多層建て列車
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多層建て列車(たそうだてれっしゃ)とは、鉄道において異なる始発、終着駅の列車を相互に途中駅で分割併合して運行する列車の運転形態。
概要[編集]
列車が始発駅から終着駅まで運行する際に、異なる始発、終着駅の列車を相互に分割併合して運行する列車である。2つの列車を分割併合するのを、「2階建て列車」、3つの列車を分割併合するのを、「3階建て列車」と称すこともある。
機関車牽引列車全盛時代には、ヤード系貨物のように客車の1両だけ、分割・併合して、異なる方向へ直通させることもあり[注 1]、夜行列車の「はやたま」の和歌山市発車両はその名残だった。
総括制御を生かした気動車列車が普及すると、九州・東北地方の国鉄に多層建て列車が多数設定されたが山陽新幹線、東北新幹線開業後は大幅に数を減らしている。
ヨーロッパでは夜行列車を中心に多く、様々な都市間を乗換無しで移動できる様になっている。そのため、編成組み替えのための長時間停車が多い。
JRでの多層建て列車の料金特例[編集]
乗車駅での編成が中途駅止まりでも、前の途中駅で併結した別編成が先の駅まで向かう場合、特急・急行券は別編成の行き先まで有効となる。
かつては適用列車が多かったが、現在は途中の高山駅で切り離しになる「ひだ36号」で飛騨古川まで特急券が有効になる特例のみである。
現在運行中の多層建て列車[編集]
以下、(可能な限り)多層建ての要因となる側の始発・終着駅の組み合わせを「駅A・駅B」のように"・"を用いて、その要因とならない始発・終着駅を「駅C / 駅D」のように" / "を用いて表記する。即ち、
- 駅1・駅2 - 駅3 / 駅4 / 駅5
この例の場合、設定される列車の組み合わせは「駅1・駅2 - 駅3」「駅1・駅2 - 駅4」「駅1・駅2 - 駅5」の3系統となる。
2階建て列車[編集]
JR・乗り入れ路線[編集]
- はやぶさ・こまち
- やまびこ・つばさ
- あずさ/かいじ・富士回遊
- 中央本線 高尾 - 甲府・河口湖行
- 踊り子 東京 - 伊豆急下田・修善寺
- 成田エクスプレス
- 総武快速線 東京 - 成田空港・成東
- 京葉・外房線 東京 - 勝浦・成東
- ひだ5・25号、16・36号 高山 - 大阪・名古屋
- 東海道本線/武豊線 大垣 → 浜松・武豊
- サンライズ瀬戸 / サンライズ出雲
- まいづる・はしだて/きのさき
- 関空快速・紀州路快速
- 南風・うずしお
- しおかぜ・いしづち
- みどり・ハウステンボス
- 佐世保線/長崎本線 鳥栖 - 早岐・肥前浜[注 2]
民鉄[編集]
- 名古屋鉄道
- リバティけごん・リバティ会津
- リバティけごん・リバティきぬ
- アーバンパークライナー1号 - 浅草 → 大宮・柏
過去に運行されていた多層建て列車[編集]
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2階建て列車[編集]
近鉄特急[編集]
- 京都 - 奈良・橿原神宮前
- 京都・大阪難波 - 賢島
- 難波 - 名古屋・湯の山温泉
名鉄特急[編集]
- 豊橋 → 新鵜沼/新可児・明治村口
- 三柿野 / 新可児 → 中部国際空港・中部国際空港 → 新鵜沼 / 新可児
東武鉄道[編集]
- 快速 浅草 - 東武日光・会津高原尾瀬口/会津田島
- 準急 浅草 - 東武日光・東武宇都宮
小田急急行[編集]
- 新宿 - 小田原/箱根湯本・片瀬江ノ島
JR・国鉄昼行特急[編集]
- 谷川・草津
- 剣山・しまんと
- サンダーバード
- スーパー雷鳥
- おおぞら 函館 - 釧路、旭川
- やまばと 上野 - 山形、会津若松
- かもめ 京都 - 長崎、佐世保
- なは・日向
ブルートレイン[編集]
- さくら
- はやぶさ → みずほ
- あかつき・明星
- いなば/出雲3、2号・紀伊
国鉄急行[編集]
- しらゆき・きたかみ/白馬
- もがみ・千秋
- 犬吠・水郷
- かいじ・かわぐち
- たてしな・みのぶ
- のりくら・おくみの
- きのくに
- 丹後
- みまさか・みささ/但馬
- さんべ
- あきよし
- 出島・弓張/西九州
- えびの・やたけ
国鉄・JR普通列車[編集]
- 芸備線・福塩線 広島 → 府中・備後庄原
- 青梅線・八高線 東京 - 武蔵五日市・高麗川
- 東海道・御殿場線 東京 - 小田原・山北
民鉄普通列車[編集]
- 名古屋鉄道
- 名古屋本線 新岐阜・新一宮 - 常滑
- 新一宮発の急行に、新岐阜発の普通を須ヶ口で併結。同一方向から来る列車による2階建て。
- 名古屋本線・西尾線(蒲郡線)伊奈・蒲郡(西浦) - 犬山 / 津島
- 三河(山)線・西尾線(蒲郡線)猿投・蒲郡 - 弥富
- 併結実施駅は三河線の分岐する知立ではなく名古屋本線鳴海。
- 各務原線・広見線・名古屋本線・西尾線(蒲郡線)(各)新岐阜・御嵩 - 内海 / 蒲郡・鳴海
- 蒲郡行きは犬山で(各)新岐阜からの2両(新鵜沼から急行)の前に御嵩からの4両(この駅から急行)を繋ぎ、名古屋本線金山で後ろ2両を鳴海行き普通として切り離す。始発・終着双方が2階建ての列車。
- 河和線(知多新線)・常滑線 佐屋 / 明智 - 河和(内海)・常滑
- 尾西線 弥富・玉ノ井(森上)- 豊橋(東岡崎)
- 名古屋本線 新岐阜・新一宮 - 常滑
3階建て列車[編集]
国鉄急行[編集]
- 摩周・オホーツク・宗谷
- らいでん・いぶり
- 三陸 → 八甲田1・2号
- 上野 - 福島 - 盛・久慈
- みちのく (列車)
- 上野 - 相馬 - 鳴子・宮古・弘前。途中、盛岡 - 大館間で「陸中」を併結
- たざわ・陸中/はやちね・むろね/さかり
- 仙台 - 盛・宮古(一時期、宮古経由秋田)・角館経由秋田
- きそ(下り)・天竜
- アルプス・かわぐち・八ヶ岳/こまがね
- 越後・ゆのくに
- かすが・平安・紀州
- みささ・みまさか・砂丘
4階建て列車[編集]
- 国鉄急行
- いなわしろ・いわき