大阪駅 (うめきたエリア)
大阪駅(うめきたエリア) | |
---|---|
![]() | |
うめきた地下口(2023年3月) | |
おおさか Osaka | |
所在地 | 大阪府大阪市北区大深町 |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) 南海電気鉄道 |
駅構造 | 地下駅 |
ホーム | 2面4線 |
開業年月日 | 2023年(令和5年)3月18日 |
乗入路線 2 路線 | |
所属路線 | 東海道本線支線(梅田貨物線) |
キロ程 | (吹田(タ)起点) |
◄新大阪 (3.8km) | |
所属路線 | なにわ筋線[* 1] |
キロ程 | (北梅田起点) |
中之島(仮称)► | |
所属路線 | F おおさか東線[* 2] |
駅番号 | JR-F01 |
キロ程 | 新大阪から3.8km |
(3.8km) 新大阪 JR-F02► | |
大阪駅(うめきたエリア)(おおさかえき〈うめきたエリア〉)は、大阪市北区大深町の梅田貨物駅跡地の大阪駅北地区再開発区域(梅田北ヤード、通称「うめきた」[1])内に新たに設置される駅の呼称。西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線支線(梅田貨物線)の新駅として建設され、2020年(令和2年)3月25日に、JR西日本が当駅と大阪駅の改札内連絡通路を整備することを明らかにしており[2]、2023年3月18日に開業している[3][4]。大阪駅の既存の高架プラットホームとは徒歩6分ほどかかる見込み[3]。
開業前の仮称は北梅田駅(きたうめだえき)であった。「北梅田駅」の駅名は2004年(平成16年)10月の近畿地方交通審議会[5]答申第8号で用いられた仮称であり[6]、事業者であるJR西日本[2]及び当駅への乗り入れを予定しているなにわ筋線の事業主体である関西高速鉄道[7]の鉄道事業基本計画上の呼称である(呼称の変遷については後述)。
概要[編集]
従来は大阪駅を通らなかった「はるか」や「くろしお」などの特急列車が当駅に停車するほか、2019年に全線開業したおおさか東線も新大阪駅から延伸し当駅まで乗り入れる[8]。
JR西日本は当駅(ホーム)の建設にあたり、「『JR西日本技術ビジョン』の具体化に挑戦する駅」として、デジタル技術を応用したインタラクティブ空間の創設や新型ホームドアの導入(後述)等の様々な新機軸の実証実験を行うなど、オープンイノベーションの実験場『JR WEST LABO』の中心的施設と位置づけることとしている[9]。
なお、阪急電鉄(阪急)の新線(なにわ筋連絡線または西梅田・十三連絡線)が乗り入れる計画がある[10]。
当駅の呼称について[編集]
鉄道事業基本計画上の当初の駅名は「北梅田駅」であるが、JR西日本が大阪駅との直結を公表して以降は、一般向けの告知に際して、当初「うめきた(大阪)地下駅」の仮称を用いていた[11]ほか、報道などで「うめきた新駅」の呼称を用いていた事例もある[12][13]。JR西日本がこの時点で呼称を「大阪駅」に統一しなかった理由として、JR西日本の担当者は「うめきた」の呼称が社会的に定着していることを踏まえたものとしている[14]。
2022年12月16日の開業日発表以降は、当駅(プラットホーム及び地下改札)について『大阪駅(うめきたエリア)』の呼称を用いており[4]、「新駅」ではないとしている[14]。
梅田貨物線・なにわ筋線[編集]
当駅の設置と共に、大阪駅高架プラットホームとの連絡通路が整備される。これにより、関西空港・和歌山方面への特急列車に、梅田地区および京橋地区から乗車・乗り換えが可能となるアクセス改善が見込まれる[2]。
また、2031年のなにわ筋線開業後は、同線を経由してJRと南海の列車が当駅まで乗り入れる予定である[15]。
地下化後、当駅の前後で23.5‰の急勾配を抱えるため、貨物列車は、EF210を後補機として押し上げている。
ちなみに梅田貨物線が地上線だった時は新大阪駅から福島駅間で梅田信号場を経由するルートをとっていた。同ルートは安治川口駅方面への貨物列車が経由するほか、「はるか」や「くろしお」などの特急列車も使用し、大阪駅を迂回するルートであるため、地上線時代は両列車を利用する場合、梅田地区からは直接乗車できなかった。
