明治の日推進協議会

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明治の日推進協議会（めいじのひすいしんきょうぎかい）は、11月3日の「文化の日」を「明治の日」に改めることを目指す保守系市民団体。

概要[編集]

2005年に祝日法が改正され、4月29日が「みどりの日」から「昭和の日」に改められた。その後、「昭和の日」制定を実現した人々が中心となり、明治節にちなんで11月3日を「文化の日」から「明治の日」に改めようとする運動を開始した[1][2]。2008年から11月3日に「明治節奉祝の集い」を開催し、2011年10月1日に「明治の日推進協議会」を結成した[3]。初代会長は塚本三郎（元民社党中央執行委員長）。連絡先は特定非営利法人昭和の日ネットワークと同一で東京都千代田区平河町の髙池法律事務所。役員には第2代会長の田久保忠衛、副会長の小田村四郎の他[4]、櫻井よしこ、伊藤哲夫、百地章、所功らが名を連ね、日本会議の「別働部隊」[5]「代表的なフロント団体、友好団体」だとされるが、日本会議側は「行事開催の告知に協力している」関係だとしている[6]。また役員には国柱会賽主の田中壮谷、国柱会講師の井上寶護、日本国体学会理事の相澤宏明、小川力、里見日本文化学研究所所長の金子宗德も名を連ねる[4]。国柱会は田中智学が創始し、里見日本文化学研究所と日本国体学会は田中智学の三男の里見岸雄が創始した。田中智学は明治節制定運動の中心人物であった。

2016年11月1日、国会内で集会を開き、祝日法改正を目指すための超党派の議員連盟設立を与野党議員に要請した。集会には自民党の稲田朋美、古屋圭司、民進党の鷲尾英一郎、無所属の野間健ら国会議員13人が出席した[7]。2018年5月[8]、自民党議員が「明治の日を実現するための議員連盟」を設立した[9]。会長は古屋圭司、幹事長は稲田朋美、事務局長は山田宏で[8]、ほか同年10月時点で60名以上の国会議員が参加した[10]。2018年10月29日、明治の日推進協議会は衆議院第二議員会館で「「明治の日を実現するための議員連盟」支援集会」を開催した。この集会では協議会の塚本会長が挨拶に立ち、議員連盟から古屋会長が挨拶を、稲田幹事長と山田事務局長が経過報告を行った。協議会役員の新保祐司、櫻井よしこ、阿羅健一が登壇して議員連盟を激励し、議員連盟の木村弥生衆議院議員、衛藤晟一参議院議員、杉田水脈衆議院議員、赤池誠章参議院議員、山谷えり子参議院議員、国光文乃衆議院議員が登壇して決意表明を行った[10]。

2019年10月30日、国会内で集会を開き、改称に賛同する百万人超の署名を議員連盟に手渡した。議員連盟の古屋会長は祝日法改正案について「超党派をつくって国会提出を目指し頑張っていきたい」と挨拶した[9]。2022年4月7日、自民党有志による「明治の日を実現するための議員連盟」は、超党派議連に切り替え、名前はそのままで新たな議員連盟の設立総会を衆議院議員会館で開いた。自民党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党4党などの議員計92人が入会し、会長にはひきつづき古屋が就任した[11][12]。

2023年10月1日、議員連盟が「文化の日」に「明治の日」を併記する祝日法改正案の提出を検討していることが判明した。2024年1月招集の通常国会への提出を目指す[13]。2023年11月1日、議員連盟は「文化の日」に「明治の日」を併記する祝日法改正案をまとめた[14]。議員連盟の山田宏事務局長は「同じ日に二つの祝日ということについて内閣法制局は『法的には否定も肯定もしていない』という見解だ。文化の日をなくしたり日にちを移動させたりして単独で明治の日を制定するのには、文化団体などの抵抗や反対が予想される」「（改正）法案を通すために、文化の日であり明治の日でもあるという折衷案にした」と説明した[15]。同日夕、協議会は国会内で集会を開き、自民党、公明党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などの国会議員92人（代理を含む）が参加した。また地方からも「明治の日をつくる首長会」会長の辻宏康・大阪府和泉市長らが参加した[15]。

出典[編集]

  1. ↑ 藤生明「日本会議と共闘する労働戦線は、どう作られてきたか <1>「反マルクスの社会主義」 民社党の遺伝子」論座アーカイブ、2019年5月11日
  2. ↑ 藤生明「「文化の日→明治の日」運動１０年超　戦前回帰の指摘も」朝日新聞デジタル、2019年11月2日
  3. ↑ 明治の日推進協議会とは／本協議会沿革 明治の日推進協議会
  4. ↑ a b 明治の日推進協議会役員一覧 明治の日推進協議会
  5. ↑ 「文化の日」が「明治の日」に変えられる？ 安倍首相と日本会議が推し進める明治＝大日本帝国復活キャンペーン リテラ、2018年11月3日
  6. ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、44頁
  7. ↑ 奥原慎平「「明治の日」集会で露見した民進党の“バラバラ感”　自民・古屋圭司氏が民進・鷲尾英一郎氏にチクリと放った一言とは…」産経ニュース、2016年11月1日
  8. ↑ a b 「明治の日を実現するための議員連盟」支援集会 明治の日推進協議会
  9. ↑ a b 大杉はるか「「文化の日」を「明治の日」に！？　自民内で法改正の動き」東京新聞、2019年10月31日
  10. ↑ a b 「明治の日を実現するための議員連盟」支援集会のご報告 明治の日推進協議会
  11. ↑ 「明治の日」へ超党派議連　11月3日、法改正目指す 共同通信、2022年4月7日
  12. ↑ 「明治の日」制定へ超党派議連　文化の日を改称 時事ドットコムニュース、2022年4月7日
  13. ↑ ＜独自＞１１月３日を「文化の日かつ明治の日」改称検討　超党派議連 産経新聞、2023年10月31日
  14. ↑ １１月３日、「明治の日」併記を＝超党派が祝日法改正案 時事通信ニュース、2023年11月1日
  15. ↑ a b 大島英一「11月3日に二つの祝日!?　「明治の日」併記、折衷案で動く政界」毎日新聞、2023年11月3日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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