ホワイトクリスマス
ホワイトクリスマスとは、クリスマスの12月25日もしくはクリスマスイブの12月24日に積雪のあることを言う。降雪があっても、積雪がなければホワイトクリスマスではない。1961年から2020年までの60年間のうち、ホワイトクリスマスとなった(12月24日と12月25日のうちの少なくとも1日、日最深積雪が「なし」以外だった)年は、旭川市、稚内市、札幌市では60年、青森市では59年、網走市、函館市では56年、帯広市では55年、秋田市では49年、盛岡市では47年、根室市では46年、山形市では38年、釧路市では36年、長野市では31年、新潟市では26年、富山市では24年、福井市では21年、福島市では20年、仙台市では19年、金沢市では18年、鳥取市では17年、松江市では16年、彦根市では10年、岐阜市では7年、前橋市、宇都宮市、名古屋市では5年、京都市、広島市、福岡市では4年、甲府市、熊谷市、津市では3年、奈良市、和歌山市、下関市、佐賀市、熊本市では2年、神戸市、岡山市、高松市、徳島市、長崎市、大分市、鹿児島市では1年、東京、銚子市、横浜市、水戸市、静岡市、大阪市、松山市、高松市、宮崎市、那覇市は0となっている。
東京のホワイトクリスマス[編集]
気象庁及び『歴史天候データベース』の記録を参考とすると、東京(江戸)でホワイトクリスマスとなったことは、少なくとも1788年以降では一度もなかった可能性が最も高く、あったとしても1918年のみであったと考えられる。なお、1862年には12月24日(新暦)に、1882年には12月25日に江戸(東京)で降雪しているが、いずれも八王子は晴天となっている。東京で雪が積もるほど降るのは南岸低気圧が伊豆諸島沖を通過した場合がほとんどであるが、このような場合は八王子でも雪となり、むしろ八王子の方が雪が強くなる。すなわちこの降雪は南岸低気圧によるものではなく、おそらくは南関東に弱い低気圧が発生していて一部の沿岸部で天気がぐずついていたところに寒気が入り少し雨混じりの雪がちらつくに留まり、積もった可能性は低いとみられる。また、この日の江戸(東京)の「良い方の天気」は1862年が晴れ、1882年が曇りとなっている。1918年12月25日には夕刻から降水があった。27日付の官報によると、雨が降り始めたのは15時55分で、17時32分から霙、19時18分に雪となり、翌日まで降り続けたという。0℃前後の気温で降る雪は雪は湿った雪であり、ましてやそれまでは雨や霙で地面はぐじゃぐじゃであっただろうに、19時18分から日付が変わるまでの5時間弱で雪が積もったかは疑問であるし、仮に26日に日付が変わる直前にうっすら積もったからと言って、それは一般にイメージされるホワイトクリスマスとはかけ離れたものであろう。なお、1787年には12月24日に東京・八王子・甲府・日光ともに終日降雪しており、ホワイトクリスマスとなった可能性がある。いずれにせよ、ホワイトクリスマスとなった可能性があるのは地球温暖化が進む前の話であり、現代の東京においてホワイトクリスマスが再現される可能性は限りなく低い。そもそも、東京で雪が積もるのは1月から3月がほとんどなので、雪のシーズン外に積雪を望むのが高望みと言う話である。1787年や1918年に東京でホワイトクリスマスとなっていたとしても、そもそもホワイトクリスマスと言う言葉ができたのが1940年代のことなので、クリスマス(イブ)に雪の積もった東京を見てホワイトクリスマスだ、と思った人はいないわけである。