なにわ筋連絡線または西梅田・十三連絡線[編集]
阪急電鉄十三駅と梅田付近を結ぶ計画路線として、なにわ筋連絡線と西梅田・十三連絡線があり、いずれも北梅田駅(仮称)として大阪駅(うめきた地下駅)と接する形での駅設置が計画されている。前者については、なにわ筋線と直通を行いプラットホームを共用することも検討されている。
2023年3月に阪急阪神ホールディングスの社長に就任した嶋田泰夫は、就任前の2022年12月に産経新聞に答え、なにわ筋線の開業が予定されている2031年(令和13年)の同時開業を目指す方針を表明している[16]。
おおさか東線[編集]
おおさか東線については、最初に2009年1月31日付日本経済新聞(大阪版)夕刊にて当駅まで乗り入れさせる予定であることが報じられ、のちJR側も正式にそれを認めたことが報じられた[17][18][19]。改めて、2022年12月に、2023年春の駅開業時に新大阪駅より当駅まで延伸し、おおさか東線の全列車(普通上下各67本・直通快速上下各4本)を当駅始発・終着とすることが正式に発表された[8]。
歴史[編集]
2004年10月の近畿地方交通審議会答申第8号では、大阪駅北地区(北ヤード)再開発に支障となる梅田貨物線の地下化及び新駅を設置し、「はるか」や「くろしお」などの特急列車を停車させることで、関西国際空港や和歌山方面へのアクセスの向上を図ることが盛り込まれた[6]。新駅には北梅田駅の仮称がつけられ、2011年に都市計画決定がなされた。
2015年度から梅田貨物線の地下化工事および駅建設工事に着手し、2023年2月13日に新設の地下線へと線路が切り替えられた[20]。但し、駅部の工事は完成したものの開業は同年3月18日であり[4]、それまでは通過扱いとしていた。
さらに2031年には、なにわ筋の地下を経由して当駅とJR難波駅・南海新今宮駅との間を結ぶ計画路線であるなにわ筋線の開業が予定されている。
駅構造[編集]
詳細は「大阪駅」を参照
のりば[編集]
のりば | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
21 | S 関西空港/R 和歌山・白浜方面特急 | 下り | 関西空港方面「はるか」 和歌山・白浜方面「くろしお」 |
22 | F おおさか東線 | 上り | 新大阪・放出・久宝寺方面 |
23 | |||
24 | A 新大阪・京都方面特急 | 新大阪・京都方面「はるか」・「くろしお」 |
ギャラリー[編集]
駅周辺[編集]
梅田貨物駅跡地のほぼ南端、うめきた2期開発区域内に位置する。現在の大阪駅から見ると、ノースゲートビルディング・大阪駅JR高速バスターミナルの北西側にあたり、うめきた広場とは道を挟んで反対側(西側)にあたる。
周辺の土地(貨物駅跡地西側)の大半は現在都市再生機構(UR都市機構)が所有しており、三菱地所・大阪ガス都市開発、オリックス不動産ら9者による再開発事業が行われることになっている。具体的には駅北西側にイベントスペースを兼ねた都市公園を整備し、駅西側にホテル・オフィスなどMICEの機能と超高層マンションを配置することが提案されている[21]。
当駅と東海道本線・大阪環状線を挟む位置にある、旧大阪中央郵便局跡地では、日本郵便株式会社、西日本旅客鉄道株式会社、大阪ターミナルビル株式会社、株式会社JTBの4社により高層ビル「JPタワー大阪梅田」(仮称)の建設を中軸とする梅田3丁目計画(仮称)が事業中である。
脚注[編集]
注記[編集]
出典[編集]
- ↑ “うめきた巨大施設「グランフロント大阪」ショップ&レストラン全フロア大解剖”. FASHIONSNAP.COM (レコオーランド). (2013年4月24日) 2022年1月19日閲覧。
- ↑ a b c “「うめきた(大阪)地下駅」と「大阪駅」の改札内連絡通路の整備並びに「うめきた(大阪)地下駅」の駅名について” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2020年3月25日), オリジナルの2021年1月2日時点によるアーカイブ。 2021年1月9日閲覧。
