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伊藤哲夫
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伊藤 哲夫(いとう てつお、1947年 - )は、政治アナリスト。日本政策研究センター代表[1]。
経歴[編集]
新潟県上越市生まれ[2]。1970年新潟大学人文学部卒業[3]。在学中は生長の家学生会全国総連合(生学連)[4][5][6]、全国学生自治体連絡協議会(全国学協)で活動した[7][8]。大学4年だった1969年度に生学連理論強化部担当中央委員を務めた[6]。椛島有三、衛藤晟一、高橋史朗、百地章、松村俊明、宮崎正治らとともに1970年11月に結成された日本青年協議会(青協)の中心メンバーとなり[9]、政策部長を務めた[10][4][11]。機関誌『祖国と青年』で解釈改憲路線の重要性を主張していた「柳田恵三」は伊藤のペンネームであるとされる[12]。
大学卒業後は生長の家青年会中央教育宣伝部長(『理想世界』昭和51年11月号)などを務めたが、1983年に生長の家が政治活動を停止した後[13][4]、1984年に日本政策研究センターを設立した。長く所長を務め、2008年に代表となった[4]。日本会議政策委員、日本李登輝友の会常務理事なども務める[1]。
人物[編集]
- 新潟県議会議員の斎京四郎(上越市立直江津南小学校、上越市立直江津中学校、新潟県立高田高等学校卒業[14])は伊藤について「安国寺のご出身で小中高の大先輩ですね!」と述べている[15]。
- 鈴木邦男は生長の家の本部に勤務していた伊藤の兄から指導を受けたという[16]。伊藤邦典は鈴木邦男とともに生学連の新聞の編集長をしてもらうため、新潟大学まで伊藤哲夫をオルグしに行ったという[17]。
- 公益社団法人国民文化研究会(国文研)が開催している全国学生青年合宿教室の主要講師を複数回にわたって務めている[18]。学生時代に国文研の合宿教室に参加したことはなく、全国学協が開催したリーダースセミナーで全共闘の思想と論理について発表した後、小田村寅二郎が「全くこれは意味がない、概念の遊びだ」というようなことを言ったため、国文研は苦手だったという。30歳を過ぎた頃に講演に来ていた小柳陽太郎に激励され、山口秀範など国文研の人々を紹介してもらったという。小田村が東大生時代に教員と交わした論争について「自分自身のスタンドポイントとする思想」だと述べている[19]。
- 新潟大学卒業後から日本政策研究センター設立までの間の経歴は、日本政策研究センターによると「国会議員政策スタッフを経て」[1]、自民党道連「HOKKAIDO政治塾」によると「様々な経歴を経て参議院議員事務所へ」[2]となっている。
- 玉置和郎のブレーンだったとされる[20]。
- 日本を守る国民会議、日本会議の中心的な「理論家」[4]、「日本会議のロビイストの総元締め」であるといわれる[11]。
- 安倍晋三首相の政策ブレーンとして知られ[12]、「安倍の有力なブレーン[21]」「安倍政権の生みの親[22]」「安倍首相の筆頭ブレーン[13]」「首相の一番の政策アドバイザー[6]」であるともいわれる。学生運動の同志である衛藤晟一が伊藤を若き日の安倍に紹介した[21]。伊藤は『日本の息吹』9・10月合併号(2022年9月)に掲載された安倍の追悼文で安倍に初めて会ったのは27年ほど前だと述べている[23]。1997年2月の「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(会長:中川昭一、事務局長:安倍晋三、幹事長:衛藤晟一)の設立に深く関わり、中川昭一や古屋圭司とも親交がある[24]。2004年8月15日に開局した日本文化チャンネル桜の開局記念番組に当時自民党幹事長だった安倍を出演させた[25]。
- 伊藤哲夫(日本政策研究センター所長)、西岡力(東京基督教大学教授)、島田洋一(福井県立大学教授)、八木秀次(高崎経済大学教授)、中西輝政(京都大学教授)の5人は安倍晋三のブレーン「五人組」と呼ばれた。2006年春から6月30日までに3回ほど会合を開き、来るべき「安倍政権」の課題について議論した。安倍本人にも政策的な助言をした。6月30日に伊藤、西岡、島田、八木は安倍の側近である下村博文衆議院議員を囲んで靖国神社参拝問題などについて議論し、「安倍氏は参拝に行くとも行かないとも明言しない」とする基本スタンスを確認した[26]。
- 日本政策研究センターは女性国際戦犯法廷を題材にしたNHKの番組の放映中止を求める活動を行った[24]。2001年にNHKに対して抗議活動を行った西村修平に放送前の内容をリークしたのは伊藤だとされる[27]。
- 日本文化チャンネル桜の賛同者[28]。『南京の真実』賛同者[29]。放送法遵守を求める視聴者の会(視聴者の会)賛同者[30]。
