O

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O(オー、オウ)とは、アルファベットの15文字目。母音字。小文字はo。QWERTY配列で、英字上段の右から2文字目。アルファベット読みの発音の呼称は、英語のスペルでは「oh」、発音記号は「oʊ」。形は大文字・小文字両方とも、数字の0(ゼロ)や丸印(〇、゜)や漢数字の〇(ゼロ)とそっくりである。小さな丸印(゜)は、半濁点である。大文字のOは大きな丸印、小文字のoは小さな丸印である。

意味[編集]

  • ローマ字での発音は「お段」の母音。
  • 色相で、橙色=オレンジ色(Orange)を表す記号。
  • 酸素の元素記号(Oxygen,O2)を意味する。
  • 円の中心点。
  • 血液型の一つ。O型。
  • 小文字のoは、音楽用語で、コード(和音)の一つで、コードネームで、ディミニッシュ〔dim〕・コードの略記号の代用。ディミニッシュ〔dim〕・コードの略記号は、小さな丸印〔゜〕である。数字の0(ゼロ)もディミニッシュ〔dim〕・コードの略記号の代用になる。ディミニッシュ〔dim〕・コードとは、マイナーコードの5度を半音下げて減5度にしたもので、構成音間の音程は、ルートから短3度を2回重ねたもので、度数は、ルート、短3度、減5度の三和音。構成音間の音程が、ルートから短3度を3回重ねたものもあり、減5度の上に更に短3度上の音を重ねたもので、減5度の更に短3度上は、長6度というよりは、正確には♭♭7度(減7度)で考えるので、度数は、ルート、短3度、減5度、♭♭7度(減7度=長6度)の四和音。ルートがCの場合は、Cdim=Co,C゜。Cdimの構成音は、「ド.ミ♭.ソ♭」、またはソ♭より更に短3度上の音である「シ♭♭(ラ)」が加わり、「ド.ミ♭.ソ♭.シ♭♭(ラ)」になる場合もある。ルートから短3度を2回重ねたものは、ディミニッシュ・トライアド、マイナーフラットファイブ〔m(♭5)〕という。ルートから短3度を3回重ねたものは、正式名称はディミニッシュ・セブンス〔dim7、o7〕・コードと呼ばれる。

ルートから短3度を2回重ねた三和音、ディミニッシュ〔dim〕・トライアド、マイナーフラットファイブ〔m(♭5)〕だと、短3度重ねが不完全一致で、オクターブ内に収まっていない。

減7度から更に短3度上がると、またルートに戻るので、ディミニッシュ・セブンス〔dim7〕・コードは、オクターブを4等分したもので、構成音の音程間隔が全て短3度(半音3個)で、転回しても構成音が同じで、等間隔音程和音となる。ルートから短3度を3回重ねたことにより、短3度重ねが完全に一致し、オクターブ内に収まる。減7度は実音は長6度で、ディミニッシュ・セブンス〔dim7〕・コードは、鍵盤上同じ音であれば、例外として#・♭が異名同音で書き換えられることもある。よって、ディミニッシュ・セブンス〔dim7〕・コードは、マイナーシックスフラットファイブ〔m6(♭5)〕と読むこともできる。


歴史[編集]

ギリシャ文字の「Ο(オミクロン)」を由来とする。

各国語での読み方[編集]

殆どの言語で「オ」の音を表す。

言語 字名 語中での読み方 備考
O o
古典ラテン語 オー
教会ラテン語 オー
イタリア語
スペイン語
フランス語
英語 オウ オウ、オ 後者はオとアの中間。アメリカ英語ではアに近い発音になる。
ドイツ語 オー
ポーランド語 オー

フランス語[編集]

通常はローマ字読み同様「オ」だが、oi(oy), ouといった綴りで発音が「ワ」「ウ」に変わる。

英語[編集]

  • O単体だと、フォニックスでは次の発音に対応する。
    • 「オ(ɔ,o)」 - 「お段」の母音。ローマ字読みの「オ」と発音が近い。
      • イギリス英語で、短母音の時。アメリカ英語では一般に発音が「ォア(ɑ)」に変わる。 - 例:post, computer, soft, tonic, dominant, wagon, contra, long, trombone(第1音節), technology, london, oxygen, option, tomato, olive, vermilion, cobalt
      • 後にRが続く短・長母音 - 例:orange, organ, original, forest, horn, keyboard
    • 「オー、オウ、オーゥ(oʊ)」 - 長母音の時。アルファベット読みと同じ。「oʊの『オー、オウ、オーゥ』」は「ɔː の『オー』」とよく似ている。例:open, rose, disco, tempo, code, note, transpose, home, gold, over, oval, go, no, phone, trombone(第2音節), micro, zero, bogey, solo, soprano, alto, baritone, escudo, piccolo, cello, piano
    • 「ォア=『オ』と『ア』の中間(ɑ)」 - 短母音の時(アメリカ英語。イギリス英語では発音がオ「ɔ」に変わる)例:coffee, octave, floppy, cotton
    • 「ア(ʌ)」 - 「あ段」の母音とほぼ同じ。WやQUの直後に、短母音として続いた時。例:word
  • フォニックスでの対応関係と異なり、Oが次の様な発音になる場合もある。
    • 「ウ(ʊ)」 … lesson,reason,season,today,tomorrow(第1音節),ando,wolfなどがある。
      • 稀に、「wʌ(ワ)」と読むものもある。例:one, once, choir(クワイア)などがある。
      • 「ア(ə)」 - アクセントが無い時。例:harmony, dictionary, cursor, tenor(テナー), interior
    • 「ア(ʌ)」 - 短母音でɑでなくʌで発音するものがある。例:love, come, become, color, favorite, cover, does, another, nothing, custom, someday, button
    • 「ウー(uː)」 - ooの綴りでなく、o単独でもこの発音になるケースがある。例:do, movie, shoes
  • Oを含む母音字が2つ続く場合
    • フォニックスでは、Oの母音が2つ続いて「OO」になった場合、「ウー(uː)」の音に対応する。例:cool, food, hood, moon, pooh, wood, bassoon, maroon
      • 例外的に、「ウ(ʊ,u)」「ア(ʌ)」の音に対応する単語もある。
    • ou、owの綴りでは、発音が「アウ(aʊ)」になる。例:town, flower, out, brown, down, sound, power
      • ただし例外的に、フランス語からの借用語に由来する単語で、ouを「ア(ʌ)」と発音する単語もある。例:double, touch, country
  • スペルが同じでも、英語でOが「オ(ɔ,o)」「オー、オウ(oʊ)」両方読めるものもあり、phone(フォン、フォーン)がある。phoneの読みは、フォニックスでは通常「フォーン」になり、phoneの「O」を「オー、オウ(oʊ)」と呼ぶが、例外的に「フォン」となり、「O」を「オ(ɔ,o)」と呼ぶ場合がある。

派生文字[編集]

  • Ó - ポーランド語で「ウ」の音を、チェコ語・ハンガリー語などで「オ一」の音を表す。
  • Ö - ドイツ語やトルコ語などで、オとエの中間(だがウに近く聞こえる)の音を表す。フランス語では普通のオ。
  • Ô - フランス語で用いる。音価は普通に「オ」。
  • Ő - ハンガリー語で用いる。Öの長母音。
  • Œ - フランス語で用いる。オとエの中間(だがウに近く聞こえる)の音を表す。

外部リンク[編集]

ラテン文字一覧
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