新名神高速道路
新名神高速道路(しんめいしんこうそくどうろ、NEW MEISHIN EXPRESSWAY、SHIN-MEISHIN[SHIMMEISHIN?] EXPRESSWAY)は、三重県四日市市の四日市ジャンクションから兵庫県神戸市の神戸ジャンクションに至る高速道路である。2021年現在、滋賀県大津市の大津ジャンクション~京都府城陽市の城陽ジャンクション・インターチェンジ間、同八幡市八幡京田辺ジャンクション・インターチェンジ~大阪府高槻市の高槻ジャンクション・インターチェンジ間が事業中である。「第二名神高速道路(2nd MEISHIN EXPRESSWAY)」「名古屋神戸線」とも書かれる。
所在地は近畿地方のみ。
概要[編集]
交通量が逼迫した名神高速道路や途中もどきの区間を含む近畿自動車道名古屋大阪線のバイパスとして建設された。国土開発幹線自動車道建設法上の名称は、東寄りの伊勢湾岸道飛島ICから「近畿自動車道名古屋神戸線」である。
始めに造られた場所は、亀山JCT〜草津JCTの範囲で、草津JCTで名神高速道路と接続し、2008年2月23日に完成。亀山JCT〜草津JCTの区間は、東名阪と名神が新名神経由で結ばれたものである。2008年2月23日~2018年までの時点では、新名神は、三重県亀山市の亀山JCTから滋賀県草津市の草津JCTに至る高速道路で、全長は約50kmだった。
あえていうなら、名古屋から京都までの道のりが、名神高速道路に比べて近道で到達するためであるものと、東名阪自動車道を活用し、先行開通した伊勢湾岸自動車道と繋いで、名古屋市南部・四日市から京都方面へ高速道路で一直線に向かうために建設された(?)[注釈 1]。
新名神は東海道ルートの国道1号線と同じく、鈴鹿峠を経由する。途中草津や高槻など複数個所で名神高速道路と接続する。亀山連絡路亀山ジャンクション~大津連絡路草津ジャンクションまでの範囲は、2008年2月23日に開通した。四日市JCT~亀山西JCTまでの範囲は、2019年3月17日に開通した。
四日市JCT〜亀山西JCT間では、新名神高速道路の近隣で東名阪自動車道に沿っている。
某国土交通大臣のせいで、大津ジャンクションから高槻間の開通が遅れ、京滋バイパスと名神高速道路の渋滞の解消が長引いている。特にボトルネックとなっている草津ジャンクション~瀬田東インターチェンジ間と、天王山トンネル周辺が深刻である。どーせ地図だけみて(実際の混雑も知らずに)机上の空論で凍結したんだろう。
同様の理由で高槻ジャンクション以西は、残念ながら予算削減の名目で低規格で建設されている。しかしこれでも絶大な効果を発揮し、並行するE2A中国自動車道の宝塚トンネル周辺でたびたび発生していた渋滞がだいぶ解消された。規格を落とさずにちゃんと建設されていればもっと効果があったんだけどなぁ。この区間の最長のトンネルである「箕面トンネル」は全長は上り線が4,997m・下り線が4,982mと5000mをギリギリ越えない距離で建設されている。これは5000mを超えると危険物輸送車両が通過できなくなるためであるが、ここに、絶対に新しい日本の動脈を作ってやるという設計者の強い意志を感じる[要出典]。それだけに高規格で建設されなかったことが非常に残念である。
誰も使わない愛称として畿央まほろばハイウェイがある。甲賀土山インターチェンジがNEXCO中日本とNEXCO西日本の境界になっている。
高速道路ナンバリング[編集]
新東名高速道路・伊勢湾岸自動車道とともにE1Aが附番されている。
インターチェンジなど[編集]
名神ではIC番号は東名からの通し番号となっているが、新名神は新東名との間に伊勢湾岸道を挟むことなどから新東名からの通し番号とはなっておらず、新名神単独で1から振られている。
- IC番号欄の背景色が■である区間は既開通区間に存在する。
施設欄の背景色が■である区間は未開通区間または未供用施設に該当する。
未開通区間の名称は全て仮称である。 - スマートインターチェンジ (SIC) は背景色■で示す。
- 路線名の特記がないものは市道。
- バスストップ (BS) のうち、○/●は運用中、◆は休止中の施設。無印はBSなし。
- 英略字は以下の項目を示す。
本線[編集]
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点 から (km) |
BS | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
E1A 伊勢湾岸自動車道 名古屋・豊田・東京方面 | |||||||