- 浅野一郎編著『解説 政治改革』(ぎょうせい、1990年)、日本政策研究センター編『さらば「決断なき国家」――総括・湾岸戦争 何もしない日本でいいのか!?』(オーエス出版、1991年)、日本の祝祭日を考える会編『日本の祝祭日を考える』(日本の祝祭日を考える会、発売:展転社[てんでんブックレット]、1994年)、日本会議新憲法研究会編『こんな憲法にいつまで我慢できますか――亡国の民とならないために』(明成社、2003年)、『明日への選択』編集部編『「日本再生」の旗を掲げて――この20年・われらは何を主張してきたか』(日本政策研究センター、2004年)、西尾幹二責任編集『新・地球日本史2――明治中期から第二次大戦まで』(産経新聞ニュースサービス、発売:扶桑社、2005年)などに執筆。
社会的役職[編集]
日本会議/友好・提携団体[編集]
- 日本会議常任理事[31][4][11]
- 日本会議政策委員[32] - 20人いる政策委員の中心メンバーであるとされる[33]。
- 日本会議新憲法研究会メンバー[34]
- 「二十一世紀の日本と憲法」有識者懇談会(民間憲法臨調)運営委員
その他[編集]
- 立法政策研究センター主任研究員[35]
- 夫婦別姓に反対し家族の絆を守る国民委員会呼びかけ人[36]
- 教科書改善連絡協議会運営委員長(2000年4月の結成時から)[37]
- 皇室典範問題研究會設立発起人[38]
- 「立ち上がれ!日本」ネットワーク呼びかけ人[26][39]
- 美しい日本をつくる会理事(2007年5月の設立時から)[40]
- 明治の日推進協議会代表委員、参与(2013年7月~)[41]
- 日本李登輝友の会常務理事(2024年12月31日まで)[42][43]
- 『南京大虐殺』の歴史捏造を正す国民会議呼びかけ人[44]
- 歴史認識問題研究会顧問[45]
- 神道政治連盟政策委員[8][12][46]
著書[編集]
- 『経済大国と天皇制――国家の精神的基盤とは何か』(オーエス出版、1987年)
- 『天皇即位と大嘗祭――憲法第一条・もう一つの読み方』(オーエス出版[Today books]、1989年)
- 『新たな日本をいかに構想するか』(日本政策研究センター、1992年)
- 『終戦への道――「天皇制」はかくして護られた』(日本政策研究センター、1994年)
- 『「保守」再建への政治論』(日本政策研究センター事業部、1996年)
- 『国を壊してなるものか――日本再生へのわが思い』(日本政策研究センター事業部、1998年)
- 『憲法はかくして作られた――これが制憲史の真実だ』(日本政策研究センター事業部、1999年)
- 『憲法はかくして作られた――これが制憲史の真実だ 新訂』(日本政策研究センター、2007年)
- 『憲法制定過程をどう見るか――「GHQ物語」の虚構を超えて』(日本政策研究センター、2000年)
- 『憲法かく論ずべし――国のかたち 憲法の思想』(日本政策研究センター、発売:高木書房、2000年)
- 『「憲法論議」を問い直す――「人権」「憲法制定過程」への視角』(日本政策研究センター事業部、2002年)
- 『「憲法神話」の呪縛を超えて――憲法論議への根本的疑問』(日本政策研究センター、2004年)
- 『美しい国再生への提言――地方経済・農林業の「グリーン化」が日本を救う』(日本政策研究センター、2009年)
- 『国家なき日本を問い直す』(日本政策研究センター)[47]
- 『教育勅語の真実――世界から称賛される日本人の美質を育んだ』(致知出版社、2011年)
- 『日本国家の「かたち」を考える』(日本政策研究センター[政策ブックレット]、2012年)
- 『明治憲法の真実――近代国家建設の大事業』(致知出版社、2013年)
- 『「磐」の上に立てられた国』(日本政策研究センター、2015年)
- 『これがわれらの憲法改正提案だ――護憲派よ、それでも憲法改正に反対か?』(小坂実、岡田邦宏共著、『明日への選択』編集部編、日本政策研究センター、2017年)
- 『もう一つの明治維新――現実を見つめ「事業」に生きた先駆者たち』(日本政策研究センター、2018年)
- 『五箇条の御誓文の真実――日本をひらいた国家理想』(致知出版社、2020年)
- 『明治の政治家たち――解説書が書かないもう一つの明治政治史』(日本政策研究センター、2023年)
- 『われわれは何を主張してきたのか――この十年の『今月の主張』『読者への手紙』から』(岡田邦宏共著、日本政策研究センター、2024年)
出典[編集]
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c 日本政策研究センターとは 日本政策研究センター
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 第4回目 第2期「HOKKAIDO政治塾」 自民党道連「HOKKAIDO政治塾」、2010年5月4日
- ↑ 日本の祝祭日を考える会編『日本の祝祭日を考える』日本の祝祭日を考える会、発売:展転社[てんでんブックレット]、1994年
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c d e f 俵義文『日本会議の全貌――知られざる巨大組織の実態』花伝社、2016年、18-19頁
