菅野完

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菅野 完(すがの たもつ、1974年昭和49年〉11月12日 - )は、日本著述家活動家

元々部落解放同盟に所属していたが、社会学の研究者に「お前は部落民でもないのに、研究するな」と詰め寄られたりした事を受けて解同を脱退、右翼に転向する[1]。「保守/右翼であるからこそ、排外主義と戦わなければいけない」という持論を掲げて活動し、首都圏反原発連合(反原連)やレイシストをしばき隊に所属するが、複数の問題行動を起こしてグループを追われた。左翼・右翼とも菅野の評価については賛否両論がある。

性的暴行[編集]

過去に女性の意に反して性行為を求め、顔を押し付けてキスをしたりベッドに押し倒す等の「性的暴行」事件を起こしていたと複数の週刊誌で報じられている[2][3] 。なお、菅野は「4年前に発生し現在係争中になっている案件を、金曜日が報道しました。報道されている事柄に初めて聞くような話もありますが、おっしゃるように「攻撃」ではないと思います。僕が一方的に悪いので。」とツイートしている。

東京地方裁判所は、2017年8月8日に、菅野から性的暴行を受けたとして相手女性が起こした220万円の損害賠償を求める訴訟について判決を下した。被害女性は2012年5月頃に芸能人生活保護不正受給問題に発する生活保護受給者批判世論拡大に反対する意見広告を新聞に出す運動をしていた菅野氏を知った。菅野氏は2012年7月に女性との初対面した日に意見広告の作業のため訪れた女性宅で、女性の意に反して性行為を求め、ベッドに押し倒しキスをしたため女性は鬱や不眠症になった。判決では「事実経過はおおむね争いがなく、主張に違いがある部分については被告が反証をしていない」として被害者女性の主張を認め、慰謝料等110万円の支払いを命じた[4][5][6]。結審での菅野側の提出書面には、事件を報じた週刊金曜日の記事の流布で相当の社会的制裁が生じたとし、「本件で認定されるべき損害額は、5万円を超えることはない」と、「被害を軽視する見解」が書かれていた[7]。代理人弁護士を通じて「一般に、男女間において、男性が「相手もOKだろう」との推測のもと、明示的に言語での承諾を取らないまま肉体的接触に及ぶことは、良いか悪いかは別としてよくあることと思う。」との見解を代理人弁護士と出したことに批判の声がある。さらに、この考えで女性らと接してきたことや手口から女性にこのような行為に及んだのが初めてではないとの疑惑や別の女性には失敗しないように性行為を迫ろうという意味だとして被害女性が女性の人権について菅野氏が発言することに怒りを覚えるのは当然だとの批判がある[8]

この女性問題がきっかけとなり、8月8日に反原連を本人の意志により脱退した[9]2013年2月27日には「俺はマトモではない。こんなにセックスのことしか考えてない奴がマトモなはずがない」と自身について評していた。

カンパ金着服[編集]

菅野は、People's Front Of Anti-Racismの「反レイシズム・メッセージ・プロジェクト」のために寄せられた募金の口座管理人を務めていたが、2013年5月7日から同年9月9日まで、口座出金手数料を含む90万470円を着服した。運営に関わっていた木野寿紀らが募金の使途を検討していた段階において、菅野の着服が発覚し、木野らが菅野に確認を求めようとするも連絡を取ることができない状況となった。2013年11月3日、菅野は着服額を口座に返還し、2014年2月6日、着服の責任を取る形で「今後、反差別運動には一切関わらない」旨の誓約を行った[10]。菅野は「しばき隊から粛清された」という表現を用いてこの事件を振り返っている。

脚注[編集]

  1. 菅野のTwitterでの発言から。なお、2017年にアカウントが永久凍結されている
  2. “ベストセラー『日本会議の研究』で注目の作家 菅野完氏が性的「暴行」で訴えられていた”. 週刊金曜日 (株式会社金曜日) (1096): p. 42. (2016年7月15日 
  3. “森友問題で注目「著述家」の過去 被害者女性が裁判で証言 菅野完「性的暴行」疑惑”. 週刊現代 (講談社) (平成29年4月22日号): p. 68-69. (2017年4月22日. http://wgen.kodansha.ne.jp/?p=40696 
  4. 作家の菅野完氏に賠償命じる判決 女性への不法行為認定朝日新聞 2017年8月8日
  5. [1]菅野完氏による女性への不法行為認定、賠償命じる判決 「社会的制裁を受けた」主張を退ける.
  6. 東京地裁菅野完氏に賠償命令 女性をベッドに押し倒す毎日新聞 2017年8月8日
  7. 『日本会議の研究』菅野完氏の性的「暴行」事件訴訟が結審、被害軽視の姿勢週刊金曜日 2017年7月21日
  8. [2]「菅野完氏の民事訴訟事件から考察 加害側の勝手な憶測によるOKでは正当化の余地はない」
  9. 週刊金曜日 (2016年12月27日). “性的「暴行」事件を起こした『日本会議の研究』の著者・菅野完氏をめぐる「運動体」の対応”. 週刊金曜日からのおしらせ. 2017年1月17日確認。
  10. 「週刊金曜日」の報道についてのご説明”. 旧「People's Front Of Anti-Racism」からのお知らせ (2016年12月27日). 2018年2月24日確認。