U

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U(ユー)とは、アルファベットの21文字目。母音字。小文字はu。QWERTY配列で、英字上段の右から4文字目。アルファベット読みの発音の呼称は、英語のスペルでは「yu」「u」、発音記号は「juː」。

意味[編集]

  • 色彩で、群青色英語表記(Ultramarine)の頭文字。光の三原色RGB」の「B」の別表記。光の三原色「RGB」の別表記である「RGU」の「U」。RGBは、「R=Red(赤)」,「G=Green(緑)」,「B=Blue(青)」の頭文字で、光の三原色の青(B)は、「やや紫がかった青」で、固有色名で表すと群青色に近い。そのため、RGBの表記法は「Red(赤)」,「Green(緑)」,「Ultramarine(群青色)」の頭文字を組み合わせた「RGU」でも可能と思われるが、これは単なるこじつけに過ぎないかもしれない。RGUは、光の三原色「RGB」の表記間違いである。RGB値は「R:0,G:255,B:255」、カラーコードは「#0000FF」。
  • ローマ字読み・ローマ字入力では「う段」の母音。

フォニックスでのUの発音は「ウ(ʊ,u)」「ウー(uː)」「ユー(juː)」「ア(ʌ)」「発音しないU」の5種類がある。ただし、Uの前にQがくっ付いた場合は、フォニックスでのWと同じ発音をするUで、「唇をすぼめた状態の『ウ』(w)=ウゥ」になる。Qも参照。「ʌの『ア』」は「ə = シュワサウンド,aの『ア』」とよく似ている。

  • U字型のもの。トロンボーンのスライド管に当たる。
  • Uターン。
  • 上(Up)を表す記号。
  • ウランの元素記号。

余談?[編集]

スペルが同じでも、フォニックスで読む場合と読まない場合がそれぞれあるために、Uの音価を「ユー(juː)」「ア(ʌ)」両方読めるものもあり、ベルギーの首都、Brussels(ブリュッセル、ブラッセル)がある。

「ブリュッセル」は、Brusselsの「U」を、原地語であるオランダ語の「ユ(ʏ)」、フランス語の「ユ(y)」に似せて「ユー(juː)」と呼んだものであり、「ブラッセル」は、Brusselsの「U」を英語式に「ア(ʌ)」と読んだものである。フォニックスでは、Uの後に子音が連続で続くので「ア(ʌ)」と読むのが原則で、英語では基本「ア(ʌ)」である。

歴史[編集]

ギリシャ文字の「Υ(ウプシロン)」を由来とする。かつてはVと同じ文字であったが、子音の「ワ行」をVが、母音の「ウ」をUが表す様に変わっていった。

同じ由来を持つ文字[編集]

ウの母音、あるいはワ行、ヴァ行の子音を表す文字が多い。

各国語での読み方[編集]

殆どの言語で「ウ」の音を表すが、フランス語と英語は例外。フランス語はウとイの中間であるユ(y)、英語ではユー(u:)またはア(ʌ)となる。

言語 字名 語中での読み方 備考
U u
古典ラテン語 ウー Vと同じ文字として扱われ、字形はV
教会ラテン語 ウー Vと同じ文字として扱われ、字形はV
イタリア語
スペイン語
フランス語
英語 ユー ユー、ア
ドイツ語 ウー
ポーランド語 ウー

英語[編集]

Uを使う英単語とフォニックス[編集]

  • ローマ字読み・ローマ字入力と同じように、「ウ」と発音するU…発音記号は「ʊ,u」。フォニックスの対応関係とは異なるが、外来語で表れるケースが多い。
    • 「uː」の短縮版(?): ruby, cerulean, luminous, luminance, instrument, instrumental, dual, dumortierite, vesuvianite, danburite, lazurite, lazulite
    • 外来語:
      • ドイツ語・北欧語由来: Strauss, Hummel, Luxembourg, tugtupite, Moldau, hurrah
      • ラテン系諸語由来: aluminum, tutti, duet, duo, fondue, durum, influenza, calcium, helium, beryllium, natrium, magnesium, kalium, lithium, thulium, barium, strontium, ruthenium, Vanadium, fluorine, Amadeus, Ecuador, dueler, zucchini
      • スラヴ語由来: Ukraine, prussian
      • ギリシャ語由来: Susanna
      • インド・イラン語由来: buddha, buddhism, Dushanbe
      • アラビア語・アフリカ諸語由来: lapis lazuli, Kuwait, Uganda, Omdurman, Saudi Arabia
      • アジア系諸語由来: ukulele, Uzbekistan, Seoul, Guam, Kuala Lumpur(第1音節・第2音節), hulaなどがある。
    • u単体で「ウ」=おそらく例外(?): ultra, ultramarine, cushion, full, push, put, input, pull, pudding, yogurt, bulldozer, lounge, mogul, podium, vui(ヴイ、ブイ、Vのアルファベット読みの発音の呼称の英語のスペル)などがある。
  • ローマ字読み・ローマ字入力と同じである「ウ」を長音にして「ウー」と発音するU…発音記号は「uː」。フォニックスでは、普通、S,L,Rの後の長母音に対応する。
    • 長母音: fruit, rule, super, blue, true, ruler, glue, flute, produce, duper, cruiser
    • 外来語: fugue, escudo, pungi, Vaduz, Sudan, Rubens, Istanbul, Kuala Lumpur(第3音節)などがある。
  • Uのアルファベット読みと同じ「ユー(juː)」を短音にして「ユ」と発音するU…発音記号は「jʊ」。
    • 長母音: security, unicorn, sugar, communication, natural, universal, regular, articulation, education, pendulum(第1音節), graduation, calendula, unison, duration, document, unity, tissue, manual, united, nuance, figure, popular, union, unit, januaryなどがある。
    • 外来語: rucksack
  • アルファベット読みと同じく、「ユー」と発音するU…発音記号は「juː」。ローマ字読み・ローマ字入力である「ウ」に比べて『や行(Y)』の子音(半母音)が混ざっている。フォニックスでは、Uの長母音が原則対応する。
    • music, use, user, cube, cubase, volume, tuning, tube, cute,human, tulip, pure, security, computer, sugar, communication, natural, mute, utility, tuba, hue, education, pendulum, graduation, calendula など
    • vacuum - ラテン語由来。Uの母音が2つ続いて「UU」になっていて、フォニックスでの長母音としてのUと同じ音価になる。
  • サイレントU … gu,quの形で一つの子音として扱われる場合。
    • league, ~logue,circuit,guitar,guest
  • フォニックスと異なり、Uの音価が例外的に「イ(i)」となる英単語もあり、busyがある。
  • ouの綴り
    • フォニックスでは「アウ」に対応する。規則通りに読む単語は次の例がある。
      house, south, out, count, about, sound,hound,surround,found,around,round,mountain, fountain, mouth, mouse, cloudなど
    • 例外的に、フランス語からの借用語を中心に、「ウ」や「ウー」と読む単語があり、次の例がある。
      tourmalineなど

