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衛藤晟一
衛藤 晟一(えとう せいいち、1947年10月1日 - )は、政治家。
経歴[編集]
大分市生まれ。大分市立住吉小学校、大分市立碩田中学校卒業[1]。1966年大分県立大分上野丘高等学校卒業[2]。大分大学経済学部に入学[3]。在学中は生長の家学生会全国総連合(生学連)[4][5]、全国学生自治体連絡協議会(全国学協)で活動した[6]。全学連系の自治会を奪還し、民族派の自治会を設立した[3]。九州学生自治体連絡協議会(九州学協)副委員長[7]や自民党大分県連学生部長を務めた[5]。
1970年大分大学経済学部卒業。1971年大分大学経済学部専攻科修了[8]。大学卒業後は大分インペリアル株式会社を設立し[3]、代表取締役を務めた[9]。1970年に日本青年協議会(青協)の結成に参加し[5]、1973年から2年間委員長を務めた後、副委員長を務めた[3]。1973年に大分市議会議員に当選し、連続2期務めた。市議会議員2期目の1979年に大分県議会議員に当選し、1986年まで連続2期務めた[8][10]。生長の家政治連合(生政連)所属としては全国初の県議だった[5]。1983年社会福祉法人仁愛会理事[11]。1986年の第38回衆議院議員総選挙に旧大分1区から自民党公認で立候補するも次点で落選した。
1990年の第39回衆議院議員総選挙で初当選し、連続3期務めた。安倍晋太郎の全面支援で大量当選した新人の1人だった[12]。1992年に「天皇陛下のご訪中を考える会」を中心になって結成し、天皇の中国訪問に反対した[13]。1994年自民党社会部会長(連続3期)。1996年の第41回衆議院議員総選挙では小選挙区で社民党の村山富市に敗れたが、比例九州ブロックで復活当選した。1996年運輸政務次官。1997年に「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(会長:中川昭一、幹事長:衛藤晟一、事務局長:安倍晋三)を結成した[14]。2000年の第42回衆議院議員総選挙では民主党の釘宮磐に敗れ、比例区でも復活できずに落選した。2003年の第43回衆議院議員総選挙では民主党推薦の吉良州司に敗れたが、比例区で復活当選した。2004年第二次小泉内閣改造内閣の厚生労働副大臣。2005年の郵政国会で郵政民営化に反対し、副大臣を罷免された。同年の第44回衆議院議員総選挙では自民党の公認を得られず無所属で立候補したが落選した。
2007年に自民党に復党し、同年の第21回参議院議員通常選挙に自民党公認で比例区から立候補して当選した。2007年に議員連盟「真・保守政策研究会」(2010年に「創生「日本」」に改称)を結成し、中川昭一、安倍晋三会長の下で幹事長を務めた[14]。2012年第2次安倍内閣の内閣総理大臣補佐官(教育再生、少子化その他国政の重要課題担当)。2019年第4次安倍第2次改造内閣で一億総活躍担当、領土問題担当、内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策、消費者及び食品安全、少子化対策、海洋政策)として初入閣。2020年自民党党紀委員長。1999年の志帥会(村上派)の立ち上げメンバーの1人であったが[15]、2022年4月に志帥会(二階派)を退会。同年6月に清和政策研究会(安倍派)の参議院議員でつくるグループ「清風会」に入会[16]。同年7月に清和政策研究会に入会した[17]。自民党の裏金問題では二階派に所属していた際の政治資金収支報告書に80万円分の不記載があり[15]、2024年に党紀委員長を辞任した。
2024年7月に来年夏に予定されている第27回参議院議員通常選挙に立候補せず、今期限りで政界を引退することを表明した。記者会見で長男の衛藤博昭が次期衆院選に自民党公認で大分1区から立候補を予定していることに言及し[18][19]、「選挙区は違うが、県民から私物化していると言われてしまう。ここは私が引くべきだろうということで、立候補しないことを決意した」と述べた[20]。
人物[編集]
- 岳父は大分県議会議長を務めた矢野竹雄[5]。苗字と出身県が同じ衛藤征士郎について「500年ぐらい前には親戚らしい」と述べている[21]。
- 村上正邦は「雅春先生の薫陶を受けた優秀な民族派の活動家」として、椛島有三、伊藤哲夫、高橋史朗、衛藤晟一、小山孝雄などをあげている[22]。
- 安倍晋三首相の最側近ともブレーンとも呼ばれる。第2次安倍内閣以降、一貫して内閣総理大臣補佐官を務めた[23]。安倍晋太郎の秘書をしているときに安倍晋三と初めて出会った[24]。文藝春秋の赤坂太郎のコラムによると、学生運動の同志である伊藤哲夫(日本政策研究センター代表)を若き日の安倍に紹介した。伊藤は安倍の有力なブレーンといわれる。赤坂太郎は衛藤を「保守政治家としての安倍晋三の「生みの親」とも言える」と評している。また菅義偉、衛藤晟一、加藤勝信、今井尚哉の4人を安倍政権の命運を握る「新・四人組」と呼んでいる[12]。
所属議連等[編集]
- 四月会(事務局長)
- 憲法20条を考える会(事務局長)[24]
- 自民党「歴史・検討委員会」[25]
- 日本会議国会議員懇談会(政策審議会長[26]、幹事長)
- 日本の前途と歴史教育を考える議員の会(会長代行)
- 神道政治連盟国会議員懇談会
- みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会
- 教育基本法改正推進委員会(副委員長)
- 憲法調査推進議員連盟
- 新憲法制定議員同盟
- 創生「日本」(幹事長)
- 日教組問題を究明し、教育正常化実現に向け教育現場の実態を把握する議員の会