29-1 | 四日市JCT | E23 東名阪自動車道 | 0.0 | - | 三重県 | 四日市市 | |
1 | 新四日市JCT | C3 東海環状自動車道 | 4.4 | - | |||
2 | 菰野IC | 国道477号(四日市湯の山道路)[1] | 12.6 | 三重郡 菰野町 | |||
2-1 | 鈴鹿PA/SIC | 20.6 | 鈴鹿市 | ||||
3 | 亀山西JCT | E1A 亀山連絡路 | 27.8 | - | 本線四日市方面⇔亀山連絡路 | 亀山市 | |
- | 土山SA/BS | - | 38.3 | ○ | 滋賀県 | 甲賀市 | |
4 | 甲賀土山IC | 県道340号甲賀土山インター線 名神名阪連絡道路[2](調査中)[3] 県道24号甲賀土山線(県道340号経由) 県道539号岩室北土山線(県道340号経由) |
41.3 | ||||
5 | 甲南IC | 県道343号甲南インター線 県道337号柑子塩野線(県道343号経由) |
51.5 | ICから甲南PAの利用不可 | |||
- | 甲南PA | - | 51.8 | PAから甲南ICの利用不可 | |||
6 | 信楽IC | 県道341号信楽インター線 国道307号(県道341号経由) |
58.2 | ||||
大津JCT | E1A 大津連絡路 | 69.8 | - | 草津JCT方面のみ接続 | 大津市 | ||
大津SA/新名神大津SIC[4] | 県道782号宇治田原大石東線[5] | 開通時期未定。開通の計画については、全体的に高速道路の数が多すぎて理解するのに複雑さがあるため、反対している人もいる(?)。そのため、この区間の工事は後回しにされており、その間新名神は名神の既存区間を活用した東側(四日市JCT~大津連絡路草津JCT)と西側(高槻JCT~神戸JCT)の2つに分かれて運用されている[6]。 | |||||
宇治田原IC | 国道307号[7][8] 府道62号宇治木屋線[7][8] |
87.8 | 京都府 | 宇治田原町 | |||
城陽SIC[9][10] | 城陽市 | ||||||
城陽SA[11][注釈 2] | - | ||||||
9 | 城陽JCT/IC | E24 京奈和自動車道 国道24号大久保バイパス |
94.9 | - | この区間は現状新名神と言うより京奈和自動車道と第二京阪道路の連絡的な役割しか果たせておらず、ジャンクションの分岐案内においては新名神として案内されない。 | ||
10 | 八幡京田辺JCT/IC | E89 第二京阪道路 府道284号八幡京田辺インター線[12] |
98.4 | - | 八幡市 | ||
事業中(2027年度開通予定)[6] | |||||||
11 | 高槻JCT/IC | E1 名神高速道路 府道79号伏見柳谷高槻線(高槻東道路)[13][14] |
109.1 | - | 2018年3月現在のキロポストは109.7KPから 名神分岐 - 新名神分岐間距離 1.4 km[注釈 3] |
大阪府 | 高槻市 |
12 | 茨木千提寺IC/PA | 府道1号茨木摂津線[13][15] | 119.0 | 茨木市 | |||
13 | 箕面とどろみIC | 国道423号 箕面有料道路 |
127.1 | 箕面市 | |||
14 | 川西IC | 県道721号川西インター線[16] | 132.7 | 兵庫県 | 川西市 | ||
14-1 | 宝塚北SA/SIC | 県道33号塩瀬宝塚線[17] | 141.5 | 宝塚市 | |||
5-1 | 神戸JCT | E2 山陽自動車道 E2A 中国自動車道 |
149.6 | - | 神戸市北区 | ||
E2 山陽自動車道 岡山・広島・下関方面 |
亀山連絡路[編集]
- この区間は全区間三重県亀山市に所在。
- 上り線のKPの数字の左には「F」、下り線には「E」とアルファベットが表記されている。
これは亀山連絡路が新名神と東名阪道を結ぶランプ(亀山JCTと亀山西JCTは巨大な1つのジャンクションであり、亀山連絡路が長大なランプと考えればわかりやすい)であるため、亀山西JCTのランプ(A・B・C・Dランプ)の続きである「E」と「F」が表記されている。
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点 から (km) |
BS | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
鈴鹿亀山道路[18](調査中) | |||||
