社会党

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社会党(しゃかいとう)は、政党の名称。各国の社会民主主義政党の総称。

概要[編集]

「社会党」を名乗る組織は、19世紀後半にヨーロッパで労働者階級の解放を目指す社会主義運動が誕生したときに現れた。当時の社会主義運動は「社会民主主義」を掲げ、「社会党」「社会民主党」「労働党」「労働者党」などと名乗っていたが、現在の意味での社会民主主義だけではなく様々な潮流を含んでいた[1]

ドイツでは1863年にフェルディナント・ラッサールが結成した全ドイツ労働者協会と、1869年にアウグスト・ベーベルヴィルヘルム・リープクネヒトらが結成した社会民主労働者党が、1875年に合同してドイツ社会主義労働者党となり、1890年にドイツ社会民主党と改称した。イギリスでは1900年に独立労働党フェビアン協会、労働組合などが労働代表委員会を結成し、1906年に労働党と改称した。ドイツ社会民主党の理論家であるエドゥアルト・ベルンシュタインが提唱した修正主義と、イギリス労働党の理論的支柱であるフェビアン協会が提唱したフェビアン社会主義が、現在の意味での社会民主主義の源流にあたる。

1889年に各国の社会主義政党や労働組合が第二インターナショナルを創立した。1914年に第一次世界大戦が勃発すると、ドイツ社会民主党をはじめとする大半の加盟組織が自国の戦争を支持した。レーニン率いるロシア社会民主労働党はこれを批判し、1918年に右派(修正主義)の社会主義政党との区別を明確にするためロシア共産党(のちソ連共産党)に改称した[2]

1917年のロシア革命成功後、ドイツ、フランスイタリアなどで共産主義者が社会主義政党から分裂し、各国で共産党を創立した[3]。1919年にロシア共産党を中心に第三インターナショナル(コミンテルン)を創立した。コミンテルンは「加入条件21か条」の第17条で「労働者階級の旗を裏切った古い公認の『社会民主』党または『社会』党との区別」を明確にするため、各国支部に共産党と名乗るように義務付けた[4]。一方で共産主義に批判的な社会主義政党は、共産主義と区別を付ける意味で社会民主主義と自称する[5]・他称されるようになった。この頃から共産主義の共産党と社会民主主義の社会党・社民党が対比されるようになった[1]

1920年にプロレタリア独裁に反対する社会民主主義政党が第二インターナショナルを再建した。1921年にオーストリア社会民主労働党ドイツ独立社会民主党などが社会主義政党国際協同体(第二半インターナショナル)を創立した。1923年に両者が合同して社会主義労働者インターナショナルを創立したが、第二次世界大戦に伴い1940年に解散した。第二次世界大戦後、イギリス、ドイツ、フランス、北欧などで社会民主主義政党が政権を担当し、福祉国家を整備した。1947年に各国の社会民主主義政党がコミンフォルムに対抗して国際社会主義者会議委員会(コミスコ)を創立し、1951年に社会主義インターナショナルに発展的に解消した。2013年にドイツ社民党を中心とする約70の政党が新たな進歩政党・社会民主主義政党の国際組織として進歩同盟を結成した。

主な社会民主主義政党[編集]

「社会党」という名称の政党一覧[編集]

以下、正式党名を記して大州別に分類する。★印は社会主義インターナショナルの加盟政党(脱退、消滅した政党も含む)。

ヨーロッパ[編集]

北米・南米[編集]

アジア・オセアニア[編集]

中東・アフリカ[編集]

出典[編集]

関連項目[編集]