- 北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟(副会長)
- 正しい日本を創る会(参与)[25]
- 明日の日本の保育の本質を考え行動する議員連盟(会長)
- 公共放送のあり方について考える議員の会(幹事長)
- 真の人権擁護を考える懇談会(副会長)
- 修復腎移植を考える超党派の会(幹事長)
- がん対策議員連盟(事務局長)
- 精神障害者社会復帰促進議員懇話会(幹事長)
- 天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟(事務局長)[26]
- 天皇陛下御即位三十年奉祝国会議員連盟(実行委員長)[27]
- のぞみ[28]
- TPP参加の即時撤回を求める会(のちTPP交渉における国益を守り抜く会)[29]
- 国際観光産業振興議員連盟[30]
- 明治の日を実現するための議員連盟[31]
- 全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性を守る議員連盟(副代表)[32]
著書[編集]
- 『好きです大分 好きです日本――私の政治構想』(日本政策研究センター、1988年)
- 『「保守革命」宣言――アンチ・リベラルへの選択』(栗本慎一郎、安倍晋三共著、現代書林、1996年)※企画編集協力:日本政策研究センター
出典[編集]
- ↑ プロフィール 参議院議員 えとうせいいち
- ↑ 内閣総理大臣補佐官 衛藤 晟一 首相官邸
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c d 「動脈」『祖国と青年』第27号、1977年2月
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、100、240頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c d e 藤生明『ドキュメント日本会議』ちくま新書、2017年、173-174頁
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、72、109頁
- ↑ 菅野完『日本会議の研究』扶桑社新書、2016年、241-242頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 衛藤 晟一(えとう せいいち) 自由民主党大分県支部連合会
- ↑ 衆議院、参議院編『議会制度百年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年、102頁
- ↑ 衛藤 晟一(えとう せいいち) 参議院
- ↑ 国会議員情報:衛藤 晟一(えとう せいいち) 時事ドットコム
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 赤坂太郎「安倍政権の命運を握る「新・四人組」」文藝春秋WEB、2013年1月10日
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、183頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 藤生明『ドキュメント日本会議』ちくま新書、2017年、178頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 衛藤氏は裏金解明せよ/参院政倫審 山下副委員長が迫る しんぶん赤旗、2024年12月24日
- ↑ 自民・片山さつき氏らが安倍派「清風会」に入会 産経新聞、2022年6月14日
- ↑ 自民 安倍派 後任会長当面置かず現体制維持 幹部が協議し運営 NHK、2022年7月21日
- ↑ 衛藤晟一氏、25年参院選不出馬表明 事実上の政界引退 日本経済新聞、2024年7月4日
- ↑ 自民・衛藤晟一元少子化対策担当相、今季限りで引退 長男の擁立受け 朝日新聞、2024年7月4日
- ↑ 自民 衛藤晟一参院議員 今期かぎりで政界引退を表明 NHK、2024年7月4日
- ↑ 衛藤征士郎議員とは親戚ですか? #shorts|衛藤晟一参議院議員 YouTube
- ↑ 魚住昭『証言 村上正邦 我、国に裏切られようとも』講談社、2007年、168頁
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、49頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 衛藤晟一「全力で目指した新しい「日本の朝」」『正論』2022年10月号
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 俵義文『日本会議の全貌――知られざる巨大組織の実態』花伝社、2016年、資料13頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b えとうせいち新聞 第6号(PDF)2009年7月9日
- ↑ 役員名簿|国会議員連盟 天皇陛下御即位奉祝委員会
- ↑ 山本寛斎、政策集団「のぞみ」『上を向こう、日本――わが国には世界に誇る「強さ」と「希望」がある』PHP研究所、2010年
- ↑ 最新会員名簿(平成23年2月10日現在) TPP参加の即時撤回を求める会 公式ブログ、2011年2月10日
- ↑ 安倍政権中枢に カジノ議連メンバーずらり/賭博合法化につきすすむ しんぶん赤旗、2014年9月9日
- ↑ 「明治の日を実現するための議員連盟」支援集会のご報告 明治の日推進協議会
- ↑ 「自民女性を守る議連」100人突破、全メンバー 専用スペース「生来の女性に」 産経新聞、2023年7月20日