矢板市
概要[編集]
栃木県の中北部に位置する田園都市であり、昭和29年(1954年)12月に野崎村の一部を編入する。昭和30年(1955年)1月に旧矢板町と泉村・片岡村の2村が合体して矢板の名を存続することになり、昭和33年(1958年)11月に市制を施行して矢板市が成立した。
この市は北西部が高原山の南東斜面にあたる山地帯であり、南東部には関東平野の北端部に属する平坦地が開けている。北東境沿いを箒川が、ほぼ中央部を高原山腹に源を発する内川が南東に流れ、南境沿いを荒川が東に流れている。市の中央部、内川左岸の低い台地面に矢板市街がある。明治時代に国道4号線・東北本線が開通し、矢板駅付近に出来た駅前集落がその都市起源となる。
主な産業は農業で、水稲を中心にして麦、大豆、果樹、畜産、椎茸栽培などが行なわれている。林業も栃木県を代表する高原林業地であり、古くから製材業と合わせて盛んな所である。
見どころとして長峰公園、観音寺、木幡神社、矢板市郷土資料館、栃木県有形文化財に指定されている木造洋風2階建ての山縣有朋記念館などがある。また、北西部の八方ヶ原一帯は日光国立公園に含まれている。
特産品[編集]
人口の変遷[編集]
平成9年(1997年)度の矢板市の人口は3万6650名である。令和2年(2020年)6月1日時点の矢板市の人口は3万1343名である。
隣接している自治体[編集]
行政[編集]
- 市長:齋藤淳一郎(2016年4月17日就任、1期目)
歴代市長[編集]
- (旧)矢板町(村)長
代 | 氏名 | 就任 | 退任 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 大桶直一郎 | 1889年(明治22年)4月22日 | 1899年(明治32年)4月21日 | |
2 | 坂巻金一郎 | 1899年(明治32年)4月22日 | 1911年(明治44年)4月20日 | |
3 | 三堂地兼松 | 1911年(明治44年)4月20日 | 1915年(大正4年)4月19日 | |
4 | 小野崎吉一郎 | 1915年(大正4年)4月23日 | 1919年(大正8年)4月22日 | |
5 | 大沢寅平 | 1919年(大正8年)4月23日 | 1923年(大正12年)4月22日 | |
6 | 大桶由郎 | 1923年(大正12年)4月23日 | 1927年(昭和2年)4月22日 | |
7 | 八木沢要作 | 1927年(昭和2年)4月23日 | 1928年(昭和3年)6月25日 | |
8 | 矢板寛 | 1928年(昭和3年)9月20日 | 1930年(昭和5年)6月3日 | |
9 | 君島岩夫 | 1930年(昭和5年)7月3日 | 1934年(昭和9年)7月2日 | |
10 | 加藤都一郎 | 1934年(昭和9年)8月4日 | 1942年(昭和17年)8月3日 | |
11 | 高柳宰正 | 1942年(昭和17年)8月4日 | 1945年(昭和20年)10月31日 | |
12 | 福島郁 | 1945年(昭和20年)11月1日 | 1947年(昭和22年)4月4日 | |
13 | 高橋保平 | 1947年(昭和22年)4月5日 | 1954年(昭和29年)12月31日 |
- 矢板市(町)長
代 | 氏名 | 就任 | 退任 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 大島喜一郎 | 1955年(昭和30年)2月17日 | 1959年(昭和34年)2月16日 | 1958年11月1日から市長 |
2 | 高柳宰正 | 1959年(昭和34年)2月17日 | 1963年(昭和38年)2月16日 | |
3 | 山縣有信 | 1963年(昭和38年)2月17日 | 1974年(昭和49年)7月22日 | 在任中死去 |
4 | 大谷英一 | 1974年(昭和49年)9月8日 | 1982年(昭和57年)9月7日 | |
5 | 山口公久 | 1982年(昭和57年)9月8日 | 1988年(昭和63年)3月16日 | |
6 | 大氣弘久 | 1988年(昭和63年)4月17日 | 1996年(平成8年)4月16日 | |
