キュー チェイ チャイ チュー
ドイツ語 ツェー
ポーランド語 ツェー ツァ

英語のフォニックス[編集]

フォニックスでのCの発音は「ク(k)=か行」「ス(s)=さ行」「チ(tʃ)=ちゃ行」「発音しないC」。ただし、「CI+母音」のスペルでセットになった場合のCは、「シュ(ʃ)」になり、special,commercial,official,social,glacierがある。Cの読み方といえば当然『さ行』だと思うのに、フォニックスは『か行』の一部と『さ行』の一部、時には『ちゃ行』の一部も混ざっているという不思議な発音である。フォニックスにおけるCで、「ク(k)=か行」は「hard C」、「ス(s)=さ行」は「soft C」と呼ばれる。

発音しないC(サイレントC)は、Pachelbel,science,muscle,crescent,scene,oscillator,oscilloscope,fluorescenceがある。

フォニックスにおけるCは、本来は「ク(k)=か行」が基本であるが、不完全な『か行』である。Cの後ろに母音が来ない場合及びC単体で発音する場合や、Cの後ろにA・U・Oが来た場合は「ク(k)=か行」、Cの後ろにI・Eが来た場合は「ス(s)=さ行」(イタリア語からの借用語は「チ(tʃ)=ちゃ行」)、Cの後ろに「H」が来た場合は「チ(tʃ)=ちゃ行」、Cの後ろにYが来た場合(「CY」の場合)、フォニックスでは「ス(s)=さ行」であるが、ローマ字入力では、「CY+母音」=「チ(tʃ)=ちゃ行」になり、「CYA=ちゃ,CYI=ちぃ,CYU=ちゅ,CYE=ちぇ,CYO=ちょ」となるという不思議な発音である。Cの後ろに「サイレントH」が来た場合は、「k(ク)」になる。

英語のスペルにおける『か行』の子音字は、母音が「I・E・Y」以外で、「A・U・O」のときは、Cが多く、「ケイ、カ=CA」「キュー、ク、カ=CU」「キ、ク=母音のU無しで、Cのみ」「コウ、コ、カ=CO」となり、Kはあまり使われない気がする。母音が「I・E・Y」以外のときの「か行」の子音字がKの場合、スペルは大抵「母音のU無しで、Kのみ」である。フォニックスでいう「C+母音」は、「CA=ケァ、ケイ、カ」「CI=スィ、サイ」「CU=カ、キュー、ク、クー」「CE=セ、スィー、稀に『シェ』」「CO=コウ、コ」となる。日本語のカタカナ表記が「ク」の英語のスペルには、CとKの2種類の表記もあり、「ディスク」の英語のスペル「disc」「disk」がある。

*稀に、「CI+母音」のスペル以外でも、Cの後ろに「I・E・Y」が来た場合のスペルでも、「シュ(ʃ)」と発音するものもあり、ocean(オーシャン)、crescendo(クレッシェンド)がある。crescendo(クレッシェンド)は、イタリア語由来。

フランス語[編集]

A,O,Uの前でカ行、I,E,Yの前でサ行の音になる。英語やスペイン語と同じ。子音単独だと「ク」の音になるが、まれに発音しない単語もある。例えば、かつての通貨単位であったfranc(フラン)など。

また、Cの下にセディーユと呼ばれる記号をつけたÇという文字もよくつかわれ、この時はA,O,Uの前でもサ行で発音する。これは単語の活用でも使用され、例えば「始める」を意味する動詞commencer(読み方:コマンセ)の1人称複数形は、本来の活用規則にあてはめるとcommenconsの様に一見見えるが、これでは「コマンコン」となり語幹末の子音の発音が変わってしまうので、セディーユをつけてcommençons(コマンソン)と綴る。

また、chの綴りになると発音はシャ行になる。例えばChopinは、チョピンでもホピンでも無く「ショパン」と読む。

ドイツ語[編集]

Cは、ドイツ式の読み方では「ツェー」という、つぁ行音である。ただし、殆どのケースでchやckのスペルで使われるので、実際にツァ行で発音されることは少ない。ツァ行の発音にはもっぱらZが使われる。

外部リンク[編集]


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  1. この場合、ガンバ大阪は「G大阪」と表記。メディアにより「セ大阪」「ガ大阪」と表記されることもある。