オールトの雲
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オールトの雲(オールトのくも)とは、太陽系の外周にあると考えられている天体群。あまりにも遠いため、観測では実証されておらず、オールトの雲に属する天体は発見されていない。提唱者はオランダの天文学者ヤン・オールトであり、無論この天体群の名前もオールトが由来である。
位置[編集]
諸説あるが、太陽から1万天文単位から10万天文単位(約1.6光年)の距離にあり、太陽を卵の殻みたいな感じ(球殻状)で取り巻いていると考えられている。仮に地球から太陽系の脱出速度である16.7km/sで進んだとしても、内側の端に達するには約2800年、外側の端に達するにはなんと2万8000年かかる計算になる。
天体[編集]
長周期彗星や非周期彗星が集まっていると考えられている。これが相互作用で軌道を曲げられ、太陽系の中心部へ向かう。ここから太陽までは約200万年もかかる。総質量は最大で地球質量の約100倍と見積られており、これが事実ならば土星を凌駕する重さである。
以前はオールトの雲付近に惑星のテュケー (仮説上の惑星)が存在するのではないかとジョン・マティスが発表したが、現在ではほぼ否定されている。
関連項目[編集]
- 星雲 - 同じく宇宙に存在する「雲」であるが、構成物質や規模はまるで違う。