7 | 山口公久 | 1996年(平成8年)4月17日 | 2004年(平成16年)4月16日 | |
8 | 遠藤忠 | 2004年(平成16年)4月17日 | 2016年(平成28年)4月16日 | |
9 | 齋藤淳一郎 | 2016年(平成28年)4月17日 | 現職 |
- (旧)矢板町(村)長の出典:『栃木県町村合併誌 第三巻下』, p. 1-2
- 矢板市(町)長の出典:『栃木県歴史人物事典』, p. 672、『日本の歴代市長 第一巻』, p. 621-623、『広報やいた』2004年5月1日号, p. 3、『全国市町村要覧』平成23年版、第一法規, p. 129、136.歴代市長(矢板市ホームページ 矢板市統計書Web版)
議会[編集]
定数:16[1]
国の機関[編集]
県の機関[編集]
- 栃木県庁塩谷庁舎
- 矢板県税事務所
- 塩谷南那須農業振興事務所
- 塩谷南那須教育事務所
- 塩谷県民相談室
- 矢板林務事務所
- 矢板土木事務所
- 矢板健康福祉センター
- 栃木県住宅供給公社 矢板支所
- 栃木県建設総合技術センター 北部出張所
- 栃木県民の森管理事務所
- 那珂川水系ダム管理事務所
警察[編集]
塩谷広域行政組合[編集]
統計データ[編集]
現在の市勢[編集]
- 総人口 - 32.136人(2019年)
- 世帯数 - 12.129世帯(2019年)
- 年少(15歳未満)人口率 - 14.3%(2005年)
- 高齢(65歳以上)人口率 - 20.4%(2005年)
- 昼間人口 - 32.048人(2015年)
- 労働力人口 - 29.230人(2015年)
- 第1次産業就業者数 - 1,550人(2000年)
- 第2次産業就業者数 - 7,270人(2000年)
- 第3次産業就業者数 - 10,027人(2000年)
- 農業産出額 - 5,200百万円(2004年)
- 製造品出荷額等 - 469,751百万円(2004年)
- 商業年間商品販売額 - 49,020百万円(2003年)
- 出典
姉妹都市・提携都市[編集]
地域[編集]
町名一覧[編集]
矢板地区[編集]
- 東町(あずまちょう)
- 荒井(あらい)
- 扇町(おうぎちょう)一-二丁目
- 鹿島町(かしまちょう)
- 片俣(かたまた)
- 上町(かみちょう)
- 川崎反町(かわさきそりまち)
- 木幡(きばた)
- 倉掛(くらかけ)
- 幸岡(こうおか 地元での発音は「こーか」)
- 境林(さかいばやし)
- 沢(さわ)
- 塩田(しおだ)
- 下太田(しもおおた)
- 末広町(すえひろちょう)
- 高塩(たかしお)
- 館ノ川(たてのかわ)
- 土屋(つちや)
- 富田(とみた)
- 豊田(とよだ)
- 中(なか)
- 成田(なりた)
- 早川町(はやかわちょう)
- 針生(はりう 地元での発音は「はりゅう」)
- 本町(ほんちょう)
- 矢板(やいた)
教育[編集]
専門学校[編集]
- 国際医療福祉大学塩谷看護専門学校
高等学校[編集]
- 栃木県立矢板高等学校 - 専門学科のみの公立高校
- 栃木県立矢板東高等学校 - 普通科のみ。中高一貫校
- 矢板中央高等学校 - 1969年度まで女子高だった私立高
中学校[編集]
- 矢板市立泉中学校
- 矢板市立矢板中学校
- 矢板中学校沢分校
- 矢板市立片岡中学校
- 栃木県立矢板東高等学校・附属中学校 - 中高一貫校
小学校[編集]
- 矢板市立矢板小学校
- 矢板市立東小学校
- 矢板市立川崎小学校
- 矢板市立西小学校
- 矢板市立豊田小学校
- 矢板市立泉小学校
- 矢板市立片岡小学校
- 矢板市立乙畑小学校
- 矢板市立安沢小学校
郵便[編集]
郵便番号は「329-21xx」(矢板地区)、「329-15xx」(片岡地区)、「329-25xx」(泉地区)が該当する。集配局は市内全域が矢板郵便局の管轄となる。
郵便局[編集]
電話番号[編集]
市内全域が大田原MAの管轄となり、市外局番は「0287」。収容局は一部地域(後述)を除き以下の2ビルが該当し、市内局番は以下の通り。
- 矢板局:40,43,44
- 片岡局:41(0番台・7000番台・8000番台),48
下記地域は矢板市外の収容局が管轄となる。
