ダンゴ運転

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中央線快速吉祥寺駅で発生したダンゴ運転。

ダンゴ運転(だんごうんてん)とは、鉄道バスにおいて、人身事故渋滞によって先行の便との間隔が詰まり、レールや道路お団子の串と例えた場合に、車両同士の関係がだんご状になる状態を指す。ここでは鉄道方面での意味について多く触れていく。

概要[編集]

みんなだいすき、団子。しかしそのワードは、鉄道業界バス業界などの交通界隈ではそれは地獄に変わる(場合がある)。

みんなが通勤する朝ラッシュ時間帯や、みんなが帰宅する夕ラッシュ時間帯では、乗客の乗り降りに時間が掛かってしまうと、過密ダイヤによってすぐに後続の乗り物が近づく。前の列車がその停留所を出発し、後続の列車が停留所に入ったとしても、また後続が来る。ラッシュ時間帯の鉄道やバスというものは、常にこの繰り返しである。特に、複々線化されていない鉄道路線や、道路が拡幅工事されていない箇所を走るバス路線では、日常茶飯事であることも。

有名なダンゴ運転を行っている箇所[編集]

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京王線の電車の最後尾車両からダンゴ運転を捉えた画像。
  • 京王電鉄京王線
    • 明大前駅 - 日本のダンゴ運転の中で最も有名であり(断言)、また金字塔である。明大前駅は井の頭線との乗換駅で、一日を通して乗換の利用者がとても多い。そのため、乗客の乗降に時間が掛かり、すぐに後続の列車が接近する。何が凄いって、ダンゴ運転を日中でも続ける点である。明大前駅は京王ライナーを含めた全列車が停車し、かつ2面2線で列車を捌くため、混雑が深刻化しやすい[注釈 1]
      当駅は連続立体交差事業の対象駅となっており、駅の設備の改良が計画されている。その際に2面4線への増線が計画されており、ついに団子運転も見納めとなりそうである。
    • つつじヶ丘駅 - 明大前に埋もれて霞んでいる感が否めないが、必ずと言っていいほど、朝の急行列車は当駅の手前で詰まる。何が凄いかと言うと、つつじヶ丘は2面4線化されており、キャパシティーが明大前に比べて大きいにも関わらず詰まるという点である。高架化しても状況は変わらないだろうね…。幸いなのが、つつじヶ丘駅付近は線路が築堤になっており、踏切がほとんど存在しない。そのため、かろうじて開かずの踏切には指定されていない。
    • 千歳烏山駅 - ここもなかなかである。最近は千歳烏山駅は特急が停車する駅になって出世した駅であるため、停車する種別に比例してだんご運転の規模も大きくなる。当駅手前で3編成程列車が詰まるのはコロナ禍以前であると日常茶飯事であった。当駅も明大前と同じく連続立体化の対象であり、今後は立派な乗り換え拠点として機能する予定である。
    • 笹塚駅 - 意外とここもすごい。京王新線がある関係上、新宿止まりの本線電車は1線のみしか使えず、朝ラッシュ時には容量をはるかに超えた量の電車が走るため、明大前で詰まったらここでも詰まる。ただしこちらは高架駅である。なめてもらっては困るなあ。
    • 調布駅 - 特急の発車後、すぐに京王ライナーが通過する。
  • 西武鉄道新宿線
    • 高田馬場駅 - 高田馬場は実質的な新宿線の起点であり、というのも実の終点である西武新宿駅が本来の新宿駅と離れている関係で、利用客は山手線と接続する、1つお隣の高田馬場駅を利用する。そのため高田馬場を通過するという暴挙は許されず、徹底して全列車が停車する。しかし高田馬場駅は2面2線の貧弱設備であり、混雑が酷い新宿線であれば本数が多いため、すぐに高田馬場駅では列車渋滞が発生。朝のラッシュ時は最悪。下り列車も場合によっては、西武新宿駅発車後からすぐに減速する場合があり、新大久保駅というハンデがあるにもかかわらず並行する山手線に追い越されることもしばしば。西武新宿線は西武新宿 - 上石神井間の連続立体交差事業・地下急行線設置に伴う複々線化を計画していたが、残念ながら計画は凍結されており、問題の解決は当面は無さそうである。
    • 上石神井駅 - ここもやばい。2面3線のくせになんで渋滞するか。それは2面3線構造だからである。上石神井駅は車庫が併設されており、中線の2・3番線から西武新宿方面へ折り返し列車が設定されている。その影響で、中線が使用されている間はしばらくの間2面2線と処理能力が変わらない状態になり、また急行停車駅のため、当駅の手前で列車が渋滞する。朝ラッシュ時はかなりひどく、上下線共に列車が詰まるため付近は開かずの踏切に。西武バス関東バスも駅付近の踏切を走行するが、この踏切に伴う渋滞で40分遅れたこともあるという素晴らしい実績を持つ。どうもここでは井荻 - 西武柳沢間の連続立体交差事業が計画されているらしく、その際に上石神井駅は2面4線の高架駅となる模様
  • JR東日本中央線快速中央緩行線
    • 吉祥寺駅 - 朝ラッシュ時は4番線(新宿方面)、昼間は3番線(高尾方面)、夕ラッシュ時は2番線(千葉方面緩行線)がダンゴ化する。ただダイヤ改正による減便でだいぶ落ち着いてきた方である。4番線が混むのは単純に1時間あたり28本という暴力的なダイヤが組まれており、かつ乗降が多く時間がかかるくせに、せっかくの緩行線を有効活用できていないため線路1本で捌いていることが大きい。3番線については、杉並三兄弟の存在が大きく、これらの駅でことごとく停まった結果、吉祥寺駅で遂に後続の特快or特急列車に追いつかれている。なので、3番線に関しては吉祥寺駅は悪くない…と信じたい。2番線に関してはあまり団子になっていないが、一歩間違えたらダンゴになるレベルまで列車が接近する場合がある。これはダイヤ改正での緩行線超大幅減便で見られなくなったが、空気輸送の緩行線を1時間に20本出していたのが大きい。そりゃあ減便されるか……。
    • 武蔵境駅 - 多摩地域界隈では最も有名なダンゴ運転。よくYouTubeで取り上げられている。武蔵境が詰まるのは、その駅の構成にある。中央快速線の立川~新宿までを見てみると、立川と国分寺と武蔵小金井と三鷹は2面4線、国立と東小金井は2面3線、西国分寺は2面2線、そして三鷹から先は複々線となっている。西国分寺もまあ大概であるが、武蔵境も2面2線である。もちろん交互発着なんてできない。また西武多摩川線との乗り換えがあり、かつ駅前は高架化で再開発されている。あああ混む!!!しかし渋滞しているのは利用者だけではない!!!列車も渋滞しているのだった!!と、この駅ではJR離れしたダンゴ運転を見ることが出来る。この駅では有名鉄道撮影地でもあるので、東京に訪れた鉄道ファンは一度は見ておくべきである。まず間違いなく発狂します。

関連項目[編集]

脚注[編集]

出典[編集]

注釈[編集]

  1. その明大前駅を通過していた唯一の種別であるはずのライナーでさえも、駅両端にある踏切の作動システムに関係する信号システムの影響で、あろうことか、明大前駅で運転停車を行うという暴挙に出てしまっていた。