オセアニア

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オセアニア(英: Oceania)は、太平洋島嶼域(太平洋諸島)とオーストラリア大陸を管轄する地球大州アジア州東南アジアと隣接する。邦訳では「大洋州」。

概要[編集]

世界最小の大陸であるオーストラリア大陸とニューギニア島、そしてニュージーランド諸島以外には目立った陸地がなく、その領域の殆どが単発の火山島か面積の小さい群島諸島である。そのため人口は他の大州と比較して少なくなっており、またそれぞれの島で独自の文化言語を発展させた。大航海時代後半の17世紀から20世紀前半には殆どが東南アジアともどもイギリスフランススペインなど西洋の列強諸国の植民地保護領となり、大半が独立した現在もヨーロッパ文化が根強く残っているほか、未だ海外領土として残っている地域もある。

実際、国旗のカントン域にユニオンジャックを掲げている国家が良く見られる。

アフリカ州の先例と同じように英語フランス語など元宗主国の言語が各部族間でのコミュニケーション手段となっているが、アフリカ州と違う点はその殆どが平和的な独立を遂げたところである。大抵は第二次世界大戦後に国際連合委任統治領を経たのちに住民投票にて独立した。そのため現在も軍事・外交を元宗主国が担っている国家も少なからずある。

オーストラリア大陸とニュージーランド諸島以外は殆どがサンゴ礁であるため、地球温暖化による島嶼域の沈没が心配されている。

日本との関係[編集]

オセアニア州は日本との関係も根強い。オセアニア北部のハワイ王国はかつて皇室との婚姻関係を結ぶことによってアメリカからの植民地化を防ごうとしたほか、日本が列強諸国の末席に仲間入りした1920年代からは国際連盟の委任統治領「南洋諸島(なんようしょとう)」として支配を行った。この支配は日本が第二次世界大戦で連合国軍によって占領・降伏するまで続き、その間は北海道千島列島朝鮮樺太沖縄といった日本が開国後得た領土と同じように同化政策が行われた。具体的には日本語教育、日本企業の市場参入、日本企業による資源開削などである。これにより現在でもパラオの一部の州では日本語が公用語とされているほか、戦前に日本語教育を受けた者には日本語がネイティブレベルに話すことのできるものもいる。

日本の国際連盟からの脱退を以て正式な委任統治領ではなくなり、第二次世界大戦(アジアでの戦線は大東亜戦争と呼称する)時には連合国軍と日本軍との戦場となった。これにより多くの現地住民が日本軍として動員・殺害された。

日本は独立したオセアニア諸国に対して即日の国家承認を行い、関係改善に努めているほか、諸国への多大な経済支援ソロモン諸島を例に挙げると30億円以上)を行っている。また大使館の設置も精力的に行っている。

オーストラリアには日本軍・連合国軍双方の戦死者を弔うカウラ日本人墓地カウラ市に設置され、日本政府へ譲渡された。現時点で日本唯一の海外領土と見ることもできる。

名称[編集]

主流な日本語名称である「オセアニア」は、英語名称の「Oceania」からの音写。Oceania大洋(ここでは太平洋)を表す「Ocean」と土地を表す接尾詞である「-ia」の造語。

また、邦訳の「大洋州」は字のとおり「大洋」にある「」の意味である。このほかに「太平州」の表記も見られる。

地理[編集]

気候[編集]

主流な気候分類であるケッペンの気候区分では、島嶼域とオーストラリア大陸の外縁部、ニュージーランド諸島のほとんどで熱帯温帯サザンアルプス山脈(南アルプス山脈)とグレートディバイディング山脈高山気候、オーストラリア大陸内陸部・中央部では乾燥帯である。

地学[編集]

島嶼域では殆どがサンゴ礁であり、現在も活動を行っている活火山もみられる。2024年時点での記憶に残る火山活動といえば、2024年フンガ・トンガ海底火山噴火があげられる。

グレートディバイディング山脈とサザンアルプス山脈は、石炭紀から白亜紀造山運動によって形成された。そのため両地域には鉱産資源が豊富にあり、現在でも掘削が続けられている。

産業[編集]

島嶼部では主に林業漁業が盛んである。ナウルやオーストラリアでは鉱産資源が豊富であったが、ナウルについては主要産出物であったリン鉱石が枯渇し、最も裕福な国と言われていたころの影はほとんどない。オーストラリアでは現在も鉱業が盛んである。

また大東亜戦争時の戦車などの遺構を見学するツアーや、イースター島ではモアイ像などの観光需要もある。

植民地時代には、プランテーションを用いた農園経営が盛んであった。

国と地域の一覧[編集]

オーストラリア[編集]

メラネシア[編集]

ミクロネシア[編集]

ポリネシア[編集]