流政之
ナビゲーションに移動
検索に移動
流 政之(ながれ まさゆき、大正12年(1923年)2月14日 - 平成30年(2018年)7月7日)は、日本の彫刻家、作庭家。
略歴[編集]
長崎県長崎市出身。昭和20年(1945年)8月15日の太平洋戦争の終戦時を零戦のパイロットとして迎える。復員後は全国を放浪し、30歳代で彫刻家の道に入った。昭和38年(1963年)にアメリカに渡り、各地で個展を開催する。翌年にニューヨーク世界博日本館の壁画・「ストーンクレージー」で高い評価を得る。その2年後、四国の香川県に仕事場を構え、全国で活動する。
昭和42年(1967年)に香川県の文化功労者に受賞し、昭和49年(1974年)に日本芸術大賞を受賞する。
平成13年(2001年)9月のアメリカ同時多発テロ事件で崩壊したニューヨークの世界貿易センタービル前に設置されていた代表作・「雲の砦」はビル崩壊後も奇跡的に無傷で残ったものの、救助活動の妨げになるとして撤去されたため、平成16年(2004年)9月に北海道札幌市中央区の北海道立近代美術館にて半分の大きさで再現された。
平成30年(2018年)7月7日午前、老衰のため死去した。95歳没。葬儀は近親者のみで行なわれた。
主な受賞[編集]
- 日本建築学会賞 (作品)- 1962年「大分県庁舎」受賞者:建設省九州地方建設局営繕部、代表者:安田臣、協力者:流政之
- 日本芸術大賞 - 1974年
- 第9回中原悌二郎賞 - 1978年
- 吉田五十八賞 - 1983年「東京YMCA野辺山青少年センター」内井昭蔵
- 長野野外彫刻賞 - 1994年
- 鳥取県景観大賞 - 1995年
主な作品[編集]
- 「鳥追い」1960年 東京文化会館
- 「さび地蔵」1960年 サンディエゴ美術館
- 「波鏡」1960年 サンディエゴ美術館
- 「はためき」1961年 カーネギーインスティテュート
- 「のぼり 風」1961年 カーネギーインスティテュート
- 「恋矢車」1962年 大分県庁舎コンクリート型枠の壁画
- 「ストーンクレイジー」1963年 ニューヨーク世界博覧会日本館(世界博ベストワークに選定)
- 「波浪」1963年 ナショナルギャラリー(ワシントンD.C.)
- 「祭」1963年 ハーシュホーン美術館
- 「愛のぬけ道」1964年 ジャパンソサエティ・ニューヨーク
- 「波狩」1964年 サンディエゴ美術館
- 「祈願」1964年 プリンストン大学美術館
- 「結ばれた二つの行方」1965年 セントルイス美術館
- 「禁」1965年 ハーシュホーン美術館
- 「純」1965年 ミネソタ美術館
- 「伝心」1965年 サンフランシスコ美術館
- 「集」1965年 ノースウェスタンナショナル保険会社
- 「孤高」1965年 ノースウェスタンナショナル保険会社
- 「夢逢」1965年 クリーブランド美術館
- 「均」1965年 ロサンゼルス美術館
- 「太平洋の赤ん坊」1966年 バンク・オブ・アメリカ本社ビル(サンフランシスコ)
- 「風の姿」1966年 サンディエゴ美術館
- 「秋の音」1967年 カーネギー美術館
- 「前進」1967年 ミネソタ美術館
- 「勇気」1967年 ウィリアムカレッジミュージアムオブアート
- 「生まれかわり」1967年 ジュリアード音楽院(ニューヨーク)
- 「江戸っ子」1970年 東京世界貿易センター
- 「のぼり太鼓」1971年 東京IBMビル
- 「石のなぞ」1972年 プリンストン大学美術館
- 「タンマ」1972年 IBM東京本社
- 「音無」1973年 リンカーンセンターオベラハウス
- 「とおりゃんせ」1973年 大阪大林組本社ビル
- 「バチ」1973年 サンディエゴ美術館
- 「サムライの涙」1973年 アサヒビール大山崎山荘美術館
- 「時の香」1973年 神奈川県立近代美術館
- 「さわり大黒」1973年 三菱東京UFJ銀行(東京)
- 「風の石笛」 1973年 三菱東京UFJ銀行(東京)
- 「風の城」1974年 国立国際美術館
- 「玉ちゃん」1974年 新宿住友ビル
- 「なみかぐら」1974年 東京海上日動火災ビル(東京)
- 「くぐりえびす」1974年 東京海上日動火災ビル(東京)
- 「雲の砦」1975年 世界貿易センタービル(ニューヨーク)
- 「ながれの庭」1975年 大石寺
- 「夜の手ざわり」1975年 ミッデルハイム美術館