- 玉生局(大田原MA):倉掛・長井の一部地域が該当。
交通[編集]
空港[編集]
- 福島空港 - 東北自動車道を利用し、矢吹インターチェンジ経由で1時間ほどでアクセス可能。
- 羽田空港
鉄道路線[編集]
廃線[編集]
バス路線[編集]
道路[編集]
名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事[編集]
- 市北部の高原山系に広がる標高1000mから1200mの台地状の高原である。5月、6月頃の20万株のレンゲツツジの群生は見事で有名である。ハイキングの適地として整備され、ハイキングコース、キャンプ場、アクセス道路、駐車場、展望台、季節営業の売店などが整備され気軽に訪れることが出来る。また、アクセス道路は高原山の北側に当たる塩原温泉郷にも通じている。
- 明治の元老・山縣有朋の小田原別邸「古稀庵」にあった洋館を、関東大震災の翌年に移築したもの。明治維新前後の遺品が常設展示され、2階の客間では、往時の雰囲気を味わえる。
- 日本の都市公園100選にも選ばれ、北関東でも有数のツツジの名所である。矢板駅から徒歩10分程度の至近距離にあり、電車でのアクセスも便利である。
- 中世塩谷氏の城の近くにふるさと創生資金を活用して開発した温泉で、市民に憩いの場を提供している。また、川崎城址の奥側、塩谷町寄りには、矢板温泉がある。
- コリーナ矢板
- 人間、自然、健康をテーマとして自然林間に開発されたリゾートタウン。地域内には温泉が沸き、スポーツレジャー施設も整っている。
- 運動公園
- 市西部の丘陵地帯を開発した、サッカー競技場を備えた運動公園が整備されている。栃の葉国体などでサッカー会場となった。公園内には、運動公園開発時に発掘された古墳が保存展示されている。
- 東北自動車道のそばに位置し、公園として整備されている。
- 栃木県指定史跡。シャープが有る工業団地の中央に位置し、公園として整備されている。
- 道の駅やいた
- おしらじの滝
- 高原山にある滝。総合旅行情報サイト「LINEトラベルjp」の第1回旅人大賞に選ばれた[3]。
- 高原山山岳宗教の流れを受け継ぐ
- 市内で塩水を用いた製塩が行われていた時代から続く神社
- 矢板武記念館
那須疏水開削に功労のあった矢板武の旧宅。 母屋内は武の功績を紹介する展示室になっている。また、庭には樹齢180年を誇る見事な枝垂桜があり、毎年3月末から4月上旬にライトアップを行なっている。
マスメディア[編集]
- 下野新聞 矢板支局
矢板中継局[編集]
東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)東京タワーからの電波直接受信による難視聴解消のため栃木県で最初に整備された中継局。(詳細)
- NHK総合 矢板中継局A40(51) CH/D47CH
- NHK教育 矢板中継局A30(49) CH/D39CH
- 日本テレビ 矢板中継局A36(53) CH/D19CH
- TBSテレビ 矢板中継局A42(55) CH/D15CH
- フジテレビ 矢板中継局A45(57) CH/D35CH
- テレビ朝日 矢板中継局A59CH/D17CH
- テレビ東京 矢板中継局A61CH/D18CH
- とちぎテレビ 矢板中継局A33CH/D29CH
- 矢板中継局の受信世帯は約110000世帯(栃木県北地域全域)
- Aはアナログ放送、Dは地上デジタル放送
- () 内はかつてのチャンネル
出身有名人[編集]
- 荒井英一 - 作曲家、『あゝ上野駅』作曲者
- 池田宗司 - 陸上競技選手
- 小川三夫 - 宮大工
- 柿沼康二 - 書家
- 笹沼明広 - 元プロ野球選手
- タイロン橋本 - ミュージシャン
- 髙村成寿 - プロバスケットボール選手
- 林竹二 - 教育哲学者
- 平岡靖成 - 元サッカー選手
- 矢板玄 - 実業家、矢板武の曾孫
- 矢板武 - 実業家、矢板玄の曾祖父
- 渡辺勇次郎 - プロボクサー
脚注[編集]
- ↑ “議会の概要”. 矢板市. 2019年5月13日確認。
- ↑ 住友ミュージアム外部参照URL
- ↑ 読売新聞 栃木版 2018年12月31日 25面掲載。