放映権

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放映権 (ほうえいけん) および放送権 (ほうそうけん) とは、音声や映像、スポーツの試合などを独占的に放送できる権利のことをいう。
本ページでは、主に日本国内のスポーツにおける放送権について詳述。NHKのみ放送のアマチュアスポーツについては記述しない。

日本プロ野球[編集]

詳細は「放映権 (日本プロ野球)」を参照

  • NPB12球団における放映権は以下のようになっている。

セントラルリーグ[編集]

読売ジャイアンツ[編集]

球団が読売新聞グループ本社の完全子会社であるため、放映権も基本的には読売新聞グループ関係の各社に与えられている[注 1]

東京ヤクルトスワローズ[編集]

フジ・メディア・ホールディングスが球団の株式を2割程度保有しているため、基本的に放映権もフジテレビグループ各社に与えられている。

横浜DeNAベイスターズ[編集]

  • 地上波ではTBSテレビテレビ神奈川 (tvk) が主に放送するが、TBSのオーナー企業撤退後の放送頻度は近年少なくなっている。
  • CSではTBSチャンネルが主催試合を完全生中継で放送している。

中日ドラゴンズ[編集]

球団が中日新聞社の子会社であるため、主に放映権は中日系各放送局に与えられている。

阪神タイガース[編集]

  • 地上波は朝日放送テレビ (ABC) に優先権が与えられ、水曜日と日曜日の主催試合を中心に放送するものの、球団が伝統的に多数のメディアに中継させる方針をとっており、先の4球団のような放映権の販売制限などは行っていない。
  • また、サンテレビジョンは1試合あたりの放映権料が格安に設定されていることや開局時から終了時まで完全中継するため、中継回数は非常に多い。加えて、サンテレビの中日戦やヤクルト戦のビジター乗り込み製作は、非中日、非産経系にも関わらず特例で認められており、対中日、対ヤクルトビジター戦の多くは毎年サンテレビで中継される。
  • 巨人に次いで全国的に人気の球団のためNHKBS1での中継も多い。

広島東洋カープ[編集]

  • 地上波は放映権の販売制限を行っていないものの、ラテ兼営局中国放送 (RCC) に優先権が与えられ、さらにサンテレビによる阪神戦の、テレビ愛知による中日戦の、TVQ九州放送によるソフトバンク戦のビジター乗り込み製作も行われている。昨今のカープブーム以前から「視聴率の取れるキラーコンテンツ」扱いであり(実際20%超えを頻繁に叩き出すことで知られる)、県内のテレビ局がこぞって権利を購入している。

パシフィックリーグ[編集]

北海道日本ハムファイターズ[編集]

東北楽天ゴールデンイーグルス[編集]

埼玉西武ライオンズ[編集]

  • 地上波ではテレビ埼玉のほか、テレビ朝日も週末の一部試合を中心に中継することがある。
  • ラジオでは平日の文化放送の独占放送の他、FM NACK5で日曜日の試合を中心に放送し、ビジター乗り込み製作も多い。日本シリーズ開催時も同様にNACK5で中継される。

千葉ロッテマリーンズ[編集]

  • 地上波は千葉テレビ放送が主に中継を行い、この場合平日のナイターは千葉テレビでのニュース番組の放送時間に合わせて18時15分から試合開始となる。
  • ラジオはRFラジオ日本が巨人戦の無い日に中継していたが、徐々に数を減らしている。

オリックス・バファローズ[編集]

  • 地上波は阪急ブレーブス時代から関西テレビ放送 (KTV) と繋がりが強い影響で同社に優先権が与えられている。
  • CSではJ SPORTSで球団製作の映像を放送する。
  • 傍系の前身の近鉄バファローズでは、ラジオ大阪で独占中継があったが、ラジオ大阪の編成方針の変更により、現在はプロ野球中継は実施されない。

福岡ソフトバンクホークス[編集]

アマチュア野球[編集]

高校野球[編集]

放送開始時からの経緯で、NHKが放送権を持ち、後援新聞社の関係から、夏の大会は朝日放送、選抜大会は毎日放送が民放での放送権を持つ。

サッカー[編集]

Jリーグ[編集]

明治安田生命Jリーグ[編集]

  • 現在はDAZNが一次放映権を保有しており、DAZNでJ1J2J3の全試合が完全生配信されている。
  • テレビでの全国放送はNHKが放映権を保有しており、J1の各節1試合を生中継している。かつてはTBSテレビも放映権を保有していたが、現在はリーグ戦の生中継を行っていない。
  • 地方局でもNHKの全国中継に関係なく生中継を行うが、この場合はDAZNの映像を (音声も含め) そのまま放送しているパターンと、音声のみ放送局で独自に用意しているパターン (映像のみDAZNから拝借) 、そして映像や音声を独自に用意しているパターンに分かれる。ちなみにNHKの全国中継は3番目のパターンに当てはまる。

JリーグYBCルヴァンカップ[編集]

  • 2002年以降、フジテレビが放映権を保有している。準決勝までフジテレビ系列のCS放送、あるいはスカパー!で放送。決勝戦は地上波で全国生中継。

大相撲[編集]

1950年代後半の栃若人気の頃は、在京全放送局で大相撲中継が行われたが、人気低迷時も中継継続した恩義で、地上波・BSはNHKに独占的に放映権が与えられ、NHKからの放映権料が相撲協会の財務に大きく影響を与えている。
また、幕内全取組のダイジェストは、協会広報部管掌の下、テレビ朝日に放映権が与えられたが、編成上の都合で2003年(平成15年)9月場所限りで撤退し、2004年(平成16年)1月場所からはNHKで放送されている。
なお、NHK以外の民放の取組映像使用も相撲協会の管理下に置かれている。他に生中継するのはインターネット放送のABEMAのみとなっている。

プロレス[編集]

テレビでのプロレス中継は古く、1954年の開始当時はNHKでも中継されていた。1957年から日本テレビで週1の定期枠が始まった。日本プロレス(日プロ)の試合中継は当初隔週だったが1961年から毎週となってほぼ日本テレビが独占していた。1969年にはNETテレビでも中継が始まり、二大スターの馬場は日テレ、猪木はNETと放送が分けられた。
1971年に猪木は新日本プロレス(新日)を立ち上げたが当初は放映権を得られない一方、猪木のいない日プロの試合中継は低視聴率となり、NETは日テレの反対を押し切って馬場の試合中継を放送したところ、日テレが怒って日プロのプロレス中継を打ち切ると共に、馬場に猪木同様に独立を働きかけ、全日本プロレス(全日)を1972年に日テレの支援で立ち上げた。NETも馬場の日プロ脱退、全日立ち上げと同時期に、中継を日プロから新日に乗り換えることにした。以来、全日からプロレスリング・ノアに中継が移るまで、新日はNET→テレビ朝日、全日は日本テレビにプロレス中継の放映権を与えた。なお、プロレスリング・ノアの地上波中継は2009年に終了した。
TBSテレビは、1966年に日プロから独立した国際プロレスの中継を1967年から実施するも1974年に打ち切られ、放映権は東京12チャンネルに移動し、1981年まで中継した。

陸上競技[編集]

大学駅伝[編集]

後援企業で分けられ、箱根駅伝全日本大学女子駅伝は日本テレビ、出雲駅伝はフジテレビ、全日本大学駅伝はテレビ朝日が放送権を持つ。

脚注[編集]

  1. DAZNも視聴不可
  2. もっとも、中京テレビはビジターの巨人戦放映を確保する格好にはなっている。