C#のウィキペディアでの表記揺れの現状
C#のウィキペディアでの表記揺れの現状(シーシャープ-ひょうきゆれ-げんじょう)とは、ここエンペディアでも採用しているMediaWikiを用いたウィキペディアにおいて、C#の表記が各言語毎に多数存在する現状と、その原因に関する説明を行う記事である。
概要[編集]
C#とは、プログラミング言語の一つ。C言語では ++
と書くと変数を1増やすという意味であることから、C言語から1つ革新したものとして命名されたのがC++である。このC++からさらに1つ進んだ言語として、「C++++」の4つの「+」記号を組み合わせて「C#」の名がつけられた。
読みは「シーシャープ」で統一されているが、ウィキペディア日本語版では「C Sharp」であり、フランス語版ではC sharp(Sが小文字)であり、オランダ語版ではC♯であるなど、様々な表現がなされている。
要するに、「C#」という一つの事象を扱う為に、表記が統一されていないという現状がある。
そこで、本記事では、なぜ表記が揺れるのかその原因の解説を行い、続けてその対策について解説をする。
表記が揺れる原因[編集]
C#の表記が揺れる原因は、ずばり「#」という記号を用いてしまったからである。
「#」と「♯」[編集]
「#」記号は「番号記号(ナンバーサイン)」という名称[1]で、読み方は「ナンバー」[2]。例えば「#1」は「No. 1」と同じ意味で、日本語で「1番」という意味である。
たとえば、ここエンペディアが用いているMediaWikiで番号付きの箇条書きを書くときに「#」を使うのはこれが理由である。
入力 | 表示 |
---|---|
#hoge #piyo |
|
この「#」(ナンバーサイン)と音楽記号の「♯」(嬰記号、シャープ)[3]は成り立ちや用途からして違う文字のため、「#」をシャープと読むことは本来は間違いである。シャープ記号の場合は、楽譜の横線とぶつからないようにするために横棒が斜めになっているが、ナンバーサインの場合は横棒を水平に、縦棒を斜めに表記する。
ただし、ASCII文字しか使えない環境では「♯」の代わりに「#」がよく用いられる(「♭(フラット)」も同様に「b(Bの小文字)」で代用される)。C#も同様に、ASCII環境での取り扱いやキーボードでの入力しやすさを考慮し「♯」ではなく「#」となった。
MediaWikiの仕様[編集]
MediaWikiでは、リンクに半角の「#」記号を使うと、ある記事の特定のセクションにリンクすることができる(例:MediaWiki#主なバージョン)。その関係上、記事名に半角の「#」記号を使うことが出来ない(「C#」←Cにリンクされる。パーセントエンコードを用いて「[[C%23]]
」としても、「C#」と表示されCにリンクされる)。そのため代替表記が不可欠となり、表記揺れを誘発している。
ここで「#」の代替表記が必要になるが、記号の意味を考えると「#」(全角のナンバー)が正しいことは明らかである。しかし「C#」に関して考えると、前述のように「#」でシャープを代用していることから、読みを正しく表しているのは「♯」(音楽記号)の方である。
表記揺れへの対策[編集]
C#の表記揺れの真因はMediaWikiが「#」記号を扱えないことに尽きるが、このような場合にそなえて、記事名を暫定的に変更する{{DISPLAYTITLE:~~~}}
が用意されている。しかし、日本語版(C Sharp)では「DISPLAYTITLEを、1文字目の全角・半角の変更や、スペースとアンダーバーの変更などにしか使用できない」設定となっているため、右上部で解説するというスタンスをとっている。フランス語版(C sharp)のように、JavaScriptを用いて記事名の表示を変更している言語版もあるが、DISPLAYTITLEをあらゆる場面で使用できる設定になっている中国語版(C♯)ではDISPLAYTITLEが用いられている。
この記事においては[編集]
記事名称は「C♯のウィキペディアでの表記揺れの現状」とし、#記号は読み通りの音楽記号の♯を用い、DISPLAYTITLEを用いて、これを「C#」とする形で執筆している。
脚注[編集]
- ↑ JIS X 0213における「#」(1-1-84)の名称は「番号記号」、Unicodeにおける「#」(U+0023)の名称は「NUMBER SIGN」。
- ↑ 英語圏では「ハッシュ」とも。例えばTwitterで#を付けた文字列が「ハッシュタグ」と呼ばれるのはこのため。
- ↑ JIS X 0213における「♯」(1-2-84)の名称は「嬰記号」、Unicodeにおける「♯」(U+266F)の名称は「MUSIC SHARP SIGN」。
外部リンク[編集]
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