- ↑ a b “うめきた新駅名称「大阪駅」に JR西、地下に連絡通路” (日本語). 日本経済新聞 (2020年3月25日). 2020年3月25日確認。
- ↑ a b c “2023年3月18日にダイヤ改正を実施します” (日本語) (PDF) (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2022年12月16日) 2022年12月16日閲覧。
- ↑ “近畿地方交通審議会”. 国土交通省近畿運輸局 (2021年1月1日). 2022年6月2日確認。
- ↑ a b “近畿地方交通審議会答申第8号(別紙1・別紙2)(PDF)”. 2007年7月10日時点のオリジナル(リンク切れ)よりアーカイブ。2008年5月7日確認。
- ↑ “大阪圏における鉄道網整備基本計画(PDF)”. 関西高速鉄道株式会社 (2019年11月). 2020年4月10日確認。
- ↑ a b “おおさか東線の列車が「大阪駅(うめきたエリア)」まで乗り入れ ~ 大阪駅へのアクセスがより便利に ~” (PDF) (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2022年12月9日) 2022年12月12日閲覧。
- ↑ “うめきた(大阪)駅がさらに進化します 地下駅と地上部での新駅ビルを共創フィールドとした新たな価値創造への挑戦 ~『JR WEST LABO』 始動~” (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2022年3月16日) 2022年3月23日閲覧。
- ↑ “「なにわ筋線」建設推進、JR西日本・南海など一致 2031年春開業目指す” (日本語). レスポンス(Response.jp). 2022年11月1日確認。
- ↑ “(仮称)うめきた(大阪)地下駅 サービスアイデア公募「UMEKITA INNOVATION CHALLENGE」結果発表のお知らせ” (プレスリリース), 西日本旅客鉄道, (2019年3月11日) 2019年3月16日閲覧。
- ↑ “「うめきた」新駅、工事は順調 2023年春開業予定”. 朝日新聞. (2018年5月17日) 2019年3月16日閲覧。
- ↑ “「うめきた新駅」(仮称)工事現場が公開される”. 鉄道ファン railf.jp 鉄道ニュース (2018年5月18日). 2019年3月16日確認。
- ↑ a b “「うめきた新駅」はありません 地下ホームが「大阪駅」に統一された内幕”. 産経新聞. (2023年3月16日) 2023年3月18日閲覧。
- ↑ “なにわ筋線の整備に向けて” (プレスリリース), 大阪府・大阪市・西日本旅客鉄道・南海電気鉄道・阪急電鉄, (2017年5月23日) 2017年10月4日閲覧。
- ↑ “<独自>阪急十三駅と新大阪、うめきたを結ぶ新線、13年開業へ”. 産経新聞. (2022年12月27日) 2022年12月28日閲覧。
- ↑ “おおさか東線が全線開業、四つの新駅誕生 JR西日本”. 朝日新聞デジタル. (2019年3月16日) 2020年5月27日閲覧。
- ↑ “JR西日本、おおさか東線が全線開業! 新大阪駅から大阪東部&奈良へ”. マイナビニュース (2019年3月16日). 2020年5月27日確認。
- ↑ “大阪・梅田の新たな玄関口、来春開業へ工事着々 JRの地下駅:朝日新聞デジタル” (日本語). 朝日新聞デジタル (2022年3月3日). 2022年11月1日確認。
- ↑ 報道発表資料 JR東海道線支線の地下化切換工事に伴う府道41号なにわ筋(JR大阪環状線福島駅付近)の車両通行止めについて - 大阪市、2022年12月9日。2022年12月12日閲覧
- ↑ “うめきた2期地区 民間開発事業者による提案”. UR都市機構. 2020年4月16日確認。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- プロジェクト - 東海道線支線地下化・新駅設置 - 西日本旅客鉄道
- JR東海道線支線地下化事業 - 大阪市
F おおさか東線の駅一覧 |