仏教
仏教(ぶっきょう、英:buddhism)は、キリスト教、イスラム教と並んで世界三大宗教の一つに数えられる宗教。マガダ国のシャーキャ(釈迦)族の族長の息子であったゴータマ・シッダールタ(ゴウタマ・シッダッタ、ゴータマ・シッダッタ、ガウタマ・シッダールタなどとも表記される)が開祖とされる。
概要[編集]
インドのインダス河流域にはそれなりに文化もあり後期にはヴェーダ文明などが栄えたが、アーリア人の侵入によって制圧され、バラモンという支配階級が生まれた。そののちカースト制が確立したのちの王朝国家マガダ国が成立し、釈迦族はバラモン階級のひとつであった。
旧来の伝統宗教であるヒンドゥー教から発達したものが佛教(仏教)であり、アーリア人によるカースト制を否定し、平等を称えた。六道(仏界・天界・修羅界・畜生界・餓鬼界・地獄界)、輪廻などの概念が生まれた。
主に中央アジアから東アジア、東南アジアに広まっている宗教。発祥のインドでは衰退した。日本において、神道と同じくらい日本人に影響を与えた宗教である。神仏混淆が進んだが、江戸時代末期から明治時代にかけて廃仏毀釈が起きた。
宗派[編集]
歴史[編集]
初期[編集]
紀元前5世紀頃に釈迦が開祖となった。釈迦は、亡くなったときに仏滅によって輪廻転生の輪から外れることになる。そして、釈迦の弟子で実質的な後継者となった十大仏弟子の一人である大迦葉によって、伝えられていくことになる。
仏教の広まり[編集]
考え方の違いから上座部と大衆部という大きな二つに分かれることになる。分かれた同士でも分裂してく。これらは部派仏教(小乗仏教)とも呼ばれた。これらは、スリランカから東南アジアまで伝わって広まっていくことになる。
民衆に広く浸透する大乗仏教の考え方が広まっていくと、シルクロードを通じて中央アジアから東アジアに広まっていく。
現況[編集]
東南アジア[編集]
タイ、ミャンマー、スリランカでは寺院が多く、精神的な支柱となっている。上座部仏教が主流。
東アジア[編集]
中華人民共和国(中国共産党の政権)では宗教(団体)を危険視している傾向がある為に、仏像を取り壊したり覆い隠す運動があるという報道があったりする[1]。1960年代の中国の文化大革命の時代には、仏教は共産主義(マルクス・レーニン主義)の思想に反するという理由で仏教寺院の仏像などが破壊された。
中華人民共和国や韓国や台湾は、儒教の方が影響が強い為に、中国や台湾や韓国では、道教という民族宗教が盛んである。道教は儒教や仏教の影響も受けている宗教である。道教は占い・風水・姓名判断などにも影響を与えた。仏教はそれほど盛んではないが仏教の寺院もある。
特に、韓国は仏教の信者よりもキリスト教の信者の方が信者数が多い。これは1950年代の朝鮮戦争の時期にアメリカが韓国にキリスト教を伝えた影響である。
日本[編集]
日本は、数少ない大乗仏教が生き残る文化圏だが、大衆化により教義を学ぶものが減りつつある。
日本の仏教は、歴史的な流れは、平安時代初期には真言宗や天台宗が開かれた。平安時代末期から鎌倉時代にかけて、浄土系の浄土宗や浄土真宗、禅宗系の曹洞宗や臨済宗や黄檗宗、日蓮系(法華系)の日蓮宗が開かれた。これら12世紀以降、平安時代後半および鎌倉時代に開かれた日本の仏教は、特に「鎌倉仏教」ともいわれる。現在の日本では鎌倉仏教が多数派である。
日本固有の宗教である神社に祀られた神様を信仰する「神道」と仏教の考え方を融合(ミックス)した「神仏習合」という考え方がある。
日本の明治時代の初め頃には、「廃仏毀釈(はいぶつきしゃく)」という仏教を排除する運動が行われ仏像などが破壊された。
関連項目[編集]
仏教系教育機関[編集]
その他[編集]
仏典は旧約聖書やコーランと異なり、あらゆる言語に翻訳されている。
脚注[編集]
- ↑ Bitter Winter (日本語)