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、100、240頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c 藤生明『ドキュメント日本会議』ちくま新書、2017年、180-181頁
- ↑ 全国学協編『"憂国"の論理』日本教文社、1970年
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 神社本庁(日本会議)の見果てぬ夢 清洲山王宮日吉神社、2016年10月11日
- ↑ 俵義文『日本会議の全貌――知られざる巨大組織の実態』花伝社、2016年、41頁
- ↑ 社会問題研究会編著『右翼・民族派事典』国書刊行会、1976年、200頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c 上杉聰『日本会議とは何か――「憲法改正」に突き進むカルト集団』合同出版、2016年、28頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b c 藤生明『徹底検証 神社本庁――その起源から内紛、保守運動まで』ちくま新書、2018年、151-152頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 菅野完『日本会議の研究』扶桑社新書、2016年、198-200頁
- ↑ プロフィール 斎京四郎公式サイト
- ↑ ユートピアに生きられるのか? 憲法改正研修会 斎京四郎ブログ(新潟県議会議員:上越市)、2020年9月23日
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、72-73頁
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、115頁
- ↑ 全国学生青年合宿教室の歴史 国民文化研究会
- ↑ 伊藤哲夫「小田村寅二郎先生との「衝撃的な出会ひ」」『国民同胞』第650号
- ↑ 東歴研委員会企画ワーキング・グループ「現代天皇制のイデオロギー的基盤」、東京歴史科学研究会機関誌『人民の歴史学』通巻第97号、1988年9月1日
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 赤坂太郎「安倍政権の命運を握る「新・四人組」」文藝春秋WEB、2013年1月10日
- ↑ 菅野完『日本会議の研究』扶桑社新書、2016年、166頁
- ↑ 必ずやこの「志」は継承される 日本会議
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 魚住昭「衝撃スクープ 証言記録を独占入手! NHKvs.朝日新聞「番組改変」論争 「政治介入」の決定的証拠――中川昭一、安倍晋三、松尾武元放送総局長はこれでもシラを切るのか」『現代』2005年9月号
- ↑ 菅野完『日本会議の研究』扶桑社新書、2016年、170-171頁
- ↑ 以下の位置に戻る: a b 「『安倍氏ブレーン』どんな人?靖国、拉致、教育問題…」『東京新聞』2006年9月9日付朝刊
- ↑ 菅野完『日本会議の研究』扶桑社新書、2016年、231頁
- ↑ チャンネル桜について 日本文化チャンネル桜
- ↑ 賛同者 南京の真実
- ↑ 賛同者一覧 視聴者の会
- ↑ 安倍政権を完全支配する『日本会議』の正体 FRIDAYデジタル、2014年8月7日
- ↑ 藤生明『ドキュメント日本会議』ちくま新書、2017年、153頁
- ↑ 元号は自明か?:元号法制化と戦後日本社会(俵義文) 日本評論社、2019年5月30日
- ↑ 青木理『日本会議の正体』平凡社新書、2016年、145頁
- ↑ 浅野一郎編著『解説 政治改革』ぎょうせい、1990年
- ↑ 日本会議、夫婦別姓に反対 「タテの流れから遮断」 朝日新聞、2016年6月19日
- ↑ 「教科書の何が問題なのか」『祖国と青年』第31号、2000年8月
- ↑ 皇室典範問題研究會 皇位の正統な継承の堅持を求める会
- ↑ 2月17日(金)第2回公開講座のお知らせ 「立ち上がれ!日本」ネットワーク
- ↑ 会則と入会案内 美しい日本をつくる会
- ↑ 明治の日推進協議会とは/本協議会沿革 明治の日推進協議会
- ↑ 藤生明『徹底検証 神社本庁――その起源から内紛、保守運動まで』ちくま新書、2018年、88頁
- ↑ 第11期役員(令和5年1月1日~令和6年12月31日 89名 50音順) 日本李登輝友の会
- ↑ 呼びかけ人 『南京大虐殺』の歴史捏造を正す国民会議
- ↑ 活動案内 歴史認識問題研究会
- ↑ 『神政連レポート 意』No.208、神道政治連盟、2019年4月15日
- ↑ センター代表・伊藤哲夫(略歴) 日本政策研究センター、2011年10月28日時点のアーカイブ
外部リンク[編集]
- 日本政策研究センター
- 『伊藤哲夫』の検索結果(日本李登輝友の会)
- 伊藤哲夫の記事一覧(国家基本問題研究所)
- 「五箇条の御誓文」の真実(致知出版社)