(注)フォニックスではUを「ʊ,u(ウ)」と読むものは少ないが(juːやuːはある)、上記例の様にウと読む英単語もあり、この時「DU」の読み方は「ドゥ」「デュ」。「ドゥ」と「デュ」は、発音が近く、「DU」の発音記号を「dʊ(ドゥ)」と読むものは、日本語のカタカナ表記では、「ドゥ」だけではなく、「デュ」と発音表記するものもあり、日本語のカタカナ表記の「デュ」は、フォニックスでも「デュ」が基本だが、「ドゥ」と発音される英単語もあり、日本語のカタカナ表記の「デュ」は、普通、「ドゥ」と同じ扱いとして発音するからである。「DU=デュ」と発音した場合、U単独の読みを「ʊ,u(ウ)」として扱う場合もある。

  • フォニックスでUが本来「ユー(ju:)」に対応するのと異なり、短く「ユ(jʊ)」とした発音の場合、DUを慣用的に「ジュ(dʒʊ)」と発音するものもあり、graduation, duralumin, modulationがある。

英語では、U単体を「ア(ʌ)」と読むが、日本人が誤って「ウ(ʊ,u)」と読んでしまったものもあり、buzzer(ブザー、バザー)がある。「buzzer」は、日本語のカタカナ表記は「ブザー」のみである。buzzerの読みは、「ブザー」の場合は、フォニックスを知らない日本人が「U」を「ウ(ʊ,u)」と呼んだものであり、buzzerの発音記号は「buzaː」で、「バザー」の場合は、英語の一般的な発音で「U」をフォニックス通りに「ア(ʌ)」と呼んだものであり、buzzerの発音記号は「bʌzəː」である。

稀に、Uの入った英単語から日本語に取り込まれた外来語で、日本語で「オ」になってしまったものがあり、このUの発音はフォニックスの対応関係通りの「ɑ(ォア=『オ』と『ア』の中間)」か「ʌ(ア)」であり、英単語はtunnel(トンネル)、button(ボタン)、syrup(シロップ)がある。英語において、tunnelの発音記号は「tʌnəl」「tɑnəl」、buttonの発音記号は「bʌtən」「bɑtən」であり、フォニックス通りの発音となっている。

フォニックスでは扱わないが、Uの母音が2つ続いて「UU」になったスペルもあり、vacuumがある。

フランス語[編集]

通常のUは、ウとイの中間の様な発音になる。「円唇前舌狭母音」と呼ばれ、唇の形は「ウ」に近く、舌の位置は「イ」のつもりで発音する。また、他の母音と組み合わせて二重母音になり、au,ouはそれぞれ「オ」「ウ」、euは「オ」の唇の形で「エ」と発音する様な音になる。また、GやQの後に続く単語も多いが、この時guで「グ」の子音、quで「ク」の子音として発音する。

なお、記号のついたUも各種あるが、発音面では普通のUと同じ。

ドイツ語[編集]

普通のウの発音。ただしeuの綴りになると「オイ」の発音になる。また、ウムラウト記号のついた「Ü」の文字もある。これは「円唇前舌狭母音」と呼ばれる音となり、唇の形は「ウ」に近く、舌の位置は「イ」のつもりで発音する。

派生文字[編集]

  • Ü - ドイツ語やトルコ語などで、ウとイの中間の音を表す。フランス語でも同様だが、普通のUもこの発音である。
  • Ù - フランス語で用いる。「どこ?」を意味する疑問副詞、oùでしか使われない。

外部リンク[編集]

ラテン文字一覧
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