32-1 | 亀山JCT | E23 東名阪自動車道 | 0.0 | - | |
3 | 亀山西JCT | E1A 本線 | 4.8 | - |
大津連絡路[編集]
- KPの数字の左には、「W」のアルファベットが表記されている。
- 起終点は草津JCTから大津JCTであるが、KP上は大津JCTから草津JCTとなっている。
IC 番号 |
施設名 | 接続路線名 | 起点 から (km) |
BS | 備考 | 所在地 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
30-1 | 草津JCT | E1 名神高速道路 | 3.6 | - | 滋賀県 | 草津市 | |
7-1 | 草津田上IC | 県道342号草津田上インター線 県道2号大津能登川長浜線(県道342号経由) |
2.4 | ||||
大津JCT | E1A 本線 | 0.0 | - | 亀山西JCT方面のみ接続 | 大津市 |
背景色・文字色の使用[編集]
背景色は緑、文字色は白
- E1A
外部リンク[編集]
脚注[編集]
注釈[編集]
- ↑ 当時は、北陸道へ流れない車両を名神高速道路から分離する副次的効果も期待されたと思われる。
- ↑ 建設凍結解除の際コスト削減を理由に、休憩施設の設置は大津SAへ統合され当SAは設置されない計画となったが、城陽市は設置を要望している。
“平成25年 第1回定例会(第3号 3月8日) No.163 園崎弘道議員”. 城陽市議会 会議録検索システム. 城陽市議会 (2013年3月8日). 2017年2月10日確認。 - ↑ 名神分岐 - 新名神分岐間のキロポストは数字の左側に「W」のアルファベットが表記されている。
出典[編集]
- ↑ “一般国道477号四日市湯の山道路の部分供用を5月24日(土)に開始します。”. 三重県 (2014年5月16日). 2017年2月20日確認。
- ↑ “広報あいこうか 2016年7月15日号 No.266(PDF)”. 甲賀市. p. 2 (2016年7月15日). 2017年2月21日確認。
- ↑ “広報あいこうか 2013年9月1日号 No.197(PDF)”. 甲賀市. p. 6 (2013年9月1日). 2017年2月21日確認。
- ↑ “スマートインターチェンジの追加設置について”. 国土交通省 (2014年8月8日). 2017年2月10日確認。
- ↑ “新名神大津スマートIC(仮称)の連結許可について”. 滋賀県 (2014年8月8日). 2017年2月22日確認。
- ↑ a b “建設進捗・開通予定情報”. 西日本高速道路株式会社. 2017年2月10日確認。
- ↑ a b “宇治田原町 都市計画図(PDF)”. 宇治田原町. 2017年2月26日確認。
- ↑ a b “国道307号(郷之口工区)(PDF)”. 京都府. 2017年2月26日確認。
- ↑ “スマートインターチェンジの新規事業化、準備段階調査の箇所を決定 〜高速道路の有効利用や地域経済の活性化に向けて〜(PDF)”. 国土交通省道路局 (2017年7月21日). 2017年7月21日確認。
- ↑ “新名神に城陽スマートIC設置へ 京都、アウトレット直結検討”. 京都新聞 (2017年7月4日). 2017年7月21日確認。
- ↑ “別表第三(PDF)”. 約款・法令・協定 - 実施計画. 西日本高速道路株式会社. 2017年2月10日確認。
- ↑ “一般府道 八幡インター線、都市計画道路 内里高野道線 (京田辺市松井〜八幡市美濃山)(PDF)”. 京都府. 2017年2月27日確認。
- ↑ a b “新名神関連事業”. 大阪府. 2017年2月20日確認。
- ↑ “【(仮称)高槻東道路:工事進捗状況(H29年1月)】(PDF)”. 大阪府 (2017年1月). 2017年2月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年2月20日確認。
- ↑ “新名神通信(2017年1月号)(PDF)”. 大阪府茨木土木事務所 新名神関連事業建設事業所 (2017年1月). 2017年2月27日時点のオリジナル(リンク切れ)よりアーカイブ。2017年2月20日確認。
- ↑ “新名神高速道路 計画図 (川西地区)(PDF)”. 川西市. 2017年2月28日確認。
- ↑ “(仮称)宝塚北スマートインターチェンジについて”. 宝塚市. 2017年2月28日確認。
- ↑ “鈴鹿亀山道路トップページ”. 三重県. 2018年11月27日確認。