気動車が来ない都道府県

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本項では、鉄道路線において気動車が来ない都道府県の一覧を掲載する。

一覧[編集]

電化率100%の都道府県と概ね一致するが、非電化であっても烏山線香椎線などのように蓄電池電車燃料電池電車を用いて電車化した路線も存在するため、必ずしもイコールにはならない。

定期列車での気動車運用なし[編集]

東京都
1996年の八高線電化以降、旅客路線は全線電化。貨物路線では越中島支線が非電化で残され、かつ同線においては事業用気動車のキヤE195系が主力となっている。かつては北王子線も非電化で残っていたが2014年に廃止されている。
神奈川県
1991年の相模線電化以降、旅客路線は全線電化。貨物路線では神奈川臨海鉄道が非電化で残されている。
奈良県
1984年の関西本線・和歌山線電化をもって日本で初めて貨物線を含めた全線電化を成し遂げた県。定期列車での気動車運用もないが、臨時列車では天理臨で気動車が入線する場合がある。
沖縄県
県内唯一の鉄軌道路線である沖縄都市モノレール(ゆいレール)が2003年の開業時より直流1500Vで電化されている。他県とは線路がつながっていないため、事業用車が乗り入れてくることもない。ただし、ゆいレールと同じ跨座式モノレールの東京モノレールには事業用ディーゼルカーが存在するため、ゆいレールについても将来にわたって気動車が全く運行されないとは言い切れない。
戦前には沖縄県営鉄道が非電化だったが、廃止後戦争で遺構ごと破壊されている。

電化率100%だが、定期列車で気動車が運行される[編集]

大阪府
1989年の片町線電化以降、貨物線も含めた全線が電化されているが、非電化区間に乗り入れるスーパーはくとはまかぜ、およびはまかぜの間合いのびわこエクスプレス2号が架線下DCのまま残されている。

あと一歩で全電化[編集]

埼玉県
  • 旅客線電化率 - 93%
八高線全線電化がなされれば全て電化。架線の下での定期の気動車運用は存在しない。
群馬県
  • 旅客線電化率 - 91%
八高線児玉以北とわたらせ渓谷線が全線電化がなされれば全て電化。架線の下での定期の気動車運用も高崎線の八高線直通列車のみで、県庁所在地の前橋市には乗り入れない。
山梨県
  • 旅客線電化率 - 91%
小海線野辺山以西の電化がなされれば全て電化。架線の下での定期の気動車運用は存在しない。
和歌山県
  • 旅客線電化率 - 99%
紀州鉄道線全線と紀勢本線熊野市以西が電化されれば全て電化。平成初期には有田鉄道線が非電化で残されていたがすでに廃止。架線の下での定期の気動車運用は特急南紀のみで県庁所在地の和歌山市には来ないが、これを電車化するためには伊勢鉄道の電化もしくは平地の熊野市駅以西の電化と系統分断が必須。
愛知県
  • 旅客線電化率 - 98%
東海交通事業城北線名古屋ガイドウェイバス、および貨物線の名古屋臨海鉄道の各線、衣浦臨海鉄道の各線が全線電化されれば全て電化。これらはいずれも尾張地区の路線で、平成初期には三河地区にも非電化の旅客線(名鉄三河線の一部)が存在したが既に廃止されている。JR旅客線の全電化は2015年の武豊線をもって、貨物線を含めると2024年の名古屋港線廃止をもって達成。
名古屋ガイドウェイバスについては鉄道事業からバス事業への転換(BRT化による軌道法撤廃)によって非電化路線の欄から外れる可能性もある。城北線についても普通なら廃止レベルの輸送人員なので、JR東海が鉄道・運輸機構への建設金を返還し終わる2032年以降廃止またはBRT化となる可能性があり予断を許さない状況にある。一方、名古屋臨海鉄道の一部路線は中部国際空港連絡需要等で旅客化したほうが良いように思えるものもあるが、下手をしたら非電化開業ということもあり得るのでこちらも注目される。
気動車運用については、非電化の高山線や紀勢線、参宮線や伊勢鉄道に乗り入れる列車が存在するため、これらの全線電化を行わない限りは気動車列車は全廃できない。
なお静岡県の電化率は8割超えと高めだが、岐阜県の電化率は43%、三重県の電化率は50%といずれも低い。
滋賀県
  • 旅客線電化率 - 96%
信楽高原鐵道信楽線が全線電化されれば全て電化。架線の下での定期の気動車運用にはびわこエクスプレス2号が存在し、かつ大津市を通過するが、これの電車化には播但線全電化と山陰線鳥取以東の電化も必須。
なお京都府、兵庫県の電化率も8割を超えている。

電化率90%未満だが、JR在来線の気動車運用なし[編集]

栃木県
  • 旅客線電化率 - 89%
JRの路線は非電化の烏山線を含めすべて電車で運転される。他にわたらせ渓谷線が非電化で残され、こちらは気動車で運転される。気動車列車の全廃はわたらせ渓谷線の電化に加え、会津鉄道の全線電化によるAIZUマウントエクスプレスの電車化を行わない限り実現できない。
静岡県
  • 旅客線電化率 - 86%
JRの路線はすべて電化されている。他に天竜浜名湖線大井川鐵道井川線の大半が非電化で残され、こちらは気動車またはディーゼル機関車牽引で運転される。ただし、これらは電化区間に乗り入れたり架線下にてディーゼル動力で運転されたりはない。

番外編・県庁所在地の路線は全電化。だが…[編集]

上記の県のうち東京都(越中島支線)、神奈川県(神奈川臨海鉄道)、愛知県(名古屋ガイドウェイバス、城北線、名古屋臨海鉄道全線)、静岡県(大井川鐵道井川線)が除外される他、以下が該当する。福岡県の県庁所在地福岡市については電車の来ない路線がなく、電化率も71%と九州内で最も高いが、香椎線が非電化のためこの条件から除外される。

北海道
県庁所在地の札幌市内の路線は全て電化。ただし、JRの気動車列車は健在である。
青森県
県庁所在地の青森市内の路線は全て電化。ただし、JRにおいて気動車列車は残る。
福島県
県庁所在地の福島市内の路線はすべて電化[注 1]、かつすべて電車による運用となっている。
石川県
県庁所在地の金沢市内の路線はすべて電化。気動車列車には花嫁のれんが残る。非電化路線も県内ではのと鉄道のみ。
兵庫県
県庁所在地の神戸市内の路線はすべて電化。全線電化は2001年の和田岬線電化により達成。気動車列車にはスーパーはくととはまかぜが残る。
愛媛県
県庁所在地の松山市内の路線は全電化。ただし、伊予鉄道市内電車とJRでディーゼルによる旅客列車が残る。
佐賀県
県庁所在地の佐賀市内の路線はすべて電化。ただし、唐津線の気動車は佐賀市内に乗り入れる。
熊本県
県庁所在地の熊本市内の路線はすべて電化。気動車列車には九州横断特急などが残る。

関連項目[編集]

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  1. 市内の松川駅から分岐し、平成大合併で市域に繰り入れた飯野町を通っていた国鉄川俣線は非電化だった。