淡路島
淡路島(あわじしま)とは、瀬戸内海国立公園の東部に位置し、兵庫県の南端に位置する島である。東西は約28キロ、南北は約55キロで、面積は592.51平方キロであり、日本の島の中では11番目に大きな島である。
概要[編集]
この島は明石海峡を隔てて本州と、鳴門海峡を挟んで四国と対峙しており、阪神と四国間の経済的な接点の役割を持っていて、1871年12月から1876年8月まで徳島を県庁とする名東県に属していた。地勢に関しては山地が多く、海岸線は大部分が断層や崖で囲まれ、気候は内海性で温暖であり、そのため柑橘類や花の栽培が盛んに行なわれている。
平成7年(1995年)の阪神淡路大震災では島の北部を中心に多大な被害を受け、野島断層で大きなずれが生じたが、現在は復興している。
平成大合併以前は、洲本市と数町に分かれていたが、平成大合併により淡路市・洲本市・南あわじ市の3市に集約された。
この島は元々、日本建国の神話にからむ古い由緒を持っており、飛鳥時代の万葉期に歌や詩で何度も登場しており、そのためおのころ島神社など長い伝統を持つ神社や仏閣が多数存在する。島内には他にも多くの観光資源があり、特にこの島は松帆ノ浦、三熊山、先山、水仙郷、五色浜、慶野松原、福良湾と多くの景勝地に恵まれている。島の南端と四国との間にある幅およそ1.6キロの鳴門海峡は、潮の干満のたびに直径およそ30メートルにも達する渦潮が表れて雄大な景観を作り出している。
交通[編集]
- 道路
明石海峡大橋が島と神戸市垂水区舞子との間、大鳴門橋が島と徳島県鳴門市を結んでおり、淡路島を中継して、四国と本州が陸路で結ばれており、神戸淡路鳴門自動車道経由の高速バスが多く運行されている。
- 鉄道
洲本から福良まで淡路交通の鉄道線があり、本土以外で唯一電車が通じる鉄道があったが、1966年9月に廃線となった。その後本四淡路線の鉄道構想があり、大鳴門橋は鉄道併用を前提に建設されたが、明石海峡大橋が道路単独橋となったため、構想は一旦潰えた。しかし、紀淡海峡トンネル構想と絡め、再活用を模索する動きもある。