- 「日本アカデミー賞協会トロフィー」[1]1978年(日本アカデミー賞協会設立メンバーになる)
- 「南蛮えびす」1977年 十八銀行長崎本店(長崎県長崎市)
- 「風の城」1978年 国立国際美術館
- 「映画神像」1979年 日本アカデミー賞協会[1]
- 「風の刻印」1979年 箱根彫刻の森美術館
- 「郷愁」1979年 コロンブス美術館
- 「北の旗」 1979年 北海道庁
- 「風雪100年」1980年 朝日新聞本社
- 「風の旗」1980年 ケルン東亜美術館(ドイツ)
- 「おおいなる明日」1980年 警視庁
- 「北追岬」1981年 彫刻公園北追岬
- 「アシタイチバン」1982年 第一生命大井本社
- 「バナ」1983年 スリランカ総合病院
- 「どだま獅子」1988年 瀬戸大橋(橋の守護神として)
- 「ながれバチ」1988年 高松市立美術館
- 「波しぐれ三度笠」1989年 鳥取県赤碕町菊港
- 「浜栗林」1989年 瀬戸大橋
- 「叡智の微笑」1989年 特許庁
- 「うめちゃん」1990年 阪急三番街(大阪)
- 「神戸海援隊」1991年 兵庫県神戸市中央区波止場町・メリケンパーク
- 「BOCHI BOCHI YUKOKA」 1993年 門真ルミエールホール
- 「ながれもん三度笠」1993年 モービル石油本社(ヴァージニア州)
- 「サキモリ」1993年 ホノルルアカデミーオブアーツ
- 「KURASHIKIMON」 岡山県倉敷市本町・倉敷公民館
- 「MEDETAI」 神戸市中央区加納町4・代々木ゼミナール前
- 「HAPPUKU」1997年 ナゴヤドーム
- 「いのいち」1998年 大林組東京本社品川インターシティ
- 「べっちゃないロック」1999年 淡路島北淡町
- 「男のふしめ」1999年 函館ラ・サール高等学校
- 「してんまい」1999年 高松中央高等学校
- 「だいてんまい」2001年 JR高松駅
- 「月わたり」2001年 関西学院大学神戸三田キャンパス
- 「彫刻公園ストーンクレージーの森」2002年 駒ヶ岳(北海道)
- 「きのうの敵はあすの友 函館解放1868年」2003年 JR函館駅
- 「雲の砦 Jr.」2004年 北海道立近代美術館
- 「NANDABE」2004年 立命館慶祥中学校・高等学校
- 「サキモリ」2005年 北海道知事公館
- 「もどり雲」2006年 流山温泉彫刻公園ストーンクレージーの森
- 「MATAKITENO」2006年 サンポート高松
- 「バチ」2006年 セントルイス大学
- 「くぐりほてい」 2007年 京都府亀岡市千歳町国分・養仙寺
- 「ぽっぽや」 2007年 さいたま市大宮区 鉄道 博物館
- 「NANMOSA STOVE」1982年 ニューオータニ イン 札幌
- 「"PONSA"」1986年 札幌市中央区狸小路6丁目
- 「TERMINUS」2010年 JR札幌駅大時計の真下
- 「“HACCHOU DARUMA"」1989年 札幌市中央区大通西8丁目 住友商事・フカミヤ大通ビル入口
- 「"ICCHOMAE DABESA"」1996年 札幌市中央区北1条東1丁目 札幌イーストスクエアビル1階
- 「映画神像 北海道」2003年 JRタワー札幌ステラプレイス7階 札幌シネマフロンティア内
- 「PIRIKA」2003年 JRタワーオフィスプラザ札幌1階ロビー
- 「デアイバチ」2004年 札幌市北区北8条西3丁目 札幌エルプラザ南側
著作[編集]
- Masayuki Nagare: The Life of a Samjurai Artist(1995年、Art Media Resources, Ltd.)
- Nagare Masayuki =: [Masayuki Nagare] (1990年、Edobori Gallery)
- Nagare, recent sculpture(1988年、Nichido Garo)
- Nagare: [exhibition] Tokyo, 3-20 October, 1981, Galerie Tokoro ... [et al.](1981年、Galerie Tokoro)
- Recent sculpture of Masayuki Nagare: November 9 to December 4, 1965(1965年、J. Weatherhill)
家族[編集]
脚注[編集]
- ↑ a b 日本アカデミー賞とは?、日本アカデミー賞公式サイト、2015年1月18日閲覧。