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国鉄美幸線
美幸線(びこうせん)は、かつて日本国有鉄道が保有・営業していた鉄道路線である。美深駅で宗谷本線から分岐し、興浜北線北見枝幸駅まで至る予定であった。
概要[編集]
この路線は、宗谷本線美深-北見枝幸間を結ぶ予定だった鉄道である[注 1]。
計画通りに建設が進めば、仁宇布から先、志美宇丹、歌登を経由して北見枝幸(枝幸町)まで完工するはずであった[注 3]。
歴史[編集]
- 1952年7月2日 - 「天塩国美深ヨリ北見国枝幸ニ至ル鉄道」として鉄道建設法に追加される。
- 1962年6月17日 - 志美宇丹~北見枝幸間27kmの工事施工が認可される。
- 1964年10月5日 - 美深 - 仁宇布間が開業。
- 1970年 - 仁宇布から志美宇丹間31kmの工事着工が認可される。
- 1981年9月18日 - 特定地方交通線として廃止承認。
- 1985年3月末ごろ - 特定地方交通線対策協議会は廃止に同意した。
- 1985年9月17日 - 惜しまれつつも全線廃止された。最終日の輸送密度は4000を超えたという。
- 1985年9月17日 - 美深町委託による廃止代替バス運行開始。
- 2012年4月 - 名士バス仁宇布線がデマンド運行に移行した。
駅一覧[編集]
駅名 | 営業キロ | 接続路線 | |
---|---|---|---|
駅間 | 累計 | ||
美深駅 | - | 0.0 | 日本国有鉄道:宗谷本線 |
東美深駅 | 4.3 | 4.3 | |
辺渓駅 | 2.0 | 6.3 | |
仁宇布駅 | 14.9 | 21.2 |
未成区間[編集]
駅名 | キロ程 | 接続路線 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|
駅間 | 累計 | |||
仁宇布駅 | 19.860 | 57.580 | 中川郡美深町 | |
北見大曲駅 | 6.090 | 37.720 | 枝幸郡枝幸町 | |
上徳士別駅 | 4.430 | 31.630 | ||
志美宇丹駅 | 6.560 | 27.200 | ||
辺毛内駅 | 5.320 | 20.640 | ||
歌登駅 | 9.100 | 15.320 | ||
下幌別駅 | 6.220 | 6.220 | ||
南枝幸信号場 | - | - | ||
北見枝幸駅 | - | 0.000 | 日本国有鉄道:興浜北線 |
南枝幸信号場は同じく未成線に終わった興浜線との分岐点だった。
主なトンネル・橋梁(未成区間)[編集]
第6仁宇布川橋梁(96 m)、黒岩トンネル(750 m)、第2フウレップ川橋梁、第1フウレップ川橋梁、第3礼文トンネル(95 m)、第2礼文トンネル(180 m)、第1礼文トンネル(210 m)、タツリュウ川橋梁、第3大曲トンネル(610 m)、第2大曲トンネル(1,337 m)、北大曲トンネル(99 m)、第1大曲トンネル(343 m)、第3徳志別川橋梁(102 m)、第2上徳志別トンネル(825 m)、第2徳志別川橋梁(191 m)、第1徳志別川橋梁(88 m)、第1上徳志別トンネル(260 m)、オフンタルマナイ川橋梁(118 m)、志美宇丹トンネル(1,520 m)、ペンケナイ川橋梁、北見幌別川橋梁(90 m)、パンケナイ川橋梁、歌登トンネル(700 m)、主要道道枝幸常盤線跨線橋(100 m)、ウエンナイ川橋梁(45 m)、枝幸高架橋(367 m)
運行形態[編集]
1978年(昭和53年)10月改正時点では、1日5往復が運行していて、うち1本が宗谷本線名寄駅発の仁宇布行であった。全て気動車による普通列車(各駅に停車)であった。
送り込みのため名寄ゆきが設定された時期もあった[注 4]。
廃線後[編集]
仁宇布駅から5km程度レールは残っており、トロッコ王国美深が営業している。
美深駅の3番ホームは、痕跡は残っているがレールは剝がされている。そして勝手口が設置されている模様。
余談[編集]
国鉄の赤字路線日本一として話題になった時は、町長自ら東京に出向いて切符を売り「切符は売れているんだ。それでも赤字路線扱いなんだ」と抗議の声を上げていた[注 5]。
外部リンク[編集]
- 美幸線 - 歩鉄の達人
脚注[編集]
- 注
- 出典